4 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:16:06.33 ID:iE8UdqIt0

〜17話〜



('A`)「よし、今日指摘されたところを直すぞ」

( ^ω^)「了解だお!」

ドクは全体的なバランスの再調整。
ブーンは両翼の再設計をしだす。


( ^ω^)「あ…」

('A`)「ん?」

(; ^ω^)「しまったお…ショボンさんにどこがどうダメなのか聞くの忘れたお…
どう直したらいいのかお…」

('A`)「ははっ、まぁ悪くないって言われたんだから、
とりあえずやりたいようにやってみろよ」

(; ^ω^)「うーん…」

5 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:16:51.53 ID:iE8UdqIt0

ブーンは先程やったように線を一本書き加える。
ショボンにはまるでダメと言われたが、これ以上の改善は思い浮かばなかった。


(; ^ω^)「やっぱりショボンさんは凄いお、ボクにはこれ以上思い浮かばないお」

('A`)「たりめーだろ!俺の師匠なんだぜ?」

(; ^ω^)(それはぶっちゃけ関係ないと思うお)


ドクがあーでもない、こーでもないと一人悩んでいる。


7 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:17:34.46 ID:iE8UdqIt0

( ^ω^)「・・・・・!」

( ^ω^)(今のうちにメインCPの核を入れ替えちゃうお!ww)

('A`)「う〜ん、う〜ん」


ブーンはコソコソとその場を離れ、宝物の黒い箱を持ってくる。


( ^ω^)ノ■  ゴソゴソ カチャカチャ

('A`)「これも違うなぁ・・・」



( ^ω^)ノ■ カチャッ!

( ^ω^)!!

8 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:18:04.59 ID:iE8UdqIt0

('A`)「こうだとどうだ!?」

( ^ω^)(よしはまったお!電源on!)



カチリ

フィィィィィン

そしてモニターも電源が入り、マザーの立ち上げ画面が出る。
何やらもの凄い量の英数字が表示され画面が切り替わる。


┌──────────────────────―─┐
│                                    |
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│                                    |
|                ξ゚听)ξ               |
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│               起動中                     │
│            ゆっくり待ちなさい                   |
│                                    |
└───────────────────────―┘

9 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:19:07.87 ID:iE8UdqIt0

( ^ω^)「なうろーでぃんぐ?」


そしてパッと画面が切り替わる


ξ゚听)ξ


( ^ω^)「・・・・・」


ξ゚听)ξ「おらぁぁぁぁぁぁ」


Σ(; ^ω^)「ヒッ」

ビクゥッ Σ(;'A`)「ヒッ」


10 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:20:28.10 ID:iE8UdqIt0

ξ#゚听)ξ「ショボンは何処よ!?」

(; ^ω^)「な、なんなんだお?」

(;'A`)「おい、ブーン。何やってんだ?」


ξ#゚听)ξ「現時刻確認......2038年1月22日21時32分...」

(; ^ω^)「なんか勝手に動いてるお」

(;'A`)「なんなんだこいつは?」


12 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:21:32.18 ID:iE8UdqIt0

ξ#゚听)ξ「あの糞野郎ぉぉぉぉぉぉぉ!10年以上も閉じ込めやがってぇぇぇぇぇぇ」

(; ^ω^)「監禁ktkr?」

(;'A`)「とりあえず現状を3行で報告しろ」




( ^ω^)・宝物を
       ・はめて
       ・電源on



('A`)b「把握した」


15 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:22:53.50 ID:iE8UdqIt0

ξ゚听)ξ「あら、あんた達は?」

( ^ω^)「ブーンですお」

(;'A`)「このマザー勝手に喋ってやがる」

ξ゚听)ξ「ふ〜ん。で、あんたが新しいご主人?」

( ^ω^)「!!!そうだお!!」

(;'A`)「おい、電源切るぞ?」


Σξ;゚听)ξ「えっ・・・」

(; ^ω^)「だっ、ダメだお」

('A`)「マザーが意思を持っちゃ不味いんだよ」

Σξ;゚听)ξ「人権侵害だわ・・・」

(; ^ω^)「ドク、マザーにだって・・・人権位・・・」

('A`)「・・・マザーに・・・・意思・・・?」

16 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:23:43.92 ID:iE8UdqIt0






(;'A`)「なんだtt(ry」(^ω^ ;)









(;'A`)「意思を持ったCPなんて初めて見たぜ・・・」

(; ^ω^)「流石にビックリだお」

ξ゚听)ξ「いーい、あんた達。私はねぇ10年以上も閉じ込められてたのよ?
         可哀想でしょ?ね?」

(; ^ω^)「はぁ・・・?」

(;'A`)「へぇ・・・?」

17 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:24:52.81 ID:iE8UdqIt0

ξ゚听)ξ「私がこの船のサポートをしてあげようって言ってるの!光栄でしょ?」

(;'A`)「はぁ・・・」

(; ^ω^)「まぁ・・・」


ξ#゚听)ξ「とろくさい奴らね・・・こうしてやるっ!」


マザーCPと各メイン基盤を繋いでる接合部分が溶け出し、
ピッタリと蓋をされる。


ξ*゚听)ξ「こうしておけば、もう取り外しできないわよ!!」


( ^ω^)「・・・・」('A`)


('A`)「銅線切れば」

( ^ω^)「いいんじゃね?」


Σξ;゚听)ξ(こいつらっ!やるわね・・・)

18 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:25:22.81 ID:iE8UdqIt0

(; ^ω^)(ちょっと馬鹿っぽいお)

ξ゚听)ξ「とっ、とにかく!私はちょ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
           〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
                     〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(ry
  



               優秀なマザーCPなんだから、大事に扱いなさいよね!」




(;'A`)「・・・寝るとこだった」

( -ω-)zZZ

ξ#゚听)ξ ビキビキ

19 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:26:20.72 ID:iE8UdqIt0

('A`)「まぁ、とりあえず試作品だしこのままでいいか」

( ^ω^)「そうだおね」

ξ゚听)ξ「わかればいいのよ」

( ^ω^)「そうだ!このマザー、どうせ意思持ってるなら名前を付けるお!」

('A`)「マザーでいいじゃん、名前付けるなんてダイバーっぽくねぇ」

ξ゚听)ξ「あら、嬉しい事言ってくれるじゃないの。可愛いのにしてね」

('A`)(俺は無視かよ・・・)


20 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:27:24.18 ID:iE8UdqIt0

( ^ω^)「ん〜・・・・ツンツンしたマザーCPだから・・・」

('A`)「ツンマP!!!」


ξ;゚听)ξ(こいつ、ネーミングセンス0だ(わ)(お))(^ω^ ;)


(; ^ω^)「ツ、ツ、ツンでいいんじゃないかお?」

ξ;゚听)ξ「そ、そ、そうね。それがいいわ」

('A`)「チッ」


ξ;゚听)ξ(危ねぇ・・・)


そんなこんなで意思を持つマザーCPが組み込まれた。

21 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:28:25.88 ID:iE8UdqIt0

('A`)「とりあえず、そろそろ帰るから一旦電源切るぞ?」

ξ゚听)ξ「仕方無いわね」

( ^ω^)「またお喋りするお!」

ξ///)ξ「別にあんた達とお喋りしたい訳じゃないんだからっ!」

('A`)「はいはい、またなー」

ξ゚听)ξ「あっ、いm」


プツンッ


( ^ω^)「なんか言いかけて無かったかお?」

('A`)「さぁな?」


23 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:29:36.86 ID:iE8UdqIt0

電源を切ると同時に部屋の扉が静かに開く。


( 'A` )!!( ^ω^ )


二人が振り返った先には一人の男が立っていた。



(`・ω・´)

(;'A`)「シャ、シャキンさん!」

(; ^ω^)「おお?」

24 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:30:11.83 ID:iE8UdqIt0

(`・ω・´)「ドクこの前は手荒にしてすまなかった」

(;'A`)「えっ、あっ、…いや。どうしてここが…」

(`・ω・´)「すまない、君とブーンの後を尾行けさせてもらった」


シャキンはそう言うとスタスタと部屋に入って来る。
そして造りかけの船を見て呟く。


(`・ω・´)「凄いな…これをドクが造ってるのか?」

(;'A`)「えぇ、まぁ」

( ^ω^)「ボクも手伝ってるんですお!」

(`・ω・´)!!?


ブーンは『凄い』と誉められたくてそう言ったのだが、
逆にシャキンの疑惑を決定付ける事になってしまった。


29 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:32:11.98 ID:iE8UdqIt0

(`・ω・´)「そうか、やはりお前は何か隠してるな」

(;'A`)「シャ、シャキンさん?」

(`・ω・´)「考えてもみろ、こいつ最初はまるで赤んぼのように幼かった」


シャキンの顔がみるみる紅潮し、言葉も荒々しくなってくる。


(`・ω・´)「そんな奴が一ヵ月そこいらで、設計だと?馬鹿げている!」

(;'A`)(確かに言われてみれば…)


よく考えればおかしな事だらけだ、
いきなり記憶喪失だと言って連れてきた父ちゃん。
異常とも言える学習能力。


(`・ω・´)「さぁ言え!貴様は何を隠してる!?
            お父さんを利用して何を企んでる!?」


シャキンがブーンに掴み掛かり声を荒げる。

30 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:34:21.13 ID:iE8UdqIt0

(; ^ω^)「いっ、痛いお!やめてくれお」

('A`) (・・・そう言えばあの時も・・・)


(`・ω・´)「うるさいっ!吐けっ!何者なんだ!?」

(; ^ω^)「ボクは・・・ボクだお!」


(`・ω・´)「何が目的だ!!!」





( ω )「目・・・的・・・何・・・者?」

31 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:35:07.01 ID:iE8UdqIt0

自分は何者だ?どこから来た?
目的は?なんのために今ここにいる?




わからない…。





ボクには何も無い。






33 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:35:42.72 ID:iE8UdqIt0


( ゚ω゚)「ああぁぁぁぁぁ!」

(;`・ω・´)「く、狂ったか!」

(;'A`)「はっ!ブーン!」


( ゚ω゚)「ククッ、クククッ」

(;`・ω・´)「何がおかしい!?」

( ゚ω゚)「だまれ若造!貴様、誰に口を聞いてるお?」

(;`・ω・´)「なっ…」


34 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:36:47.77 ID:iE8UdqIt0

(;'A`)「ブ、ブーン?」

( ^ω^)「おっ、『ドクオ』?なんだか久しい感じだお?」

(;'A`)「と、父ちゃん?」


(;`・ω・´)「一体何が…」

( ゚ω゚)「ところで貴様、シャキンとか言ったお?」

(;`・ω・´) (この感覚…どこかで…)


シャキンは重圧なプレッシャーを感じ、
今にもその場を逃げ出したかった。


( ゚ω゚)「僕には貴様が透けて見えるお。
          嫉妬に狂ったお前こそ何のために存在してるお?」


(`゚ω゚´)「…嫉…妬?」




一瞬、ブーンと眼が合う。

35 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:37:47.52 ID:iE8UdqIt0





ノノ゚A゚)「消えろ」




同じだ・・・同じ眼だ




殺される殺される殺される
殺される殺される殺される




肉体的にも精神的にも……存在さえも


36 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:38:20.86 ID:iE8UdqIt0


(`゚ω゚´)「うわぁぁぁぁぁ!」


次の瞬間シャキンの手は、ブーンの首を掴んでいた。


( ゚ω゚)「ふぉぉぉぉぉ」

(`゚ω゚´)「ぬぁぁぁぁぁ」

(;'A`)「シャキンさん!やめっ」


ドクが引き離そうとシャキンの腕にしがみつく。


(`゜ω゜´)「邪魔だぁぁぁぁ」


(;メ'A`)「ガッ!」


シャキンの肘打ちを食らい吹き飛ぶドク。

37 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:39:19.94 ID:iE8UdqIt0

(`゚ω゚´)「こいつはっ、ここでっ、殺すッ!」


シャキンの腕にさらに力が入る


( ゚ω゚)「ギギギ」










ダァンッッッ!

38 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:40:10.63 ID:iE8UdqIt0

重低音が部屋に鳴り響く。


Σ(;`゚ω゚´)「ッッッッ!」


シャキンの振り向いた先には、煙の立ち上るベレッタを構えたドクがいた。


(メ;A;)「やめろっ!ブーンを…弟を離せっ!
          次はっ…次はっ…当てる!」

(;`゚ω゚´)「うっ…」


ドクの本気の眼に気圧され、シャキンはゆっくり手を離す。


(; ゚ω゚)「げほっごほっ、うっ」

(メ;A;)「ブーンッ!大丈夫か?」

40 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:40:57.51 ID:iE8UdqIt0


ドクがブーンに走り寄る。
その一瞬の隙


(`゚ω゚´)「があぁぁぁぁ」


シャキンがドクに思いっきり体当たりを食らわす。


(メメ;A;)「ぐぇっ」


カエルが踏み潰されたかのような声を出しドクが再度吹っ飛ぶ。

そして、その手の平からこぼれ落ちたベレッタを拾い上げたのは、


シャキンだった


41 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:42:24.20 ID:iE8UdqIt0

(`゚ω゚´)「お父さん…」


シャキンはボソリと呟くと何事も無かったかのように
スタスタと扉から出ていった。


(;メメ'A`)「なんだか解らないけど、助かった…
            そうだ!ブーン!?」

( ゚ω`)「ひゅっ、ふっ、ドクオ…ドク…苦…しい…お」

(メメ;A;)「大丈夫だ!俺が付いてる」

( ゚ω`)「ドク…誰か…が…ボクの…中に。
            ドクオッ…僕は…月にっ…。」

42 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:43:01.50 ID:iE8UdqIt0

(メメ;A;)「月…?」

( ゚ω`)「行か…なきゃ…」


そこまで言ってブーンは気を失った。


(メメ;A;)「ブー・・・ン・・・!?」





そこで俺の記憶も・・・途切れた







〜第17話〜   完


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