3 :◆3m0SptlYn6:2007/01/21(日) 17:45:47.41 ID:ofidk8ij0


〜第15話〜



('A`)(シャキンさん何か変だった・・・)


あのいつも冷静で落ち着いていたシャキンさん。
だがあの慌て様・・・ただ事じゃ無かった。


( ^ω^)「ドク?どうしたんだお?」

('A`)「ん?・・・あぁいやなんでもない」

( ^ω^)「?」


( ,,゚Д゚)『おいおい、口だけじゃなくて手も動かせゴルァ』

4 :◆3m0SptlYn6:2007/01/21(日) 17:46:14.93 ID:ofidk8ij0

ギコさんの檄が飛んできた。
今はただの手伝いじゃなくバイト代を貰って手伝っている。
勿論、頼み込んでの事だけど。


('A`)「あい、サーセンッス」

( ^ω^)「すまんだお」


外装を買うためには金がいる。
父ちゃんからの援助は期待できない・・・って言うか
船を作ってることすら言える訳がない。

ブーンには俺が操縦を教えて、そのうち1人でやらせるつもりだ

7 :◆3m0SptlYn6:2007/01/21(日) 17:47:21.49 ID:ofidk8ij0

('A`)「この時は、こうハンドルを切るんだ」

( ^ω^)「解ったお」


( ,,゚Д゚)(・・・)


('A`)「やっぱり、お前ダイバーのセンスあるよ。
       飲み込みも早いし」

(* ^ω^)「おっ、サンキューだお」

('A`)「俺のパートナーで決定だな」

(||| ^ω^)(決定・・・なのかお・・・)


('A`)(シャキンさんの事は、明日ショボンさんの家に行ったら相談してみよう)



( ,,゚Д゚)(こいつら・・・いやドクはわかるが、あのニコニコした奴は何だ・・・。
        本当に昨日、今日船に触った奴か・・・?)

8 :◆3m0SptlYn6:2007/01/21(日) 17:51:32.95 ID:ofidk8ij0


   |
コロニー某所
   |



(´・ω・`)「突然すまない」


ショボンが謝った後、何年ぶりか・・・
もう見ることないであろうと思っていた人物の顔が映っていた。


/ ,' 3 「何、気にするな」


だが、荒巻は自分には全く興味がないかのように軽く言いのけた。

9 :◆3m0SptlYn6:2007/01/21(日) 17:51:49.07 ID:ofidk8ij0

時間は遡るが、荒巻教授はショボンに対し執拗に「研究者になれ」と言っていた。

それは勿論、ショボンが自分の息子であることも加味してはいたが、
最大の理由が『優秀』であるからであった。

自分の傍において置けば、必ず役に立つ。
そんな理由であったのだろう。

ショボンはそれが嫌で嫌でたまらなく、最終的には家を出る形になった。

そんな父親のその軽い一言、少々意外ではあった。


(´・ω・`)「シャキンは?」

/ ,' 3 「さぁ?昨日は帰って来てないようだったが」

(´・ω・`)「・・・」

/ ,' 3 「倉庫の点検をサボりおって、全く・・・」

10 :◆3m0SptlYn6:2007/01/21(日) 17:52:52.44 ID:ofidk8ij0

荒巻は発しなかったが、ショボンはその後に続く言葉を一瞬で理解していた。
『使えない』という言葉が含まれているであろう事を。


(´・ω・`)「相変わらずだね、自分にしか興味が無いのは」

/ ,' 3 「はっ、そう言うであろうと思ったよ。
        だが、最近面白い物を見つk」

(´・ω・`)「ブーンだろう?」

/ ,' 3 「・・・」


ショボンは荒巻の言葉を遮って、
いつもと同じ言い切るように割って入る。

11 :◆3m0SptlYn6:2007/01/21(日) 17:53:33.89 ID:ofidk8ij0

/ ,' 3 「お前も会っていたか、まぁドクと一緒にいるのであるから
         当然と言えば当然か」

(´・ω・`)「解らない事がある、あいつは・・・ブーンは何者だ?」

/ ,' 3 「ククッ、お前が解らない事とはな・・・
       珍しい事もあるものだ」

(´・ω・`)「話を逸らすな、知っているんだろう?」







/ ,' 3 「彼は・・・私の息子だよ」

(;´・ω・`)「なっ!?そんな馬鹿な」

/ ,' 3 「かかかかかっ!」


荒巻はこれ以上ない、愉快そうな表情で笑う。
ショボンは、それ見て吐き気と不快、恐怖すら感じた。

12 :◆3m0SptlYn6:2007/01/21(日) 17:54:13.76 ID:ofidk8ij0

/ ,' 3 「お前は自分が何でもできるとでも思ってるだろう。
       確かにお前は『優秀』だ。大抵のことであれば難なく解決するだろう、だが!」

(;´・ω・`)「ッ・・・」




/ ,' 3 「完成品ではない」





品?物?

何を言っている?


14 :◆3m0SptlYn6:2007/01/21(日) 17:59:35.91 ID:ofidk8ij0


(´・ω・`)「気が触れたか・・・世の中に完成された物など無いッ!」

/ ,' 3 「ククッ・・・クククッ・・・」


/ ,' 3 「そう・・・『今まで』の世の中には完成品など存在しなかった」

(;´・ω・`)「今まで?・・・彼が・・・ブーンが、完成品だとでも言うのか?」

/ ,' 3 「その通り!」


今度は荒巻が間をおかず言い切る。


15 :◆3m0SptlYn6:2007/01/21(日) 18:00:15.73 ID:ofidk8ij0

/ ,' 3 「お前も目の当たりにしているだろう?
       彼の成長の早さ、そして理解能力の高さを」

(;´・ω・`)「・・・・」

/ ,' 3 「どこまで成長するのか・・・楽しみで仕方が無い」

(´・ω・`)「シャキンは・・・悩んでいる。自分の能力を・・・。」

/ ,' 3 「悩み?ククク、下らない!私は今、そんなものに構っている暇はないのだ」

(;´・ω・`)「あいつは、俺の代わりに補佐として頑張ってきたはずだ。
          それを・・・。」

/ ,' 3 「自惚れるなよ!?代わりだと?
       今の私には、お前の補佐など必要ない。そして勿論シャキンもだ」

(;´・ω・`)「このっ・・・やろう・・・」

16 :◆3m0SptlYn6:2007/01/21(日) 18:01:15.67 ID:ofidk8ij0

/ ,' 3 「お前やドクオ、そしてドク。しいては私ですら『優秀作』であろう。
        シャキンに至っては『欠陥品』『失敗作』とすら言える

(#´・ω・`)「・・・貴様・・・何様のつもりだ」

/ ,' 3 「ほっ、父親に向かって貴様と来たか。
       所詮私達、人間には自分は超えられぬ」

(;´・ω・`)「何を・・・言っている?」

/ ,' 3 「もし、自分を超える能力を持った自分を意図的に作り出せたとしたら?
       より明晰な頭脳を持ちえたとしたら?」

(;´・ω・`)「・・・」


17 :◆3m0SptlYn6:2007/01/21(日) 18:02:01.63 ID:ofidk8ij0





/ ,' 3 「人間は神をも超えるッ!」





〜第15話〜   完


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