4 : ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 20:23:48.75 ID:2eg/gyZ10

 − 第二十一章 過日と私と由無事(其の一) −


こんばんは、都村トソンです。
   _
   |\ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ (゚、゚トソン
  ./..\\           .~旦⊂ )
 /※ .\|=================|_.ノ
 \ ※  /※ ※ ※ ※ ※ ※\
   \ ノ※ ※ ※ ※※ ※ ※ ※ \
     ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

(゚、゚トソン 「正直に申し上げますと、お題話に自然に繋げる導入がそろそろ苦しくなってきました」

d(゚、゚トソン 「──ので、あまり気にせず何となくこういう事がありましたよー的に思い返してるような感じで」

(゚、゚トソン 「タイトルも同じく」

(゚、゚トソン 「ぶっちゃけ、そんなに思い付かな(ry」

d(゚、゚トソン 「これからはお題話の時はこんな感じで始まるようです。無粋な突っ込みは禁止です」

ヽ(゚、゚トソン 「では、VTR、スタート」


─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─


5 :ブーンは風の子? ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 20:25:32.52 ID:2eg/gyZ10

< 公園 夕方 >

ζ(´へ`||ζ 「さむっ!」

(゚、゚トソン 「今日は風がありますからね。さすがに冬場の風は冷たいです」

ζ(゚ー゚*ζ 「日が落ちるのも早くなったからねー。ツンちゃん達はどこだろ?」

(゚、゚トソン 「この時期も元気に外で遊んでるんですから、子供は風の子というのも頷けますね」

ヾζ(゚ー゚*ζ 「あ、いたいた。おーい、ツンちゃーん」

ξ゚听)ξ 「あら、デレじゃない。それにトソン。どうしたの?」

ζ(^ー^*ζ 「お迎えに来たんだよ。もう暗いしね」

ξ゚听)ξ 「暗いけど、時間はまだいつもより早いわよ?」

(゚、゚トソン 「まあ、季節柄、日が落ちるのが早いですから、早めに切り上げた方がよいでしょう」

ξ゚听)ξ 「そんな子供扱いしなくても、ちゃんと帰れるわよ?」


6 :ブーンは風の子? ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 20:27:10.18 ID:2eg/gyZ10

(゚、゚トソン 「ツンちゃんは大丈夫でしょうが、それとワカッテマス君も」

ξ--)ξ 「まあ、そうね。ブーンは私と帰るとしても、ヒートはちょっとあれかな……」

ζ(゚ー゚*ζ 「まあ、そういうわけだから──さむっ!」

(-、-トソン 「今日はホントに風が強いですね。この風じゃ遊び辛かったんじゃないですか?」

ξ゚听)ξ 「そうでもないわよ。特にあの2人は風とか関係なしに走り回ってるし」

ζ(´ー`*ζ 「風の子だねー」

(゚、゚トソン 「風の子ですね」

ヾ(〃^ω^)ノシ 「おー! トソンだおー! お迎え来てくれたのかお?」

(゚、゚トソン 「あ、ブーン──」

(゚д゚;トソン 「何かずぶ濡れー!?」

(;^ω^) 「おー……、さっき転んで噴水に落ちちゃったお」


9 :ブーンは風の子? ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 20:29:34.29 ID:2eg/gyZ10

(゚、゚;トソン 「だ、大丈夫なのですか?」

( ^ω^) 「お! 暑かったんで丁度上着脱いでたから、お洋服は濡れなかったお! 平気だお」

(゚、゚;トソン 「いや、そうじゃなくて、寒くないですか? 早く帰って暖まらないと風邪を引きますよ?」

( ^ω^) 「お! 平気だお! 子供は風の子だお!」

ζ(゚ー゚;ζ 「それは何か間違ってる気がするなー」

(゚、゚;トソン 「風の子と言うか、風邪引かない子と言うか──」

ξ--)ξ 「こいつは絶対風邪引かない気がするわ」

ヾ(〃^ω^)ノシ 「お! 風の子だお!」


 − ブーンは風の子? おしまい −


13 :(*><)最近テスト成績上がったね(゚ー゚トソン ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 20:30:47.79 ID:2eg/gyZ10

< ビロード宅 >

□(゚、゚トソン 「……」

(;><) 「……」

( <●><●>) 「休み明けのテストの結果を見せているのはわかってます」

(゚、゚トソン 「……なるほど」

(゚ー゚トソン 「今回は以前よりは良い結果ですね。休みの間、ちゃんとがんばったようですね」

(*><) 「はいなんです!」

(゚、゚トソン 「これで気を抜かず、次回もがんばりましょうね」

(;><) 「は、はいなんです……」

d(゚、゚トソン 「これで安心してしまって、また成績が下がったりしてしまうと元の木阿弥ですからね。何事も継続が大事です」

(;><) 「わ、わかったんです……」


15 :(*><)最近テスト成績上がったね(゚ー゚トソン ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 20:32:20.05 ID:2eg/gyZ10

(゚ー゚トソン 「根を詰めすぎるのも良くないですけどね。今日は軽めにおさらいにしておきましょうか」

(;><) 「えっと、そ、それだけ……」

(゚、゚トソン 「?」

(;><) 「な、何でもないんです! 今日もお勉強がんばるんです!」

( <●><●>) 「……」

・・・・
・・・

< ビロード宅 トソン帰宅後 >

(;><) 「……ハァ」

( <●><●>) 「……ビロード」

(;><) 「なんでもないんですよ? 別にがんばったからご褒美が欲しかったとかじゃないんです!」

(;><) 「勉強は自分のためなんです。トソン先生は家庭教師のお仕事をしてるだけなんです!」


17 :(*><)最近テスト成績上がったね(゚ー゚トソン ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 20:33:55.37 ID:2eg/gyZ10

( <●><●>) 「そうですね。……がんばった、と褒めてくれましたよ、トソン先生は」

( ><) 「……はいなんです」

・・・・
・・・

< 公園 数日後 >

ヾ(〃^ω^)ノシ 「今日もいっぱい遊んだお! お腹すいたし、お家帰るお!」

(;<●><●>) 「ええ、いっぱい遊びましたね……」

ξ゚听)ξ 「あんたはそんなに体力ないんだから、無理してブーン達に付き合わなくていいのよ?」

(;<●><●>) 「無理はしてませんよ。体力がないのは確かですが、楽しいのも確かです」

ノハ*゚听) 「私が鍛えてやるぞぉぉぉぉ!」

(;<●><●>) 「お手柔らかにお願いします」


19 :(*><)最近テスト成績上がったね(゚ー゚トソン ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 20:35:50.07 ID:2eg/gyZ10

(゚、゚トソン 「おや、今日はワカッテマス君も来ていたのですね、こんにちは」

ヾ(〃^ω^)ノシ 「おー! トソンだお! お迎えに来てくれたのかお?」

( <●><●>) 「こんにちは、トソン先生。はい、今日はいっしょに遊ばせてもらってました」

(゚ー゚トソン 「そうですか……。あ、そうそう、これを──」

( <●><●>)つ□ 「これは……チケットですか?」

(゚、゚トソン 「ええ、動物園の入場券です。先輩方から頂いたのですが」

ヾ(〃^ω^)ノシ 「お! 動物園! 動物園かお!」

(゚、゚トソン 「これはワカッテマス君にあげる物ですから、今回は我慢してくださいね」

(;^ω^) 「お! おー……うんお」

( <●><●>) 「何故これを私に?」

(゚、゚トソン 「最近、ビロード君はお勉強がんばってますからね。たまには息抜きでもと思いまして」


23 :(*><)最近テスト成績上がったね(゚ー゚トソン ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 20:37:32.51 ID:2eg/gyZ10

( <●><●>) 「しかし、枚数が多いですね」

(゚、゚トソン 「お友達でも誘って行った方が楽しいかと思いまして。もちろん、ワカッテマス君の分も含んでますが
      何ならご家族ででも宜しいでしょうから」

( <●><●>) 「お気遣いは大変有り難いのですが、ビロードには未だ友達が……」

(゚、゚;トソン 「そうなのですか?」

( <●><●>) 「こういうものをきっかけに友達を作るのも良いのでしょうが、まだビロードには無理のようですね。
         もっと他人馴れしないとダメのようです」

(゚、゚;トソン 「それは難儀ですね」

( <●><●>) 「また、ご両親も、父親は忙しく、母親はそうでもないですが、出不精のようですから、恐らくは……」

(゚、゚;トソン 「それは残念ですね。どうします、2人で行ってきますか?」

ξ゚听)ξ 「それだとビロード、傍目には1人寂しく動物園に行くかわいそうな子供よね?」

(゚、゚;トソン 「……確かに」


25 :(*><)最近テスト成績上がったね(゚ー゚トソン ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 20:38:51.80 ID:2eg/gyZ10

ヾ(〃^ω^)ノシ 「お! じゃあ、僕も行くお! そしたら寂しくないお!」

ξ--)ξ 「あんたじゃビロードがかわいそうな子供なのは変わんないでしょうが。見えないんだから」

( <●><●>)b 「では、こういうのはどうでしょう。幸いにチケットは4枚あります──」

・・・・
・・・

< 駅前 日曜日 >

(;><) 「何でワカッテマス君と2人で動物園なんですか? それだと、僕は1人寂しく動物園に行く友達いないかわいそうな子なんです」

( <●><●>) 「それが事実なのはわかってます。私はビロードと動物園に行ってみたかったのですかダメでしょうか?」

(;><) 「し、仕方ないんです。仕方ないからいっしょに行ってあげるんです」

( <●><●>) 「それは良かった。……あ、昨日はあんまり眠れなかったみたいですから、電車で寝ててもかまいませんよ?」

(;><) 「ね、寝ないんです! 子供扱いしないでください!」


27 :(*><)最近テスト成績上がったね(゚ー゚トソン ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 20:40:11.53 ID:2eg/gyZ10

ヾ(〃^ω^)ノシ 「おはよーだお、ビロード、ワカッテマス!」

(;><) 「ブーン君!? 何でここに?」

( <●><●>) 「おはようございます、ブーン」

( ^ω^) 「おー? 今日は動物園だお? いっしょに行くんだお?」

(;><) 「え? そうなんですか? ブーン君1人──」

(゚、゚トソン 「おはようございます。3人とも、そろそろ電車が来ますよ?」

(;><) 「トトトト、トソン先生ー!?」

(゚、゚;トソン 「どうしたのですか、ビロード君?」

(;><) 「ななな、何でもないんです。おはようございますなんです」

( <●><●>) 「おはようございます、トソン先生。本日はお忙しいところありがとうございます」

(゚ー゚トソン 「何ですか、改まって? 今日は予定もありませんでしたからかまいませんよ。ブーンも喜んでますし」


30 :(*><)最近テスト成績上がったね(゚ー゚トソン ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 20:43:07.74 ID:2eg/gyZ10

ヾ(〃^ω^)ノシ 「お! 電車来ちゃうお! 行くお!」

(゚、゚トソン 「はいはい、では、行きましょうかね」

ボソボソ
(;><) 「ちょ、ワカッテマス君、これはどういうこと何ですか? 聞いてないんです!」
ボソボソ
( <●><●>) 「ええ、言ってませんでした」
ボソボソ
(;><) 「さっきワカッテマス君は僕といっしょに動物園に行きたかったって──」
ボソボソ
( <●><●>) 「言いましたが、別に2人っきりでとは言ってませんよ? と言いますか、この状況に何かご不満でも?」

(;><) 「不満……?」

スタスタ
(゚、゚トソン

(*><) 「ないんです!!!」

( <●><●>) 「では、行きましょうか」


34 :(*><)最近テスト成績上がったね(゚ー゚トソン ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 20:45:40.14 ID:2eg/gyZ10
・・・・
・・・

(*><) 「着いたんです!」

(〃^ω^) 「動物園だおー!」

(゚ー゚トソン 「随分浮かれてますね、ビロード君」

( <●><●>) 「浮かれ過ぎて昨日はあまり眠れなかったみたいでしたからね。母親以外と動物園に行くのは久しぶりみたいでしたので」

(*><) 「ブーン君も動物園好きなんですか?」

(〃^ω^) 「大好きだお! 動物さんいっぱいいるお! ビロードたちといっしょに来るのは初めてだお! 楽しみだお!」

( ><) 「そうですね。僕も楽しみなんです!」

( ><) (でも……)

(*><) (これって、他の人が見たら僕とトソン先生の2人っきりのデートに見えるかもなんです!)

(*><)ノシ 「トソン先生! こっちなんです!」


36 :(*><)最近テスト成績上がったね(゚ー゚トソン ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 20:47:16.81 ID:2eg/gyZ10

ミセ*゚д゚)リノシ 「おーう、そうだぞ、トソン! こっちだぞ! 早くこーい!」

ミセ*゚ー゚)リ( ><) 「……」

   ?
ミセ*゚ー゚)リ(>< ) 「……」

(;><) 「誰ー!? ってかミセリさん!?」

ミセ*゚ー゚)リ 「そだよ、ビロ坊、おはよう」

(゚、゚トソン 「何故ミセリがここにいるんですか?」

ミセ*゚д゚)リ 「何でって、動物園行くなら私も誘えよ」

( <●><●>) 「チケットが4枚しかなかったんですよ」

ミセ*゚д゚)リ 「入場券ぐらい自分で買えるさー」

(゚、゚トソン 「まあ、ブーンの分をあげても良いのですが……」

ミセ*゚ー゚)リ 「いいって、それは教育方針なんでしょ? ちゃんと買うから」


39 :(*><)最近テスト成績上がったね(゚ー゚トソン ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 20:49:41.20 ID:2eg/gyZ10

(;><) 「えーっと……」

(゚、゚トソン 「まあ、4人が5人になっただけですからね、別にかまいませんが……ビロード君もミセリは知っていますよね、おバカの?」

ミセ;゚д゚)リ 「変な冠詞付けんなよ!」

(;><) 「は、はいなんです……、何度かお目にかかってますなんです」

( <●><●>) (さすがに落胆してますかね……)

ミセ*゚д゚)リ 「何だ、固いなー。普通に話していいってば。ブーンちゃんのお友達は私のお友達だー」

    ワシャワシャ
ミセ*゚∀゚)リつ((>< ))

(*><) 「は、はいなんです(これは考え様によっては両手に花なんです!)」

┐( <●><●>)┌ フーッ

・・・・
・・・


41 :(*><)最近テスト成績上がったね(゚ー゚トソン ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 20:52:35.46 ID:2eg/gyZ10

(*><) 「ブーン君、次はライオンさんなんです!」

(〃^ω^) 「お! ライオンさん、ガオーってすごいんだお!」

ミセ*゚ー゚)リ 「一遍、エサやってみたいよねー、手渡しで」

(;><) 「それはさすがに怖いんです」


(゚、゚トソン 「子供達は元気ですね」

( <●><●>) 「その言葉にミセリさんも含まれてるのはわかってます」

(゚、゚トソン 「あれは子供ですから。こういう時には助かりますけどね。ブーン達の相手をしてもらうのに適任ですし」

( <●><●>) 「時々、公園でも遊んでくれてますしね」

(゚、゚トソン 「私では体力的に不安ですしね。……ワカッテマス君は動物園はあまり好みじゃありませんでしたか?」

( <●><●>) 「そんな事はないですよ。やはり書物で知るのと、実際に見たり触ったりするのでは、得られる物も違います」


43 :(*><)最近テスト成績上がったね(゚ー゚トソン ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 20:54:26.92 ID:2eg/gyZ10

( <●><●>) 「これでも存分に楽しんでいるつもりですよ。何より、ビロードといっしょですからね」

(゚ー゚トソン 「それは良かったです」

ミセ*゚∀゚)リ 「そうそう、知ってる、トソン?」

(゚、゚トソン 「知りません」

ミセ;゚ー゚)リ 「まだ、何の話か言ってないだろ。じゃなくてさ、今この動物園、ペンギン来てるってさ」

(゚、゚トソン 「ペンギンですか? 確かに、以前はそれっぽいブースがありましたが、使われてませんでしたね」

ミセ*゚ー゚)リb 「何かレンタルしてるらしいよ。期間限定らしいけど」

( <●><●>) 「お詳しいですね」

ミセ*-∀-)リb 「そりゃーまあ、ちゃんと行く前に下調べぐらいするさ」

(゚、゚;トソン 「ミセリが下調べですか……。意外と言うか、以前はそういう事は全くでしたよね?」

ミセ*゚ー゚)リ 「やっぱさ、知らなくて見逃したりしたらもったいないじゃん? 新鮮味は薄れちゃうかもだけど、
        一度来たことある場所ならそういうのないから、調べといた方がいい気がしてね」


47 :(*><)最近テスト成績上がったね(゚ー゚トソン ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 20:57:21.00 ID:2eg/gyZ10

(゚、゚;トソン 「そのやる気を少しは勉強の方に回せばいいのに……」

ミセ*゚ぺ)リ 「あっちは楽しくないもん」

(゚、゚トソン 「一応、私は家庭教師で、ビロード君はその生徒なんですから、その前で勉強はつまらないなどと
      主張しないでくださいね」

ミセ*゚ー゚)リ 「ビロ坊も堅っ苦しいお勉強よりは遊ぶ方が良いよね?」

(;><) 「え、うわっ!?」

    ガシッ
ミセ*゚ー゚)(;><)

(;><) 「ぼぼぼぼ、僕はお勉強も悪くないと思うんです。トソン先生に教えてもらうとよくわかって楽しいんです」

ミセ*゚д゚)リ 「真面目だなー。つーかトソン先生すげーな。私にも勉強教えてよ」

(゚、゚トソン 「私は無駄な事はしない主義なんです」

ミセ;゚д゚)リ 「泣くぞ、コンチクショー」


51 :(*><)最近テスト成績上がったね(゚ー゚トソン ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:02:10.85 ID:2eg/gyZ10

(〃^ω^) 「僕も漢字のお勉強してるお! 難しいけど、わかると面白いお」

( <●><●>) 「そうですね。やはり勉強はわかると面白い。ですが、わからないと苦しいものですね」

(;><) (……僕はずっと全然わかんなくて苦しかったんです。でも……)

( ><) チラッ

d(゚、゚トソン

( ><) (トソン先生、それと、ワカッテマス君のお陰で、少しずつわかってきて、面白いと思えるようになってきたんです)

ミセ*゚ー゚)リb 「うし! 今はお勉強はおいといて、早速行ってみようか、ペンギン?」

ヾ(〃^ω^)ノシ 「おー! ペンギンさんだおー!」

(*><) 「はいなんです!」

・・・・
・・・


55 :(*><)最近テスト成績上がったね(゚ー゚トソン→ロマネスク動物園でバイト ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:03:24.21 ID:2eg/gyZ10
 バーン!!!
( ФωФ)

( ><) 「……」

( <●><●>) 「……」

ミセ:゚ー゚)リ(゚、゚;トソン 「「……」」

( ><) 「ペン……ギン……?」

( <●><●>) 「なるほど。図鑑のペンギンはだいぶ美化されていたようですね。実物はかくも……勉強になりました」

(;ФωФ) 「え? 何、この反応?」

ヾ(〃^ω^)ノシ 「おー! ロマネスクだおー! ひさしぶりーだお!」

(゚、゚トソン 「ああ、ペンギンではなくロマネスクさんですか……。相変わらず心臓に悪いですね」

( <●><●>) 「お知り合いなのですか、あの、ブサ──失礼、残念な姿形の生物と」

ミセ*゚ー゚)リ 「ロマちゃんはワカ坊と同じ夢見さんだよ。前に海で知り合ったんだ」


58 :ロマネスク動物園でバイト ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:06:49.91 ID:2eg/gyZ10

( <●><●>) 「なるほど。しかし、そのワカ坊というのは……」

ミセ*゚ー゚)リ 「ん? 何で? あっちがビロ坊だから、ワカ坊でよくない? 前々から名前長くてとっさに呼びにくいなーって思ってたんだよ」

(゚、゚トソン 「お久しぶりですね、ロマネスクさん、何故ここに?」

( ФωФ) 「うむ、久しいな、皆の衆。そしてはじめましての方々のためにもう一度名乗っておこう、我輩は杉浦ロマネスクである
         よろしく頼む」

( ><) 「ビロードなんです。はじめましてなんです」

( <●><●>) 「ワカッテマスと申します。はじめまして」

( ФωФ) 「それで、我輩がここにいる理由であったな……」

ミセ*゚ー゚)リ 「しぃちゃん達に捨てられた?」

(;ФωФ) 「そ、そんな事はないのである! 少しバイトに来たみたいなものだ」

(゚、゚トソン 「そうなのですか? しぃちゃん達と離れるのに抵抗はなかったのですか?」


60 :ロマネスク動物園でバイト ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:07:32.06 ID:2eg/gyZ10

( ФωФ) 「まあ、我輩はちょくちょく家を空けておるしな。しばらく留守にすると言っても、全く引き止められなかったのである」

(゚、゚;トソン 「それは逆に何かアレですね……」

(;ФωФ) 「つーなぞは、漫画から全く目を離さずに“お土産よろしく”だけだったのである」

ミセ*゚ー゚)リ 「てか、バイトって何やってんのさ?」

( ФωФ) 「うむ、例によって上に立つ者の責務である。初めての地に畏怖する同胞の気を静めるため、
         我輩がケアをしておるのだ」

( <●><●>) 「それはなかなかご立派なことですね」

( ><) 「すごいんです!」

( ФωФ) 「む、早速呼ばれているようなのである。では、失礼する」

(*><) 「がんばってくださいなんです」


64 :ロマネスク動物園でバイト ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:10:51.77 ID:2eg/gyZ10
クエー! ア、スンマセン、コオリッスネ、エエ……

( <●><●>) 「……」

クエー! ショクジハマダサキ、エ、アア、ハイ……

( ><) 「……」

クエー! イヤー、フユトハイエ、ダントウノエイキョウデ、ア、ハイ、スイオンデスネ……

ミセ*゚−゚)リ 「……」

ヾ(〃^ω^)ノシ 「ペンギンさん、やっぱりかわいいお! あ、こっちに手を振ったお!」

(゚ー゚トソン 「ペンギンさんは手ではなくて羽ですよ。でも、本当に手を振ってるように見えましたね」

( <●><●>) 「見事にロマネスクさんを視界から外しているのはわかってます」

ミセ*゚−゚)リ 「次、行こっか?」

( ><) 「はいなんです……」

・・・・
・・・


66 :ロマネスク動物園でバイト ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:11:40.67 ID:2eg/gyZ10

ミセ*゚∀゚)リ 「よし、おっ昼だー! ご飯ご飯!」

(゚、゚トソン 「最初に断っておきますが、お弁当は4人分しかありませんからね?」

 ガーン!
ミセ;゚д゚)リそ

ミセ゚д゚ )リ チラッ

 フルフル   フルフル
(( ><))(( <●><●>))

ミセ;´д`)リ ションボリ

(゚、゚トソン 「取り敢えず、中央のレストハウス的な場所はお弁当を持ち込んでもいいみたいですからそこで食べましょう」

(-、-トソン 「そこで食券を買って食べられもするみたいですから、ミセリはそこで何か買ってください」

ミセ;´д`)リ 「はーい……」

・・・・
・・・


69 :ロマネスク動物園でバイト ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:13:17.67 ID:2eg/gyZ10

( ><) 「ここが空いてるんです」

( <●><●>) 「意外と空いていますね」

(゚、゚トソン 「冬場は動物園自体が人も少ないみたいですね。やはり寒いからでしょうか」

ミセ;´ー`)リ 「んじゃ、ちょっち何か買ってくるねー」

(゚、゚トソン 「……」

チョイチョイ
つ(゚、゚トソン 「!」

(〃^ω^)つ□ 「お!」

(-、-トソン 「……ハァ。……わかりましたよ、ブーン」

(゚、゚トソン 「ミセリ、サンドイッチでお願いします」

ミセ;゚ー゚)リ 「ん? 何? 何で食べるものまで決められんの?」

(-、-トソン 「サンドイッチなら、分けられるでしょう? サンドイッチ1片とおにぎり1つ、交換してあげますよ」


71 :ロマネスク動物園でバイト ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:15:44.96 ID:2eg/gyZ10

ミセ*゚∀゚)リ 「オッケィ! 買ってくるよ!」

(゚、゚トソン 「やれやれ……」

( <●><●>) 「ニヤニヤ」

(゚、゚;トソン 「何ですかニヤニヤと……と言うか、セリフでニヤニヤは不自然ですが」

( <●><●>) 「こういう顔ですし、自分で言わなければ伝わり辛いもので」
 _, ,_
(-、-;トソン 「そ、そうですか……それで、何ですか?」

( <●><●>) 「いえ、仲がおよろしいなと思いまして」
 _, ,_
(-、-;トソン 「仕方ありませんよ。ミセリはいつもあんな風ですし。……あんな風ですが、友達ですしね」

( <●><●>) 「……良いご関係ですね」

(゚ー゚;トソン 「どうですかね? まあ、バカですけど悪い子ではないですからね、バカですけど」

(;><) (何で2回言ったんですか!?)


74 :ロマネスク動物園でバイト ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:16:30.43 ID:2eg/gyZ10

(゚、゚トソン 「さあ、あのバカの事より、2人にもお弁当です、豪華なものではないですが、食べられはすると思いますので」

(*><) 「ありがとうなんです!!!」

( <●><●>) 「ありがとうございます。料理のお味は常々ブーン達から聞かされてますので、
         十分期待出来るものだとわかっています」

(゚、゚*トソン 「普段、ブーンはそんな事を言ってたのですか? お口に合えば良いのですが」

 フヒヒ
(*><) (トソン先生のお弁当、手作りのお弁当、トソン先生のお弁当、愛情たっぷりお弁当、トソン先生の──)

( <●><●>) 「……弁当箱まで食べてしまいそうな勢いなのはわかってます」

 ドサッ!
ミセ*゚∀゚)リ 「よーし買って来たぞ! さー食え、ほら食え、おにぎりよこせ!」

(;^ω^) 「お……、サンドイッチいっぱいだお」

(゚、゚;トソン 「買い過ぎでしょう……。食べられるのですか?」


80 :ロマネスク動物園でバイト ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:19:52.02 ID:2eg/gyZ10

ミセ*゚ー゚)リb 「育ち盛りが3人もいるんだよ? 平気、平気、食える、食える」

ミセ*゚ー゚)リ 「ほれ、ビロ坊も食べなよ」

( ><) 「ありがとなんです」

( ><) (ミセリさんがわざわざ買って来てくれたサンドイッチ……)

( ><) (ひょっとして……)

 フヒヒ
(*><) (これも愛?)

( <●><●>) (何やら都合の良いことを考えているのはわかってます)

ミセ*゚ー゚)リ 「お? どうした? 遠慮せず食べなよ。対価はトソンの弁当から奪うから気にしない、気にしない」

(*><) 「はいなんです! いただくんです!」

(゚、゚;トソン 「私のお弁当がほぼなくなるじゃないですか?」


82 :ロマネスク動物園でバイト ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:21:15.04 ID:2eg/gyZ10

ミセ*゚ー゚)リ 「トソン、もサンドイッチ食べて良いよ?」

(〃^ω^) 「おにぎりおいしいお!」

ミセ*゚ー゚)リ 「あ、ブーンちゃん、具は何、 具は?」

(゚、゚;トソン 「全く……」

( <●><●>) 「お弁当、美味しいですよ。ありがとうございます」

(゚ー゚トソン 「それは良かった。事前に好き嫌い等聞いていませんでしたので、無難におにぎりとかにしましたが……」

( <●><●>) 「私は何でも。ビロードは好き嫌いは多いですが──」

(*><) パクパク、ムシャムシャ

( <●><●>) 「わざわざ先生に作って頂いた物を粗末にするほど無粋な人間でもないでしょうからね」

(゚、゚トソン 「……少しは人馴れして頂けましたかね?」

 ウメー!  ウマインデス! ウマイオ!
ミセ*゚ー゚)リ(*><)(〃^ω^)


84 :ロマネスク動物園でバイト ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:23:03.72 ID:2eg/gyZ10

( <●><●>) 「ミセリさんというイレギュラーのお陰で、却って良かったかもしれませんね」

(-、-トソン 「……あれもたまには役に立ちますか」

( <●><●>) 「次は、お友達を誘える様になれば良いのですか……」

(゚、゚トソン 「ダメな時は、またいっしょに行きましょうか。今度はデレ達も誘いましょう」

( <●><●>) 「次回からは、ビロードから誘わせますよ。男としてね」

(゚ー゚トソン 「それは素敵ですね。でも、そういうのは、ちゃんと好きな子が出来た時にやらせないと。あ、その時の為の予行演習ですか?
       確かに慣れておいた方が良いのかもしれませんね……」

( <●><●>) (脈無し……と)

ミセ*゚∀゚)リ 「おにぎり美味いなー。ビロ坊、いっぱい食べて大きくなれよー」

(*><) 「はいなんなんです!」


87 :ビロードの恋路 ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:23:58.63 ID:2eg/gyZ10

 フヒヒ
(*><) (ペロリ……これは、両手に花フラグ……来たんです)

( <●><●>) (……まあ、子供の恋は一種の流行病のようなものですしね)

( <●><●>) (いずれ現実を知った時に、支えてあげれば良いでしょう……)

 チラッ
( <●><●> ) (しかし万が一どちらかが……)

ミセ*゚∀゚)リ(-、-トソン

( <●><●>) (無いですね……)

(*><) 「トソン先生のおにぎり美味しいんです! ミセリさんのサンドイッチ美味しいんです!」

┐( <●><●>)┌ 「やれやれ……」


 − ビロードの恋路 おしまい −


90 :きんぴら大福 ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:24:58.82 ID:2eg/gyZ10

< 商店街 >

(゚、゚トソン 「最初その話を聞いたときは何の冗談かと思いましたが……」

川д川 「実際にあるんだね、きんぴら大福」

ミセ*゚д゚)リ 「でしょー? だから言ったじゃんか、ちゃんとネットで調べたんだから」

dζ(´ー`*ζ 「というわけで、私達はきんぴら大福がどんなものかを知るべく、庶凡屋さんに向かってる所であります」

ミセ゚д゚ )リ 「誰に言ったの?」

・・・・
・・・

< 庶凡屋 >

(´・ω・`) 「なるほど、きんぴら大福か……」

(゚、゚トソン 「ご存知ですか?」

(´・ω・`) 「うん、きんぴら大福とかきんぴら団子とか、N潟の方に有名なお店があるらしいね」


91 :きんぴら大福 ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:26:37.87 ID:2eg/gyZ10

ミセ*゚д゚)リ 「N潟かー」

川д川 「食べた事はあるんですか?」

(´・ω・`) 「うん、簡単に言うと、大福の餡の代わりにきんぴらが入ってるんだよ」

(´・ω・`)b 「この場合のきんぴらは、ゴボウとは限らないらしいね。そして味を少し濃い目に作るらしい」

ミセ*゚ー゚)リ 「きんぴらと言えばやっぱりゴボウだよねー」

ζ(゚ー゚*ζ 「ちょっと興味を惹かれるね」

(゚、゚トソン 「そうですね、食してみたいものですね」

(´・ω・`) 「フフフ、君達がいつかそんな話をしてくるんじゃないかと思ってね……」

ζ(´ー`*ζ 「お題貰ったの先週っスけどね」

ミセ;゚д゚)リそ 「何の話!?」


95 :きんぴら大福 ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:28:44.15 ID:2eg/gyZ10

(´・ω・`) 「作っておいたよ、ショボン饅頭きんぴらスペシャルをね!」

(´・ω・金)⊂(゚、゚:トソン 「わーい」

川;д川つ(´・ω・金) 「美味しそー」

(´・ω・`) 「どうだい、このゴールデン感溢れるデザインは? 大福ではないけど、
       甘味にきんぴらという組み合わせは同じだ」

(゚、゚:トソン 「いつも通り、アレな感じですね」

ミセ*゚ー゚)リつ(´・ω・金) 「取り敢えず食べてみてからだね。いっただっきまーす!」

ミセ*゚д゚)リ}ω・金) 「これはなかなか……程よい甘みの中にわずかに辛み……」

    チョッピリ
川д川つ。}´・ω・金) 「うん、確かにこれは珍しい味だね。でも、悪くない、……美味しい」

(´・ω・{ζ(´д`*ζ 「うまうま」

     チョッピリ
(´・ω・金{.⊂(゚、゚トソン 「なるほど……確かにきんぴらの味ですが、同時にちゃんと甘味ですね」


99 :きんぴら大福 ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:30:55.06 ID:2eg/gyZ10

(´・ω・`) 「うん、僕もこれを初めて食した時は電撃が走ったよ。餡子以外にもいくらでも実に使えるものはあるんだってね」

川д川 「そうですね、確かに色々考えられそうですもんね」

(´・ω・`) 「そこでだ、君達の若い感性に今一度頼りたい。饅頭の中身に相応しい斬新なアイデアは無いものかな?」

ミセ*゚ー゚)リ 「オーケィ、オーケィ、そういうことならスイーツ・ミセちゃんにお任せですよー」

ζ(´ー`*ζ 「サクラ田麩ー」

ミセ;゚д゚)リ 「またか!? てか早いな? そしてそのサクラ田麩に対するあくなきこだわりはなんだ!?」

(´・ω・`) 「……なるほど、確かにあれは甘いね」

川;д川 「さすがにそれは、食感がぼそぼそし過ぎてて厳しいと思いますね」

(゚、゚トソン 「あくまで甘味として、ですよね?」

(´・ω・`) 「うん、その他の路線は中華まんのレパートリーとして結構あるからね。斬新さに欠ける」

ζ(゚ー゚*ζ 「ピザまん好きー。チーズとミートソースやデミグラスソースの組み合わせは美味しいよね」


100 :きんぴら大福 ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:32:03.34 ID:2eg/gyZ10

(゚、゚トソン 「グラタンまんは好きでしたね。あとじゃがバターとか」

川;д川 「せめて甘い系統で例を出そうよ。何かのヒントになるかもだし」

ミセ*゚ー゚)リ 「でも、中華まんの甘いやつは安直だしなー。餡子にチョコ、何とかミルクとか」

(゚、゚;トソン 「ミ○キーがありましたね。かなりきつい甘さでしたが。こういう商品タイアップものとかはたまにありますね」

(´・ω・`) 「タイアップか……。そのものはダメとしても、他の商品からヒントを得るのは悪くないね」

ミセ*゚ー゚)リb 「甘いお菓子といえば?」

ζ(´ー`*ζ 「お饅頭?」

ミセ;゚д゚)リ 「いや、なんでそれを真っ先に上げんの? 今その饅頭の中のものを考えてるんでしょうが!」

(つω;`) 「甘いもので真っ先にお饅頭を上げてくれるなんて……いい子だ……」

(゚、゚;トソン 「そういう話なのですか?」


102 :きんぴら大福 ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:33:43.59 ID:2eg/gyZ10

川д川 「クリームとかは在り来たりだしね。餡子は餡子だけど、それにクリームチーズ混ぜ込んだのがあったけど、
      あれは美味しかったなー。確かM崎で食べたと思うんだけど」

(゚、゚トソン 「落ち着いて考えてみると、あまり甘い料理というのは思い付きませんね」

川д川 「そうだね。どちらかと言えば、思い付くのは他のお菓子からの流用ばっかだね」

(゚、゚トソン 「甘酢系の料理では少々きつそうですし」

川;д川 「チキン南蛮饅頭とか、ちょっと違うよね」

(´・ω・`) 「和風テイスト溢れるものだとなかなか思い浮かばなくてね。かと言って、それ以外の国の料理でも思い付かないんだけどね」

ミセ*゚ー゚)リ 「タピオカ&ココナッツミルクとかは……さすがに液状はきついか」

(´・ω・`) 「愛スショボン饅頭ならいけるかもね。それはそれでアイデアとしてためさせてもらうよ」

(゚、゚トソン 「難しいですね。和風で甘くてといえば……後はかぼちゃの煮物やサツマイモ料理ぐらいしか思い付きません」

川д川 「そういう風に野菜自体が甘いものとかは、漉して餡状にしたものが既にあったりするからね」


105 :きんぴら大福 ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:36:26.99 ID:2eg/gyZ10

ミセ;゚ぺ)リ 「うーん、なかなか難しいもんだね」

(´・ω・`) 「そうだね、まあ、僕らは難しいからこそ、それに心血を注いでもいるんだしね。新しい甘み、奥の深い命題だよ」

(゚、゚トソン 「どうやらあまりお力になれませんでしたようですね。ご期待に添えなくて残念です」

(´・ω・`) 「いやいや、いくつか創作意欲を刺激されたアイデアはあったよ。十分助かった、ありがとう」

川д川 「1つぐらいははっきりとしたもの見付けたかったね」

ミセ*゚ー゚)リ 「料理人のプライドかな? まあ、でもそうだね。結局、はっきりと上がった独創的なものって──」

dζ(´ー`*ζ 「サクラ田麩ー」

ミセ*゚−゚)リ(゚−゚トソン川−川(´・ω・`)「「「「……」」」」

(´・ω・`) 「……作ってみるか」

・・・・
・・・


107 :きんぴら大福 ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:37:21.98 ID:2eg/gyZ10

< 庶凡屋 後日 >

(´・ω・`)ノシ 「やあ、トソンちゃん、ブーン君、いい所に」

( ^ω^) 「お! こんにちはですお」

(゚、゚トソン 「こんにちは、ショボンさん。どうされましたか?」

(´・ω・`) 「こんにちは、2人とも。……実はね、こないだのアレ、試作品が出来たんだ。試食してもらえないかな、と……」

(゚、゚トソン 「こないだの──」

(゚、゚;トソン 「アレですか……」

ヾ(〃^ω^)ノシ 「ショボンまんじゅう新しいやつかお? 食べてみたいお!」

(´・ω・`) 「ホントかい!? いや、これなんだけどね……」

(〃^ω^)つ(桜・ω・`) 「お! 何かピンク色できれいだお!」

(´・ω・`) 「生地にアレを練りこんであるからね。こうすればボソボソ感ははなくせる」


110 :きんぴら大福 ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:38:40.20 ID:2eg/gyZ10

(゚、゚トソン 「なるほど、残念な姿形ですが、色は鮮やかですね」

(〃^ω^)(桜・ω・`) 「いただきまーすお!」

(〃^ω^)}・ω・`) パクッ

(〃^ω^)}・ω・`)

( ´ω`)つ}・ω・`) 「……お」

(゚д゚;トソン 「ブーン! 無理しなくていいですから!」

(;´・ω・`) 「ありゃ、ダメだったかな? できれば、正直な感想を聞かせて欲しい」

( ´ω`) 「うんお。ちょっとお魚さんくさいのと、なんかおいしくなかったお……」

(;´・ω・`) 「ほぼ全否定か……うん、ダメだね、これは」

(゚、゚;トソン 「ブーン、大丈夫ですか?」

( ´ω`) 「大丈夫だお。全然へーきだお」


112 :きんぴら大福 ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:39:38.51 ID:2eg/gyZ10

(゚、゚;トソン 「こんなに凹んでるブーンを見たのは久しぶりですね……と言うか、味見はしてないんですか?」

(´・ω・`) 「うん、君達の驚く顔が見たくてね。製法には自信があったから、味も良いと想定していたんだが……」

( ´ω`) 「ショボンまんじゅうはおいしいんだお。甘いんだお。だから、だから──」

(;´・ω・`) 「ごめん、ごめん、そんなに期待していたのを裏切ってしまって……お詫びにこっちを」

( ´ω`)つ(´・ω・金) 「おー」

( ´ω`)}・ω・金) パクッ

(〃^ω^)}・ω・金) 「おいしいお! これ、すっごくおいしいお!」

(;´・ω・`) 「ふぅー……、良かった良かった」

(゚、゚;トソン 「全く……さすがに新機軸を狙ったものは味見はした方がとは、思いますよ?」

(;´・ω・`) 「次からはそうします、はい」

(〃^ω^)}・金) 「きんぴらおいしいお!」


 − きんぴら大福 おしまい −


115 :('A`)とコーヒーミル ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:43:03.45 ID:2eg/gyZ10

< 商店街 >

( ^ω^) 「おー? 何かいい匂いするお?」

(゚、゚トソン 「何の匂いですか?」

( ^ω^) 「あれだお、ペニサスのお店の匂いだお」

(゚、゚トソン 「ああ、では、あれですか」

< 珈琲店前 >

(゚、゚トソン 「インスタントではこの匂いは出せませんからね」

(〃^ω^) 「おー! そうだお、コーヒーだったお。お家で飲んでるのとだいぶ違うおね」

(゚ー゚トソン 「そうですね。インスタントはインスタントであれはそういう飲み物として好きですが、やはりこう、
      挽いてドリップしたコーヒーの匂いは違いますね」

( ^ω^) 「おー? ここはペニサスのお店みたいなきっさてんとは違うのかお?」


118 :('A`)とコーヒーミル ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:44:55.82 ID:2eg/gyZ10

(゚、゚トソン 「ここはコーヒーの材料を売るお店ですね。ほら、あれ……」

( ^ω^) 「お?」

(゚、゚トソン 「あの茶色い豆をコーヒー豆といって、あれを挽いた、細かく砕いたものにお湯をかけてコーヒーを作るのですよ」

(〃^ω^) 「おー! なるほどだお」

( ^ω^) 「お! すごい勢いでガリガリって鳴ってるお。粉が出てきたお」

(゚、゚トソン 「ええ、あの機械でさっきの豆を砕いているのですよ」

(〃^ω^) 「すごいお、カキ氷みたいだお!」

(゚ー゚トソン 「言われてみればそんな感じですね。……そうそう、コーヒーを挽く機械もカキ氷みたいに手動のものもあるのですよ」

(〃^ω^) 「お! カキ氷回すやつおもしろかったお。また夏になったらやりたいお」

(゚、゚トソン 「そうですね。さすがに冬場はカキ氷を食べたいとは思いませんしね。また夏に作りましょう」


120 :('A`)とコーヒーミル ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:46:35.82 ID:2eg/gyZ10

(゚、゚トソン 「しかし……コーヒーミルも意外に安いのもありますね。
      そのうちレギュラーコーヒーを飲める環境を整えても良いかもしれませんね」

( ^ω^) 「あの回すやつ、こーひーみるっていうのかお?」

(゚、゚トソン 「ええ、そうですよ。でも、どれが良いのかわかりませんね。そもそも違いがよくわからないです」

('A`) 「まあ、コーヒーミルなんてそう当たり前に家にあるようなもんでもないしな」

(゚、゚;トソン 「キモッ!」

(;'A`) 「うん、予想は出来た」

( ^ω^)ノ 「お、ドクオ、おいすー」

('A`) 「おう」

(゚、゚トソン 「失礼。ですが、突然出て来られると心臓に悪いのでご勘弁願います。こんにちは、ドクオさん」

(;'A`) 「普通に声かけても似た様な反応な気がするけどな」


123 :('A`)とコーヒーミル ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:48:06.16 ID:2eg/gyZ10

(゚、゚トソン 「ドクオさんはコーヒーミルにお詳しいのですか?」

('A`) 「詳しくはないな。使ったことぐらいはあるけど」

( ^ω^) 「おー、ドクオはあれ、ガリガリ回したことあるのかお」

('A`) 「なかなか力のいる作業で大変だったぞ? 最近のはもうちょい楽らしいが、何しろ年代ものだったみたいだからな」

(゚、゚トソン 「電動もあるみたいですが、やはりあの手回しの方が味と言いますか趣があって良いですね」

('A`) 「そうだな。労力的には無駄な時間なのかも知れないが、それをする時間自体を楽しめるのが一番良い」

(゚、゚トソン 「うーん、少し欲しくなって来ましたね……」

('A`) 「まあ、買うんだったら専門家の意見を聞いた方が良いとは思うよ」

(゚、゚トソン 「専門家ですか。お店の人か──」

('A`) 「実際使ってて詳しい知人だな」

(゚、゚トソン 「……幸い、階下に喫茶店をやっておられる詳しそうな方がいらっしゃいましたね」


126 :('A`)とコーヒーミル ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:50:01.92 ID:2eg/gyZ10

('A`) 「……相談してみれば良いんじゃないかな。ひょっとしたら、もう使ってない古いのとかもらえるかもな」

(゚、゚トソン 「……その場合、私達が貰ってしまっても良いのでしょうかね?」

('A`) 「良いに決まってるさ。物は使われてこそだと思うしな」

(-、-トソン 「そうですね……何にしろ、まずご相談してからにしますかね」

('A`) 「それがいいな……」

(゚、゚トソン 「しかし……古いのは大変そうですね。何分、非力なものですから」

('A`) 「非……力……?」

(^ー^トソン 「何か?」

(;'A`) 「いえ、何も……」

ヾ(〃^ω^)ノシ 「僕がやるお! ガリガリって回すお!」

('A`) 「そうかそうか、そいつは頼もしいな」


129 :('A`)とコーヒーミル ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:51:48.59 ID:2eg/gyZ10

('A`) 「なら俺がコツを教えといてやる」

( ^ω^) 「お、よろしくだお!」

('A`) 「あれはな、意外と軽いんだ。回すこと自体にはそれほど苦労はしないと思うんだが、重心が安定しない」

( ^ω^) 「どういうことかお?」

('A`) 「回そうとすると、コーヒーミルが右へ左へとズレるんだ。上からきっちりと押さえ込むように回せば問題ないんだが」

( ^ω^) 「お、僕達だと力が足りないかお?」

('A`) 「そういうことだ。だからこうやって座って──」

('A`) 「両足でコーヒーミルを挟んで固定すればいい」

(〃^ω^) 「お! こうかお!」

(゚ー゚トソン 「2人とも、ここは道端ですよ? お尻が汚れますよ?」

('A`) 「ああ、スマン、スマン……、実際に見せたほうが早いと思ってな」


133 :('A`)とコーヒーミル ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:54:26.75 ID:2eg/gyZ10

(゚、゚トソン 「ええ、やり方自体は参考になりました。ありがとうございます」

('A`) 「それなら良かった。……んじゃ、俺は行くわ」

(〃^ω^)ノシ 「教えてくれてありがとだお、ドクオ!」

(゚、゚トソン 「……何か伝える……いえ──」

(゚ー゚トソン 「レギュラーコーヒーを淹れられる様になったら、また差し入れしますね」

(  )ノ 「ああ、期待してるよ……」


(゚、゚トソン 「……さあ、私達も帰りましょうか」

(〃^ω^) 「うんお! コーヒー、いつか僕が挽いてあげるお!」

(゚ー゚トソン 「ええ、よろしくお願いしますね」


 − ('A`)とコーヒーミル おしまい −


134 :ミセリが料理に挑戦するようです ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:55:02.04 ID:2eg/gyZ10

< トソン宅 >

ミセ*゚ー゚)リ 「今度私も料理作ろうかなーって思ってる」

(゚、゚トソン( ^ω^)ζ(゚ー゚*ζξ゚听)ξ川д川ノパ听)

(゚、゚トソン 「ブーン、本は読み終わったらちゃんと片付けましょうっていつも言ってますよね?」

(;^ω^) 「お! ごめんお、でも、まだ途中だったんだお」

ζ(゚ー゚*ζ 「あ、それ新しい図鑑? 私にも見せて欲しいなー」

ξ゚听)ξ 「待ちなさいよ、それ、次は私が見る約束になってんのよ」

川д川 「雲の図鑑? あ、気象全般かな?」

ノパ听) 「入道雲がカッコいいぞぉぉぉぉ!」

ミセ*゚−゚)リ


137 :ミセリが料理に挑戦するようです ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 21:58:12.06 ID:2eg/gyZ10

(゚、゚トソン 「ツンちゃんに見せる約束をしてるなら、読んでないときは貸してあげても良いじゃないですか?」

(;^ω^) 「おー。まだ読み終わってないし、いつ見たくなるかわかんないお」

ζ(゚ー゚*ζ 「あ、じゃあ、ツンちゃんいっしょに見ようよ」

ξ゚听)ξ 「急いでないからいいわよ。読み終わってからでね。……デレと見るといちいち騒がしいのよね」

川д川 「ヒートちゃん、入道雲はちゃんと覚えてたんだね。じゃあ、ヒートちゃん、入道雲は別名何て言ったでしょうか?」

ノハ;゚听) 「入道雲は……えーっと……何とか雲……何だっけ……せき──」

ミセ#゚д゚)リ 「お前ら無視すんなー!!!」

(゚−゚トソン( ^ω^)ζ(゚−゚*ζξ゚−゚)ξ川−川ノパ−゚)


139 :ミセリが料理に挑戦するようです ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 22:00:03.90 ID:2eg/gyZ10

ミセ#゚д゚)リ 「トソン、子供は興味の対象が移りやすいんだし、まだ読んでないって言ってんだから、手の届く机の上とかに
        置いておくようにルール決めればいいじゃん!」

ミセ#゚д゚)リ 「ブーンちゃん、お片付けはちゃんとね。それと、約束もちゃんと忘れないように!」

ミセ#゚д゚)リ 「デレ、図鑑見てもどうせ覚えられねーよ!」

ミセ#゚д゚)リ 「ツンちゃん、甘やかさないでちゃんと言ってあげてください。あと、もうちょいデレには優しく」

ミセ#゚д゚)リ 「貞ちゃん、もうちょいはヒント付きで問題出してあげて!」

ミセ#゚д゚)リ 「ヒーちゃん、正解は積乱雲です!」

ミセ#゚д゚)リ 「以上! 私の話を聞けーっ!」

(゚、゚トソン 「ミセリ……随分まともな事が言えるのに何故料理などと血迷ったことを……」

Σζ(´д`;ζ 「まとも!? 私の随分ひどかった気がするんだけど!?」

ミセ#゚д゚)リ 「血迷ったとはなんだーっ!」


141 :ミセリが料理に挑戦するようです ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 22:00:36.26 ID:2eg/gyZ10

ξ゚听)ξ 「つーか、うるさい。何で急にそんなこと言い出したのよ?」

ミセ#゚д゚)リ 「それはだなーっ!」

ウォォォォ!     グハァ!
ヽノパ听)┌┛#)゚д゚)リ.・。 ’

ξ--)ξ 「だから、うるさいって言ってんでしょうが……」

・・・・
・・・

ミセ*;ー;)リ 「ですからですね、皆が作ってるのを見てですね、自分にも出来るんじゃないかと思いましてですね……」

(゚、゚トソン 「皆が出来てるからといって、ミセリにも出来るというわけでもありませんが……」

川д川 「簡単そうに見えて、それなりに大変だよ?」

ξ゚听)ξ 「面倒だし、あんた向きじゃない気はするけどね」

ミセ*;ー;)リ 「でも……」


144 :ミセリが料理に挑戦するようです ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 22:02:20.52 ID:2eg/gyZ10

ζ(゚ー゚*ζ 「でも?」

ミセ*;ー;)リ 「デレでも出来てるし……」

Σζ(´д`;ζ 「でも!?」

(゚、゚トソン 「そう言われてみれば……」

川д川 「そうだね……」

ξ--)ξ 「デレが出来てるとは言い難いけど、正論っちゃー正論ね……」

ζ(´ー`*ζ 「ウフフ、誰も反論しないねー」

    ポンッ     ポンッ
ノパ听)つζ(´д`*ζ⊂(^ω^ )

・・・・
・・・


147 :ミセリが料理に挑戦するようです ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 22:06:08.09 ID:2eg/gyZ10

川д川 「皆さんこんばんは、貞ちゃん3分間クッキングのお時間です」

(゚、゚トソン 「恐らく出来そうなのは愛のエ○ロン並みの料理な気がしますが……」

ξ;゚听)ξ 「後ろで流れてる気の抜けるBGMは止めていいかしら?」

ミセ*゚ー゚)リ 「貞ちゃん先生、よろしくお願いしまーす」

川д川 「それじゃあ、まず、野菜を洗いましょう」

ミセ*゚ー゚)リ 「よし来た!」

(゚、゚トソン 「一応言っておきますが、洗剤は使いませんからね?」

ミセ;゚ー゚)リ 「わ、わかってるよ、その位は……」

ξ;゚听)ξ 「その後ろ手に隠したものは何よ……」

・・・・
・・・


148 :ミセリが料理に挑戦するようです ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 22:08:21.38 ID:2eg/gyZ10

川д川 「次に野菜の皮をむきます。……こんな感じです」

ミセ;゚ー゚)リ 「さすが手際いいな。よし、私もこう、そしてこっち──」

ミセ;゚д゚)リノ 「いてっ!? 指切ったぁーっ!」

ξ;゚听)ξ 「メディーック!!!」

・・・・
・・・

川;д川 「今はこの様に便利な皮むき用の器具があります。正式名称は知りません。皮むき器と呼ばれる事が多いのかな?」

ミセ;゚ー゚)リ 「そんな便利なものがあるなら最初から出してよ」

(゚、゚トソン 「包丁を使うのは皮むきだけじゃないですからね。取り敢えず皮むきで包丁に慣れるのは
      料理漫画などでよくある事です」

ミセ;゚ー゚)リ 「……なるほど」

川д川 「どうする? 皮むき器、使う?」


152 :ミセリが料理に挑戦するようです ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 22:09:31.41 ID:2eg/gyZ10

ミセ;゚ー゚)リ 「……いや、いいよ、また包丁でやってみる」

(゚、゚トソン 「でしたら今日はもう止めておきましょうか」

ミセ;゚ー゚)リ 「うぇ? 何で?」

ξ゚听)ξ 「その指じゃ包丁使いづらいでしょうが」

川ー川 「またいつでも付き合うからさ」

ミセ;゚ー゚)リ 「……うん、ごめん、ありがと」

・・・・
・・・

< トソン宅 夕食後 後片付け中 >

ミセ*゚ー゚)リ 「お皿、ここ置いとくよー」

(゚、゚トソン 「あ、ミセリ、ちょっと……」

ミセ*゚ー゚)リ 「ん? 何なに?」


154 :ミセリが料理に挑戦するようです ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 22:10:46.51 ID:2eg/gyZ10
ボソボソ
(゚、゚トソン 「料理を覚えたかった本当の理由は何ですか?」

ミセ;゚д゚)リ 「うぇ!?」
 ボソボソ
ミセ;゚ー゚)リヾ 「……ん、まあ、日頃の恩返しかな……」
 ボソボソ
(゚、゚トソン 「恩返し?」
 ボソボソ
ミセ;゚ー゚)リ 「まだ先だけど、貞ちゃんの誕生日、トソンが料理作るんでしょ? 私も何か出来ればなぁーって……」
 ボソボソ
(゚、゚トソン 「……そういうことですか」
 ボソボソ
ミセ*゚ー゚)リ 「何て言うか、歩み寄りたいってのもあるんだけどね」
 ボソボソ
ミセ;゚ー゚)リ 「料理は私が知らない世界だし、やってみれば貞ちゃんやトソン達の気持ちがもっとわかるかなって……」
 ボソボソ
(-、-トソン 「……無理に料理をやらずとも、自分に出来る事をやればいいと思いますけどね」
 ボソボソ
(゚ー゚トソン 「……そういう考え方は嫌いじゃありませんが」


157 :ミセリが料理に挑戦するようです ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 22:12:14.50 ID:2eg/gyZ10

ミセ*゚ー゚)リ 「取り敢えず、目標はきんぴら作る!」

(゚、゚トソン 「まあ、暇な時ならお付き合いしますよ。野菜の皮をむく練習なら毎日でも出来るでしょうし」

ミセ*゚ー゚)リb 「応ともさー! すぐにマスターしてやんよ」


ξ゚ー゚)ξ 「しばらくは形の悪い野菜が食卓に並びそうね……」

ζ(´ー`*ζ 「私より上手くなったらどうしようかなー」

川;д川 「デレちゃんも料理の練習すればいいと思うよ……?」


 − ミセリが料理に挑戦するようです つづく? −


160 : ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 22:14:50.65 ID:2eg/gyZ10

(゚、゚トソン 「そんな所で、今宵はここまでに致しとう御座います」


(゚、゚トソン 「今回、使わさせて頂いたお題は

      ・ブーンは風の子?
      ・(*><)最近テスト成績上がったね(゚ー゚トソン
      ・ロマネスク動物園でバイト
      ・○○の恋路
      ・きんぴら大福
      ・('A`)とコーヒーミル
      ・ミセリが料理に挑戦するようです

      でした。ご提供、ありがとうございました」



 − 第二十一章 過日と私と由無事(其の一) おしまい −


   − 夢は次章へつづきます −   



173 :ミセリがウェディングドレスを纏うようです ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 22:33:00.34 ID:2eg/gyZ10

< トソン宅 >

ミセ*゚ー゚)リ 「ほうほう……ふーん……」

ξ゚听)ξ 「へー……」

(゚、゚トソン 「先程から2人して何をそんなに熱心に見てるのですか?」

ミセ*゚ー゚)リ 「ん? ただのファッション雑誌だよ?」

( ^ω^) 「お? うぇでぃんぐとくしゅーって書いてあるお?」

ξ*゚听)ξ 「何、勝手に見てんのよ!」

ミセ;゚ー゚)リ 「いや、別に見られてもいいけどさ……。単に雑誌の1コーナーだし」

ζ(^ー^*ζ 「ツンちゃん、やけに熱心に見てたねー。やっぱりゆ──」

イランコトイウナッ! バキッ!
ξ*゚听)ξつ#)д゚*ζ ゲフゥ!

(゚、゚トソン 「……ウェディングですか」


176 :ミセリがウェディングドレスを纏うようです ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 22:35:00.94 ID:2eg/gyZ10

ミセ*゚ー゚)リ 「おや、興味ある?」

(゚、゚トソン 「着辛くて動き辛そうですが、白いのは良いですね。綺麗です」

ミセ*゚д゚)リ 「まあ、ドレスの時点で実用的じゃないからねー。ぶっちゃけ、あれは窮屈だよ、ドレスとか」

( ^ω^) 「うぇでぃんぐって何だお?」

(゚、゚トソン 「……」

ミセ*゚−゚)リ 「……」

(゚、゚;トソン 「それは長くなるので詳しくはまた今度で」

d(゚、゚トソン 「取り敢えず、特別な日に着るドレスの事をウェディングドレスっていうんですよ」

( ^ω^) 「おー、そうなのかお。何かすっごいおっきいお洋服だお」

ζ(゚ー゚*ζ 「かなり重いらしいよー? 前に親戚のお姉ちゃんがぼやいてたもん」


178 :ミセリがウェディングドレスを纏うようです ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 22:36:03.66 ID:2eg/gyZ10

ミセ*゚ー゚)リ 「まあ、重かろうが一度は着てみたいねー」

(゚、゚トソン 「着れるんじゃないですか?」

ミセ*゚д゚)リ 「え、何? 着せてくれんの?」

(゚、゚トソン 「アホ。……ほら、ここに、ウェディングドレスを着るモデル募集と……」

ξ゚听)ξ 「そういうのは、ある程度綺麗じゃないとダメじゃないの?」

(゚、゚トソン 「……」

ミセ*>∀<)リヾ ウッフン

(゚、゚トソン 「……無理ですね」

ミセ;゚д゚)リ 「おい、コラ!」

ζ(゚ー゚*ζ 「でも、そういうの、素人っぽいのが良いからって、結構採用基準緩いみたいだよ。それに……」

ξ゚听)ξ 「それに?」


181 :ミセリがウェディングドレスを纏うようです ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 22:37:12.73 ID:2eg/gyZ10

ζ(-へ-*ζ 「なり手があんまりいないらしいから、意外となれちゃうかもね」

(゚、゚トソン 「そうなのですか? しかし、モデルといえば人気の花形職業な気もしますが……」

ζ(゚ー゚*ζ 「いや、それがね、結婚前にウェディング着ると……」

dζ(´ー`*ζ 「婚期が延びるって言わてれるから不人気なんだって」

ξ;゚听)ξ 「そんな理由なの?」

(゚、゚;トソン 「ある一定以上の年代にとっては切実なお話なのかもしれませんね」

ζ(´ー`*ζ 「親戚のおばちゃん情報でした」

ミセ;゚ー゚)リ 「……何か話が逸れた気がするけど、とにかく、一度でいいから着てみたいよねー」

(゚、゚トソン 「いや、別に……」

ζ(゚ー゚*ζ 「重そう」

ミセ;゚д゚)リ 「お前らはー!」


183 :ミセリがウェディングドレスを纏うようです ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 22:39:14.09 ID:2eg/gyZ10

ミセ゚д゚ )リ チラッ

ξ;゚听)ξ 「え? あ、アタシ?」

ξ*--)ξ 「……ま、まあ、どうしてもって言うのなら着てあげない事もないわね」

ミセ*゚∀゚)リ 「そうだよねー。やっぱ憧れるよねー」

d(゚、゚トソン 「でしたらこういうのはどうでしょう?」

ζ(゚ー゚*ζ 「どんなの?」

d(゚、゚トソン 「枕の下にこの雑誌を敷いて寝れば、夢の中で着られるかもしれません」

ミセ;゚д゚)リ 「端から夢頼りかよ!?」

ξ*゚听)ξ 「え? そうすると本の中身の夢が見れるの?」

(゚、゚;トソン 「民間信仰レベルですが、昔からそう言われてますね(意外なとこが食い付いて来ましたね……)」

ζ(´ー`*ζ 「まあ、物は試しにやってみたらいいんじゃない?」

ミセ;゚д゚)リ 「やんねーよ!」


184 :ミセリがウェディングドレスを纏うようです ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 22:41:15.42 ID:2eg/gyZ10
・・・・
・・・

< ミセリ宅 夜 >

ミセ*゚−゚)リ 「……」

ザッシ       マクラ
□⊂ミセ*゚−゚)リつ○

□○ミセ;゚ー゚)リ 「いや、一応ね、何かさ、物は試しと言うかね、うん、話の種にね……」

ミセ;゚ー゚)リ 「……誰もいねーっつーの」

ミセ*-д-)リ 「まあ、いいや、おやすみー」

─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─

ミセ*゚д゚)リ ハッ!?

ミセ*゚ー゚)リ 「ここは……教会? ……って事は」

ミセ*゚ー゚)リ チラッ


187 :ミセリがウェディングドレスを纏うようです ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 22:43:22.46 ID:2eg/gyZ10

ミセ;゚д゚)リ 「何故か燕尾服ぅー!!!」

ミセ;゚ー゚)リ 「ウェディングドレスは? これじゃ看板に偽りありじゃん……」

ミセ;゚ー゚)リ 「ちゃんとページ開いてなかったのがいけなかったのかな……」

ミセ;゚ー゚)リ 「まあ、いいや、どうせ夢でしょ、これ?」

<「ミセリさーん、花嫁の準備が出来ました。ご覧になられますか?」

ミセ*゚д゚)リ 「見る見る!」

ミセ*゚ー゚)リ 「さて、誰が私の花嫁なのかなぁ?」

ミセ;゚ー゚)リ 「夢とは言え、ちょっとドキドキするなー……」

誰?
>>192



192 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/13(火) 22:45:23.88 ID:+ikFhRGs0
シャキン

199 :ミセリがウェディングドレスを纏うようです ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 22:51:42.11 ID:2eg/gyZ10

(*`・ω・´) 「待たせちゃってごめんね。シャキン、この日をずっと夢見ていたの(はぁと」

   ボカッ!
ミセ;゚д゚(#⊂ 「これは夢ぇぇぇぇ!!!」

(*`・ω・´) 「あら、照れちゃってるの、あなたのその格好、ス・テ・キ。シャキン切った甲斐があったわ」

 ボカッ! ドカッ!
つ#)゚д゚(#⊂ 「目を覚ませ、私ぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!」

─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─

・・・・
・・・

ミセ;゚д゚)リ ハッ!

ミセ;゚д゚)リ ハァハァ……

ミセ;゚ー゚)リ 「うん、わかってるけどさ、わかってるけどね、うん……」


206 :ミセリがウェディングドレスを纏うようです ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 22:56:41.79 ID:2eg/gyZ10

・・・・
・・・
< トソン宅 後日>

ボソボソ
ξ*゚听)ξ 「ねえ、ミセリ、……あの雑誌、どうしたの?」

ミセ*゚ー゚)リ 「あの雑誌? どの雑誌?」

ξ*゚听)ξ 「ほ、ほら、あの、ファッションの、その、ウェディングの──」

ミセ;゚д゚)リ 「捨てた!!!」

ξ;゚听)ξ 「え、何で?」

ミセ;゚д゚)リ 「いいか、ツンちゃん、ウェディングはそれはそれは恐ろしいものじゃて」

ξ;゚听)ξ 「だから何キャラよ?」

ξ;゚听)ξ 「てか、何かあったの?」

ミセ;゚ー゚)リ 「何か? 何か……」

ミセ;゚ー゚)リ 「(*`>ω・´)ウフッ」

ミセ;゚д゚)リ 「断じて何もねぇぇぇぇ!!!」


212 :ミセリがウェディングドレスを纏うようです ◆xJGXGruetE:2009/01/13(火) 23:02:55.72 ID:2eg/gyZ10

ξ;゚听)ξ 「ちょ、うるさい、わかった、わかったから」

ミセ;゚ー゚)リ 「ウェディングとかないわ……ウェディングとか──ブツブツ」

ξ;゚听)ξ 「……ホント、何があったのよ」

ζ(゚ー゚*ζ 「ツンちゃーん、ほら、この雑誌、こっちもウェディング特集が──」

ミセ;゚д゚)リ 「捨てろぉぉぉぉー!!!」

ζ(゚ー゚;ζ 「うぇ? な、何?」

(-、-トソン 「どうせ何か変なものでも食べたのでしょう、放っておけばその内治りますよ」

ミセ;゚ー゚)リ 「何もない……何もない……何もない……何もない……何もない……」

(;^ω^) 「ミセリ、何か怖いお……」

ζ(^ー^*ζ 「まあ、どうせ着る機会はまだまだ遠いでしょうからね」

ミセ;゚д゚)リ 「ウェディングなんかなくなってしまえぇぇぇぇ!!!」


− ミセリがウェディングドレスを纏うようです おしまい −


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