26 :◆3m0SptlYn6:2007/01/14(日) 20:09:31.50 ID:TtF/c2Tj0

〜第12話〜


(*'A`)「ショボンさん、ついでにジョルジュさん今日もありがとうございました!」
  _
(; ゚∀゚)「てめぇ・・・」

('∀`)「冗談っすwww」

(´・ω・`)「はい、お疲れ様。しっかり復習するんだよ?」

('A`)「はい、了解です」

( ^ω^)「りょ〜かい」

(;'A`)「お前はいいっての」

( ^ω^)「おっ?」


27 :◆3m0SptlYn6:2007/01/14(日) 20:10:59.31 ID:TtF/c2Tj0

ブーンが不思議そうに首を傾げる。
それをドクは無視し


('A`)「そうそう、ショボンさん。いらない機材貰って行ってもいい?」

(´・ω・`)「機材?う〜ん・・・」
  _
( ゚∀゚)「あっちの部屋にある、廃棄用のだったら持ってってもいいぞ」

( ^ω^)「!」

(*'A`)「ジョルジュさん本当!?流石兄貴!」
  _
(; ゚∀゚)「調子のいい奴だな・・・」

(´・ω・`)「待て待て。僕はいいと言ってない」

(;'A`)「えっ」

28 :◆3m0SptlYn6:2007/01/14(日) 20:14:09.44 ID:TtF/c2Tj0

ドクが意外そうに情けない声を出す。

|ω^ )=3=3

(´・ω・`)「何も1文の値打ちも無い機材を持って帰る必要もないだろう?」

('A`)「それは・・・そうですけど・・・」

(´・ω・`)「君は勤勉だし、優秀だけど危なっかしいんだよ」

(;'A`)「危ない・・・?」

(´・ω・`)「そうだ、ダイバーになりたい気持ちが逸りすぎている。
         もうある程度の知識は教えたけど、外に出るにはまだ早い」

|ω^)

29 :◆3m0SptlYn6:2007/01/14(日) 20:15:51.69 ID:TtF/c2Tj0

('A`)「でも、不要機材貰うだけなら・・・」

(´・ω・`)「組み立てる気だろう?」


ショボンが確信してるかのように間髪置かずにドクに言い放つ。


(;'A`)「うっ・・・」

(´・ω・`)「もし、不完全な船でも自分で組み立てた物には乗りたくなるものだ。
        だが、君に万が一の事があれば、ドクオさん、強いては親父にも顔が立たない」

(;'A`)「・・・」

( ^ω^)

30 :◆3m0SptlYn6:2007/01/14(日) 20:17:38.16 ID:TtF/c2Tj0

(´・ω・`)「ここで、組み立て実験するなら一向に構わないけど、
        独自にやるのは禁止だ」

(;'A`)「・・・・はい」
  _
(; ゚∀゚)「相変わらず、お堅いなぁ」

(´・ω・`)「・・・何か言ったかい?」

ε=ε=( ^ω|

  _
(; ゚∀゚)「や、なんでもねぇ」

(´・ω・`)「そういうことだ、また明日おいで」

('A`)「はい、ありがとうございました」

31 :◆3m0SptlYn6:2007/01/14(日) 20:19:19.45 ID:TtF/c2Tj0

ウィィィィーーーン
とドアを開け、トボトボと帰って行くドク。
それをショボンは複雑な気持ちで見送った。


(´・ω・`)(これが、君のためでもあるんだ)





2人はテクテク歩く。


('A`)「ちょっと位、いいじゃんよ〜」


ドクはただでさえ暗い顔を、さらに暗くしながらぼやく。

33 :◆3m0SptlYn6:2007/01/14(日) 20:20:44.24 ID:TtF/c2Tj0

('A`)「お前だってそう思うだろ?なぁブーン?」

( ^ω^)「お?」


横を歩いていたブーンは台車を押しながら、不思議そうに返事をした。

しかもその台車には、山盛りの機材が積まれている。


(;'A`)「おまっ・・・それ何処から・・・」

( ^ω^)「じょじょがいいっていったお〜」

(;'A`)「・・・」


ドクはしばらく考えた。
「返さなきゃ」「怒られる」「ダメだって言われた」


34 :◆3m0SptlYn6:2007/01/14(日) 20:22:02.35 ID:TtF/c2Tj0






「ダイバーになりたい」







35 :◆3m0SptlYn6:2007/01/14(日) 20:22:19.75 ID:TtF/c2Tj0

あっけなく自分の欲望に屈したドクは目を輝かせていた。


(*'A`)「よ、良くやったブーン!」

(* ^ω^)「おっ!」

(*'A`)「早速、うちの隣の倉庫まで運ぶぞ」


自宅の隣は空き家になっており、
ドクは、父に見られたくないものや、見せられないものはすべてその部屋に隠していた。

ドクはブーンから台車を受け取り走り出す。


(*'A`)「ブーンッ!見られたら大変だ、急いで行くぞ!」

(* ^ω^)「おっ!いそぐお!」


ブーンもドクに褒められたのが嬉しいのか、
走ってドクに付いて走って行った。

36 :◆3m0SptlYn6:2007/01/14(日) 20:23:19.74 ID:TtF/c2Tj0

 |
 |
ドクオ宅
 |
 |

ウィィィーーーン



ノノ'A`)「む、まだ帰って来てないのか」


コロニーには、あまり昼と夜の概念が無い。
公転はしているが、自転していないため、当然といえば当然である。

勿論、人々の行動は同じ時間帯に取られる事は多いが、
それでもいつ起きていても同じ暗さ+照明の明るさのため、
時計や基本時間もあるが起きていようと思えば、なんら支障のない状態である。


38 :◆3m0SptlYn6:2007/01/14(日) 20:24:23.77 ID:TtF/c2Tj0

ノノ'A`)(・・・)


ドクオは色々考えていた。
ドクの事、これからの自分の事、クーの事、船の事。

そしてブーンの事。

考えることが多すぎて、なかなか整理が付かなかった。
そして、久々に飲んだ酒が回ってきたのか、
急激な眠気に耐えられず、そのままソファで眠り込んでしまった。



39 :◆3m0SptlYn6:2007/01/14(日) 20:26:26.71 ID:TtF/c2Tj0

 |
倉庫
 |


('A`)「よし、ブーンここに集めよう」

( ^ω^)「りょうかいだお」


2人が持ってきたものは、確かに1文にもならない機材ばかりではあったが、
あくまでそれはショボン等、「上級ダイバーにとって」という意味だ。

ドクにとっては宝の山であり、使えるものも結構多かった。


(*'A`)「おっ、これも使えるな。あっこれも」

40 :◆3m0SptlYn6:2007/01/14(日) 20:27:25.62 ID:TtF/c2Tj0

この時、まだドクは気が付かなかった。

ブーンの見た目は青年であったにしろ、
日に日に成長を見せてるとはいえ、精神的には小学生ほどであろうと思われる。

果たして、そんな『子供』が適当に拾い集めてきたものの中に、
これだけ使える物が含まれているだろうか。


(*'A`)「こんな物まで!これをいらないって言うんだから、流石だよなぁショボンさん」

( ^ω^)「だおだお」

('A`)「ん〜、これはなんだろ?ボロボロだからいらないかぁ」


41 :◆3m0SptlYn6:2007/01/14(日) 20:29:17.63 ID:TtF/c2Tj0


ドクがふと拾った四角い箱。
見た感じ、電脳コンピューターの核であったのだが
如何せんボロボロである。


('A`)「ま、いいや」


ポイッと「いらない物」区分へと投げられるそれ。

だが、ブーンはそれを拾い上げ、「使える物」区分へと戻した。


(;'A`)「ブーン、それは流石に使えないだろうよ?」

( ^ω^)「やだお」


43 :◆3m0SptlYn6:2007/01/14(日) 20:31:59.20 ID:TtF/c2Tj0

何が「いや」なのだろう?
まぁ、捨てることが嫌なんだろうな、とドクは解釈しやれやれと言った顔で言った。


('A`)「なら、それはブーンにやるよ」


いつからドクの持ち物になったのか。
持ってきたのはブーンなのに。

ブーンへの接し方が『兄』であるため、ジャイアニズム全開である。
まさに、俺の物は俺の物、おまえの物も(ry

しかし、そんなことは気にせず、ブーンは喜んだ。


( ^ω^)「やった〜だお」


それを見て、ドクは笑みの混じった溜息を吐き、再び種分作業に戻った。

ブーンは、その小さな黒い箱を大事そうに抱え上機嫌そうだった。


44 :◆3m0SptlYn6:2007/01/14(日) 20:32:57.74 ID:TtF/c2Tj0

('A`)「ふぃ〜、こんなもんかな」


粗方、種分作業が終わり、見事に使える物、使えない物が分けられた。
素人に近いドクの判断だったが、ほぼ正確に判断されていた。

ドクも非凡の片鱗を見せつつあった。


('A`)「これだけあれば、機体は無理だろうけど、
     メイン機関の部分は作れそうだな」

( ^ω^)「わーい」


勿論機体となれば、それなりに大きな部品が必要になるし、
それだけ大きな物を、重力が弱いからといってブーンが運べるものとは思えなかった。

だが、エンジン・外装・内装の無い
擬似コックピット程度なら作れそうな感じである。

45 :◆3m0SptlYn6:2007/01/14(日) 20:34:56.46 ID:TtF/c2Tj0


('A`)「あ〜流石に疲れたなぁ。ススだらけだし、この先は明日にしようか」

( ^ω^)「おっふろ〜」

('A`)「お前・・・元気だな」

( ^ω^)「今日の収穫は、なかなか良かったお!
         特にメイン機能の周辺機器はある程度揃ったお!」




46 :◆3m0SptlYn6:2007/01/14(日) 20:36:42.73 ID:TtF/c2Tj0









  ._,,_
 (;゚A゚)「????????」


( ^ω^)「お〜?どく、どうしたお?」

(;'A`)「い、いやなんでもない。家に帰ろうぜ」


一瞬の錯覚だよな。
こんな子供っぽいブーンがまさかな。




弟・・・だもんな



〜第12話〜  完

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