- 377 :( ゚∀゚)ジョルジュの無限の可能性のようです:2008/10/22(水)
14:56:04.05 ID:CP766dXhO
ζ(゚ー゚*ζ 「じゃあ、このカードはな〜んだ?」
そういって、デレは裏にしたトランプを自分の目の前でひらひら振って見せた。
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( ゚∀゚) 「ダイヤの8」
ζ(゚ー゚*ζ 「ブブー、はっずれ〜」
ζ(゚ー゚*ζ 「正解は、スペードの5でした」
_
( ゚∀゚) 「ありゃま、惜しいな」
ζ(゚ー゚;ζ 「え、どの辺が惜しいの?」
_
( ゚∀゚) 「どっちも数字、ダイヤはスペードの次」
ζ(゚o゚;ζ 「トランプはジョーカー以外全部数字だと思う」
デレは心底呆れた様に口を丸くして言った。
間違いではないだろ? そう聞くと、さらにため息を1つつかれた。
- 378 :( ゚∀゚)ジョルジュの無限の可能性のようです:2008/10/22(水)
14:59:17.82 ID:CP766dXhO
ζ(゚ー゚*ζ 「そういえば、トランプに順番とかあるの? スペードの次とか言ってたけど?」
_
( ゚∀゚) 「そりゃあるだろ。例えば、7並べとかの場に並べるタイプのゲームとか決まった並べ方しねー?」
ζ(゚ー゚*ζ 「そういわれればそうだね。でも、どんな順番だったかな?」
_
( ゚∀゚) 「トランプの順番ってたら、スペード、ダイヤ、ヘイヘイヘヘイ、ハートにクラブだろ?」
ζ(゚ー゚;ζ 「途中の合いの手は何?」
_
( ゚∀゚) 「そういうもんだろ、電撃的に」
ζ(゚ー゚;ζ 「はあ……」
デレはまだ何か言いたそうだっただが、何やら逡巡した挙句、無理やり納得する事を選択したようだった。
そして再び、トランプをシャッフルし始めた。
- 379 :( ゚∀゚)ジョルジュの無限の可能性のようです:2008/10/22(水)
15:05:06.29 ID:CP766dXhO
- _
( ゚∀゚) 「……なあ、それまだやんの?」
ζ(゚ー゚*ζ 「それ? これ?」
デレは首をかしげ、再び裏にしたトランプを1枚俺の前にかざした。
_
( ゚∀゚) 「クラブの8」
ζ(゚ー゚*ζ 「残念、正解はクラブの10でした」
近いな、と俺が言うと、はずれははずれだよ、と、デレは言った。
_
( ゚∀゚) 「で、だ……、これに終わりは来るのか?」
ζ(゚ー゚*ζ 「一通りのデータが取れたらね〜」
そういってデレは再びトランプを手に取り、裏面を突き付けた。
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( ゚∀゚) 「……スペードの8」
デレは無言で首を横に振った。
- 380 :( ゚∀゚)ジョルジュの無限の可能性のようです:2008/10/22(水)
15:10:58.98 ID:CP766dXhO
- _
( ゚∀゚) 「……ツン、おせーなぁ」
ζ(゚ー゚*ζ 「お姉ちゃん? 何か用事?」
_
( ゚∀゚) 「いや、用ってわけでもないけどな……
ツンが来たらこの不毛な実験から逃れることが出来る。そう思っていたが口には出さなかった。
_
( ゚∀゚) 「ちっと電話借りてもいいか?」
ζ(゚ー゚*ζ 「携帯は?」
俺が、忘れたと答えると、デレは少し呆れた様に、現代人失格だねー、と笑った。
ζ(゚ー゚*ζ 「いいけど、ちゃんと返してね?」
_
( ゚∀゚) 「真心的な何かを塗りたくって返してやるよ。主に白い」
ζ(-へ- ζ 「やっぱ貸さない」
冗談だよ、冗談、そういうとデレは、少し冷たい目のままで廊下を指差した。
携帯は貸してくれないらしかった。
・・・・
・・・
- 381 :( ゚∀゚)ジョルジュの無限の可能性のようです:2008/10/22(水)
15:15:50.87 ID:CP766dXhO
ζ(゚ー゚*ζ 「電話は? 終わったの?」
俺が戻ってくると、デレはそう聞いた。
相手が誰かを聞かないのはデレらしいと思った。
_
( ゚∀゚) 「電話? あー……、誰も出んわ」
ζ(゚−゚
ζ
_
( ゚∀゚)
ζ(゚−゚ ζ
_
(;゚∀゚)
ζ(-へ-
ζ 「電話料金100,000,000円也」
_
(;゚∀゚) 「エ? 何それ? 高くね? つか、有料?」
ζ(゚−゚
ζ 「あまりに寒かったので、私への慰謝料も含みます」
_
( ゚∀゚) 「寒かったんなら暖めt──ぶべらッ──」
無言で殴られた。
- 382 :( ゚∀゚)ジョルジュの無限の可能性のようです:2008/10/22(水)
15:21:13.08 ID:CP766dXhO
ζ(゚ー゚*ζ 「ジョルジュはさー……」
_
(メ゚∀゚) 「……俺がなんだ?」
ζ(゚ー゚*ζ 「その、下ネタ?から入るのはやめた方がいいんじゃないかーって思う」
_
( ゚∀゚) 「俺から下ネタをとったら何が残る? いや、何も残らなねーンだよ!!!」
ζ(゚−゚ ζ
デレの冷たいまなざしが痛かった。
_
( ゚∀゚) 「まあ、それを即座に理解できるやつも大概なもんだがな」
俺がそういうと、一瞬の間の後にその意味を察したデレが顔を赤くして、再び殴ってきた。
動揺してたのか、先ほどよりは痛くなかった。
<「ただいまー」
- 383 :( ゚∀゚)ジョルジュの無限の可能性のようです:2008/10/22(水)
15:30:40.49 ID:CP766dXhO
ζ(/ー//*ζ 「あ、お姉ちゃん、おかえりー」
ξ゚听)ξ 「あれ? ジョルジュじゃない? あんたが何でいんの?」
_
( ゚∀゚) 「俺がここにいちゃまずいような言い方だな?」
ξ゚听)ξ 「そういうわけじゃないけど、あんた今日、ブーン達と遊ぶ約束してなかった?」
_
( ゚∀゚) 「あー……、あれか。あれは急に中止になったみてーだな」
俺の少し言い淀んだ様子から、ツンはその意を察したようだった。
ξ゚ー゚)ξ 「あら、そう。それなら私はブーンと遊びに行けばよかったかしらね?」
_
( ゚∀゚) 「恋人同士なんだから、好きにすりゃいいんじゃね?」
ツンはにやりとした表情のまま、デレに話しかけた。
ξ゚ー゚)ξ 「で、何やってたの、2人で?」
ζ(゚ー゚*ζ 「これ」
そういって、デレはトランプを指差した。
- 384 :( ゚∀゚)ジョルジュの無限の可能性のようです:2008/10/22(水)
15:36:19.23 ID:CP766dXhO
ξ゚听)ξ 「トランプ?」
ζ(゚ー゚*ζ 「超能力実験」
その一言で全てを察したのか、ツンはああ、と疲れたようなつぶやきと哀れんだ目で俺を見た。
ζ(゚ー゚*ζ 「今のところ成功回数0なんだよねー、ってことで、はい」
再び掲げられるトランプ。
助けを求めるように視線を向けた先のツンに促され、俺は答えを口にした」
_
( ゚∀゚) 「ハートの8」
ζ(゚△゚*ζ 「おお! すっごい!!! 当たった!!!」
当たった、当たったと子供のようにはしゃぐデレ。
その横で、音を出さずに拍手するツン。
下手な鉄砲が当たっただけなのだが、これだけ喜ばれると悪い気はしなかった。
- 386 :( ゚∀゚)ジョルジュの無限の可能性のようです:2008/10/22(水)
15:41:08.33 ID:CP766dXhO
ζ(゚ー゚*ζ 「すごいね、当たったよ。これでジョルジュにも超能力者の素質有り、かな?」
そう言って喜びを満面に表すデレ。
しかし、不意にぱたりと動きが止まり、真面目な表情でこちらに向き直った。
ζ(゚ー゚*ζ 「でも、何でさっきから8ばっかだったの?」
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( ゚∀゚) 「そりゃ8には無限の可能性が詰まってるからな」
そう言って指を輪にして両手で8の字を作り、横にして見せた。
無限の意味を理解したデレは、少し感心したように頷いた。
その後、両手をそのまま自分の胸に当てたら無言で二人に殴られた。
おしまい
- お題
・電話
・ダイヤの8
・誰も出んわ
・ハートの8
・電話料金100,000,000円也
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