- 73 :包んだ紙と緩やかな時間のようです:2009/03/20(金)
09:28:14.51 ID:grw/FYL30
lw´‐ _‐ノv 「十勝あずきキャラメルと十勝きなこキャラメル、どっちが良い?」
(
<●><●>) 「……」
麗らかな午後の一時。
私の趣味の時間は彼女の抑揚のない声によって中断を余儀なくされた。
lw´‐ _‐ノv
「ん? 聞こえなかったかな? 十勝あずきキャラメルと──」
( <●><●>)
「いえ、聞こえはしましたので復誦は結構ですよ」
再度同じ質問を繰り返そうとする彼女を、私は片手を挙げて制した。
その弾みで、開いていた本が閉じそうになったので速やかにその手を下ろし、本が閉じるのを防ぐ。
lw´‐ _‐ノv
「聞こえてるなら返事ぐらいするのが礼儀って物じゃないかなー?」
( <●><●>)
「そうですね。その点は謝罪しましょう。ですが、しかし……」
私は、この時点で彼女との話が長引きそうだと予測し、本に挟む栞を探す事にした。
生憎、栞になりそうな物が手の届く範囲にないようだったので、仕方なく、読んでいた本とは別の文庫本を栞代わりに挟む事にした。
lw´‐
_‐ノv 「しかし……、何だね?」
( <●><●>) 「礼儀を語るなら、何故あなたはこの場所にいるのですか?」
- 74 :包んだ紙と緩やかな時間のようです:2009/03/20(金)
09:30:46.66 ID:grw/FYL30
私は、うつ伏せの体勢から身体を起こし、彼女の方へ向き直り、片膝を立てて座る。
彼女も私に倣ったのか、私の眼前にちょこんと正座する。
堅苦しい姿勢だと感じられるが、彼女にとってはそれが普通で、正座が一番楽な姿勢らしい。
出会った当初はよほど育ちが良いのかと思っていたが、別にそういうわけでもないらしい。
いつの間にか紫の座布団を足の下に敷いていたが、この部屋には私の趣味で寒色系のもので揃えていたはずだ。
そもそも、この部屋にはクッションはあっても座布団は置いてなかった。
lw´‐ _‐ノv
「遊びに来たからに他ならんだろう? 何故そこで礼儀を問う?」
( <●><●>)
「鍵は掛けてたはずなのですが。呼び鈴の1つも鳴らさず、あなたがここに居る理由を問いたい」
心外だと言う彼女に、表情を変えずに問い返す。
lw´‐ _‐ノv 「そりゃ、鍵を開けて入って来たからに決まってるだろ?」
( <●><●>)
「あなたに鍵を渡した覚えもないのですが?」
当たり前の事の様に言う彼女に、当然覚えた疑問を返す。
確かに以前、貸した覚えはありますが、その用途までは聞かなかったかも知れません。
- 77 :包んだ紙と緩やかな時間のようです:2009/03/20(金)
09:32:32.62 ID:grw/FYL30
lw´‐ _‐ノv 「渡したじゃないか?」
( <●><●>)
「貸しただけですよ? 何故合鍵を作る必要が?」
lw´‐ _‐ノv 「失くすと大変だろ?」
(
<●><●>) 「そうですね。では、その鍵を渡してください。お金は払いますので」
lw´‐ _‐ノv
「鍵の話はいいじゃないか。君としては、疑問が解消されれば良いわけなんだろ?」
( <●><●>)
「……そういうことにしておきましょう」
これ以上この件で話を続けても埒が明きそうにもないので、私は渋々納得した。
そのまま再び横になり、閉じていた本を開き、趣味の時間に戻ることにする。
lw´‐ _‐ノv
「いや、ちょっと待ちたまえ。君はそれで良いのか?」
( <●><●>)
「あなたがここに居るのは納得しましたから良いですよ」
私は振り向かず、本に目を落としたまま返事をする。
彼女は再び問いかける。
- 79 :包んだ紙と緩やかな時間のようです:2009/03/20(金)
09:35:25.30 ID:grw/FYL30
lw´‐ _‐ノv 「よし、では、最初の質問に答えてもらおうか」
( <●><●>)
「最初の質問……ああ……」
私は顎に手を当て、その問いの意味を思い返します。
程なくして答えに到達した私は、仕方なく、再び本を閉じ、向き直ります。
( <●><●>)
「結構です、どちらもいりません」
lw´‐ _‐ノv 「おいおい、どっちか聞いてるのに、その答えはおかしくないかね?」
(
<●><●>) 「自由解答では?」
lw´‐ _‐ノv 「この場合2択だろ、常考」
私は目を閉じ、ため息を1つつき、同時に肩を落としました。
そして目を開け、再び湧いた疑問を口にします。
(
<●><●>) 「何ですか、その妙なモチーフのキャラメルは?」
lw´‐ _‐ノv
「フフフ、ようやく興味を抱いたかね?」
- 80 :包んだ紙と緩やかな時間のようです:2009/03/20(金)
09:37:21.58 ID:grw/FYL30
彼女は、本人曰く普通に、私が見る限りでは不敵に笑い、キャラメルについての説明を始めます。
lw´‐ _‐ノv
「あずき味ときなこ味のキャラメルだ」
しかしながら、その説明は随分と薄っぺらいものでした。
ある程度は予想の範囲内ではありましたが。
( <●><●>)
「それは先程聞きました。私は、何故そういったあまり一般的でない味のキャラメルをお持ちなのかを聞きたいのですよ」
lw´‐ _‐ノv
「買ったからに決まってるだろ」
( <●><●>) 「普通のではなく、その味を買った動機は何でしょうか?」
lw´‐ _‐ノv 「それが売ってあったからに違いない」
一向に進まない会話も、普段通りと言えば普段通りだ。
こちらが欲しい答えを想定した質問も、彼女の前ではあまり意味を成さない。
ある種の連想ゲーム的に飛ぶ事もしばしばで。
- 83 :包んだ紙と緩やかな時間のようです:2009/03/20(金)
09:39:27.66 ID:grw/FYL30
( <●><●>) 「どちらでお買い求めで?」
lw´‐ _‐ノv
「角の御菓子屋だな。あそこは珍妙なものが多々あり、中々優秀だ」
( <●><●>)
「それが珍妙だと理解はした上で買って来たのですね」
lw´‐ _‐ノv 「当たり前じゃないか。十勝だぞ?」
取り敢えず意図して買って来た事はこれでわかりました。
では、一体何故……と、そこまで考えてようやく私は彼女の趣味を思い出します。
( <●><●>) 「……またですか。しかし、少々十勝に対して失礼ですね」
問題は接頭語ではなく、接尾語の方でしょうから。
lw´‐ _‐ノv 「またですか? これを買ったのは今日が初めてだが?」
( <●><●>) 「そういう意味ではありませんよ」
彼女の趣味、と言って良いのかはわかりませんが、こういった一発ネタ的な妙な御菓子やジュースを買ってくる事がよくあります。
明らかに不味そうな空気が漂っているものを敢えて。
そのミスマッチを楽しむ様に。
- 85 :包んだ紙と緩やかな時間のようです:2009/03/20(金)
09:41:31.02 ID:grw/FYL30
lw´‐ _‐ノv 「不味いと決まったわけではないだろ?」
( <●><●>)
「かと言って、不味くないとあなたは散々文句をつけますよね?」
lw´‐ _‐ノv 「看板に偽り有りなのはどうかと思うからな」
( <●><●>) 「作った方は不味いと思って作ってないと思いますが……」
lw´‐ _‐ノv
「明らかに狙ってるだろとしか思えないものもあるぞ?」
( <●><●>) 「……そこは同意しなくもありません」
柑橘系と甘いものの組み合わせなどはその最たるもので、どう考えても美味くなるとは思えません。
酢豚のパインぐらい許せませんね。
lw´‐ _‐ノv 「まあ確かに、明らかにミスマッチに見えても、酢豚にパインの様に、食べてみれば意外にいけるものもあるしな」
( <●><●>) 「……あなたとの距離が少し遠くなった気がしますよ」
lw´‐ _‐ノv
「ならば近付こうか」
- 86 :包んだ紙と緩やかな時間のようです:2009/03/20(金)
09:44:12.13 ID:grw/FYL30
( <●><●>) 「……あまり近すぎると会話に向きませんが」
彼女は正座のままずりずりと距離を詰める。
どうやって座布団ごと移動しているのか謎ですが、考えるよりも早く、同じ様な距離だけ後退った。
しかしその弾みで、閉じていた本に腕をぶつけ、挟んでいた文庫が外れたようだ。
( <●><●>)
「……全く、あなたの趣味をとやかく言うつもりはありませんが、私の趣味も尊重して頂きたいものですね」
lw´‐ _‐ノv
「趣味とはそれのことかね?」
彼女は私の傍らに転がる本を指差します。
私は無言で頷きました。
(
<●><●>) 「取り立てて驚くべき点も無い、読書という普通の趣味ですよ」
lw´‐ _‐ノv
「普通という言葉は主観によって変わるな。少なくとも、君のそれを読書とは言いたくない」
そういって彼女は本を両手で拾い上げ、パラパラとページをめくる。
しかし、文字と数字の羅列に興味を覚えなかったのか、そのまま彼女は自分の後方に本を滑らせた。
(
<●><●>) 「本を読む事は読書では?」
- 87 :包んだ紙と緩やかな時間のようです:2009/03/20(金)
09:47:02.01 ID:grw/FYL30
lw´‐ _‐ノv 「電話帳を読む事は読書かね?」
( <●><●>)
「本には変わりないでしょう?」
lw´‐ _‐ノv 「漫画も本と考えれば、読書という言葉が全ての本に適用されるわけでは無いと思う」
時に正論のような事も述べる彼女だが、読書の定義から考えるに、私も間違ってはいないと思う。
それに私は、漫画を読むのも読書の内だと認めていますから。
lw´‐ _‐ノv
「と言うかだね、電話帳のどこが面白いのか私には理解出来んのだが」
( <●><●>)
「住所と照らし合わせれば、この辺りの住民の変遷など、色々と見えてくるものはありますよ」
lw´‐ _‐ノv
「ぶっちゃけ、ストーカーにしか見えんな」
( <●><●>) 「……他に読むものが無くなったのですよ」
身も蓋もない言い様に、私は諦めた様に首を振る。
確かに、他に読む本があればそちらを優先させたであろう事は間違いないでしょう。
- 90 :包んだ紙と緩やかな時間のようです:2009/03/20(金)
09:49:29.31 ID:grw/FYL30
lw´‐ _‐ノv 「本なぞ買うなり借りるなりすればよいのではないかね?」
( <●><●>)
「外に出るのが億劫でしたので」
lw´‐ _‐ノv 「では、明日は私が引っ張り出してやろう」
(
<●><●>) 「その必要はありませんよ」
lw´‐ _‐ノv 「何だと、この不健康優良児め」
(
<●><●>) 「健康不良児の方が響き的にはよいかもしれませんね」
lw´‐ _‐ノv
「略したときの事を考えると不健康優良児の方だろ」
どちらでもいい様な事だが、何となく彼女の言い分の方が正しく感じられたので、私は軽く頷いた。
彼女は、幾分満足げに口の端を緩めたようだ。
( <●><●>)
「無理に連れ出してもらわずとも、明日は講義の日ですから」
lw´‐ _‐ノv 「ああ、そうだったな。ちょっとは日に干されてくるのも良かろう」
- 91 :包んだ紙と緩やかな時間のようです:2009/03/20(金)
09:51:40.69 ID:grw/FYL30
( <●><●>) 「残念ながら明日は曇りですよ」
lw´‐ _‐ノv
「天気など、心の持ち様でどうとでもなるさ」
( <●><●>) 「流石にそれはどうにもならないでしょう」
lw´‐ _‐ノv 「流石にどうにもならんな」
( <●><●>) 「……」
lw´‐ _‐ノv 「ん、どうした?」
( <●><●>) 「いえ、別に……」
ごく自然に真逆の結論を述べる彼女。
あまりに自然すぎて、自分の方が間違ってたと錯覚せんばかりに。
lw´‐ _‐ノv
「さあ、解答は如何に?」
( <●><●>) 「まだ引っ張るのですか?」
lw´‐ _‐ノv
「引っ張るも何も、明確な回答はもらっておらんからな」
- 92 :包んだ紙と緩やかな時間のようです:2009/03/20(金)
09:54:34.31 ID:grw/FYL30
( <●><●>) 「……何故こんな物を……いや、買って来た理由もわかりますし、その辺りは自由ですが」
私は再びため息をつき、そろそろ逃れられない事を覚悟する。
回答を告げる前に解答を探すも、正解は見つけられそうにもない。
( <●><●>) 「出来れば、最後まで責任を持って欲しい物ですね」
lw´‐ _‐ノv 「ん?」
( <●><●>) 「不味かった物を、この部屋に置いて帰るのは止めて欲しいという事ですよ」
lw´‐
_‐ノv 「好き好んで不味い物を食べたいわけじゃないからな」
( <●><●>)
「ならば買ってこなければ良いでしょうに」
lw´‐ _‐ノv 「ああいうのは、1度切りだからネタとして楽しめる物なのだよ」
( <●><●>) 「この部屋で食べるのは、後の処理が楽だからですか?」
lw´‐ _‐ノv
「それはちと違うな」
彼女は人差し指を立て、軽く左右に振って見せた。
変わらぬ表情ではあるが、機嫌が良いのであろう事は窺い知れる。
- 94 :包んだ紙と緩やかな時間のようです:2009/03/20(金)
09:56:38.59 ID:grw/FYL30
lw´‐ _‐ノv 「楽しみは分け合うもんだろ? 事後処理はオプションだよ」
( <●><●>)
「あまり楽しくもないのですけどね」
lw´‐ _‐ノv 「不味かった時の衝撃は楽しいじゃないか」
思わず吹き出すほどに、と彼女は続けるが、実際にその物を吹き出された覚えがあるので、やはり楽しくはないと思う。
私は、これ以上の問答を諦め、両手を差し出した。
lw´‐ _‐ノv 「ん? その手は何だね?」
(
<●><●>) 「回答ですよ」
lw´‐ _‐ノv 「ふむ……中々良い心がけだな」
(
<●><●>) 「二択を守りませんでしたがよろしいのですか?」
lw´‐ _‐ノv
「何、構わんさ。風情があって良い」
彼女はそれぞれのキャラメルの封を開け、私の手のひらに1つずつ落とした。
私はそれをしげしげと眺めるも、キャラメルだな、という感想以外は持たなかった。
- 96 :包んだ紙と緩やかな時間のようです:2009/03/20(金)
10:00:07.00 ID:grw/FYL30
lw´‐ _‐ノv 「どちらから行ってみるかね? 私としては、やはり大きい方から行くのが筋かと思うのだが?」
(
<●><●>) 「大きい……ああ、大豆と小豆ですね。何故大きい方からなのかは疑問ですが、残念ながらこうします」
私は、それぞれの手でキャラメルの包装紙を剥がし、2つ同時に口に放り込んだ。
口の中に、きなこと小豆の香りが広がり、ただただ甘さだけが染みて来る。
( <●><●>)
「甘いですね。……ですが、これまでの中ではマシな方です」
lw´‐ _‐ノv 「風情がないな」
(
<●><●>) 「食べ方ですか? それとも、味ですか?」
両方だと彼女は言い、自分もキャラメルを1つ、口の中に放り込んだようだ。
そしてそのまま、ごろりと横になり、ただ一言呟く。
lw´‐ _‐ノv 「甘い」
( <●><●>) 「同感です」
キャラメルが甘いのは当たり前の事だ。
そんなどうでもいい事ぐらいでしか、我々の意見が揃うことはない。
- 97 :包んだ紙と緩やかな時間のようです:2009/03/20(金)
10:01:09.01 ID:grw/FYL30
lw´‐ _‐ノv 「ハズレだな」
( <●><●>) 「当たりですよ」
この程度の味なら処分も容易いから、私にとっては当たりだろう。
しかし、彼女にとっては外れなのだ。
揃った意見は再び別れ、また距離を空ける。
lw´‐ _‐ノv 「しかし、甘い」
(
<●><●>) 「味ですか、それとも……」
lw´‐ _‐ノv 「この空気かな」
(
<●><●>) 「……怠惰という意味では確かに甘いですね」
lw´‐ _‐ノv 「……フフ」
彼女は不敵に微笑みまた、ごろんと転がる。
私もまた、反対方向にごろんと転がった。
- 99 :包んだ紙と緩やかな時間のようです:2009/03/20(金)
10:03:01.61 ID:grw/FYL30
lw´‐ _‐ノv 「君は空気が読めないのだったな」
( <●><●>)
「これでも周りに気を使って生きてますけどね」
lw´‐ _‐ノv 「もう1つ食べるかね?」
(
<●><●>) 「……頂きます」
甘いキャラメルはいつの間にか口の中で溶けていった。
後味は甘く、いつまでも残るかのように錯覚する。
lw´‐ _‐ノv 「甘さもいつかは消えるもんだ」
(
<●><●>) 「そうですね」
lw´‐ _‐ノv 「甘いうちに、楽しむべきじゃないかね?」
(
<●><●>) 「……さあ、どうでしょうね」
緩やかな時間が流れる。
しかし、それは錯覚で、本当はいつもと変わらない、限りある時間の流れ。
- 100 :包んだ紙と緩やかな時間のようです:2009/03/20(金)
10:05:08.58 ID:grw/FYL30
( <●><●>) 「有限の時の中で、私が出来ることは何なんでしょうね?」
lw´‐ _‐ノv
「自分が出来ること何じゃないかなぁ」
( <●><●>) 「そうですね」
lw´‐ _‐ノv
「そうだろう」
( <●><●>) 「好きですよ」
lw´‐ _‐ノv 「うむ、私もだ」
( <●><●>) 「このキャラメル」
lw´‐ _‐ノv 「うん、お前は一度くたばるべきだ」
( <●><●>) 「同感です」
三度キャラメルを受け取り、包装紙を剥がし、口に中に放り込む。
lw´‐ _‐ノv 「甘いな」
( <●><●>) 「甘いですね」
- 102 :包んだ紙と緩やかな時間のようです:2009/03/20(金)
10:07:16.86 ID:grw/FYL30
lw´‐ _‐ノv 「好きだ」
( <●><●>) 「私もですよ」
lw´‐
_‐ノv 「キャラメル」
( <●><●>) 「キャラメル」
響く答えが綺麗に揃い、私達は少し距離を詰めた。
lw´‐ _‐ノv 「甘いな」
(
<●><●>) 「甘いですね」
いくつもの外した包装紙が、絨毯の上に散らばっている。
もちろん、散らかしたのは彼女で、片付けるのは私だ。
包んでいた紙がオブラートだったならば、私はもっと違う言葉を告げていたのだろうか。
私は、剥がした包装紙を絨毯の上に放り投げた。
( <●><●>) 「やっぱり好きですよ、……このキャラメル」
−終−
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