34 :◆3m0SptlYn6:2007/02/27(火) 21:24:03.04 ID:RcyqVXlN0


24話



( ^ω^)「よし、燃料も入れ終わったお!」


キタ━━━━ξ*゚听)ξ━━━━ッ!!?


('A`)「ほらブーン、お前のダイバー証明書だ」

(* ^ω^)「おっ!いつの間にボクも!」

(*'A`)「俺が27000、お前が27001だ」

(; ^ω^)「何その狙ったかのような数字・・・」

(*'A`)「まぁ何はともあれ、俺らもプロのダイバーだ!」

( ^ω^)「念願叶ったお!」


2人がパンと手を合わせガッツポーズを取る。


35 :◆3m0SptlYn6:2007/02/27(火) 21:25:34.11 ID:RcyqVXlN0


ξ゚听)ξ「ちょっと!早くフライトに行きましょうよ」

('A`)「おk!初フライトは何処に行く!?」

( ^ω^)「・・・」

ξ゚听)ξ「う〜ん、そうね・・・艦長に任せるわ」

(*'A`)(艦長・・・)

( ^ω^)「・・・あの・・・」

('A`)「ん?どうしたブーン」

( ^ω^)「・・・その・・・月に・・・行きたいんだお」


36 :◆3m0SptlYn6:2007/02/27(火) 21:26:18.29 ID:RcyqVXlN0

(;'A`)「月?なんでまたそんな近くに・・・窓からでも見れるじゃねぇか」

(; ^ω^)「分からないんだお・・・ただ行ってみたいんだお」

('A`)「ふ〜ん・・・ま、試運転もかねて月まで行こうか」

( ^ω^)「あ、ありがとうだお!」


初飛行は月と決まった。
勿論回収目的ではないので、試運転となるのだが。

彼らにとって、今日は記念すべき日となった。



38 :◆3m0SptlYn6:2007/02/27(火) 21:27:07.82 ID:RcyqVXlN0


ξ゚听)ξ「ところで、船の名前はどうするのよ?」

('A`)「そりゃ勿論・・・」

('A`)「レオパルトUだ(お)!」(^ω^ )

ξ゚听)ξ「SAGAU乙」


ツンをメインCPに取り付けて、
レオパルトUを搬送レールに乗せ発着場に送る。

と同時に、ダイバー協会にフライトの申請を出した。

2人はダイバー用のスーツに着替え、
待ちきれず発着場まで走って行く。


39 :◆3m0SptlYn6:2007/02/27(火) 21:30:24.08 ID:RcyqVXlN0


(゚々。ア 「ダイバーIDバンゴウハナンバンデスカ?」

('A`)「27000、ドク・ニートです」

( ^ω^)「27001、ブーン・ノーベルですお」

(゚々。ア 「ニンショウサレマシタ、49バンヨリハッシャカノウデス」


対話型警備ロボットをパスして、レオパルトUの届いてるレールまで通路を歩いていく。

この通路が長い。
一時期は10000隻近くの船の発着を支えた場所だ。
レーンも100近くある。

これから毎回通る道だ。
一歩一歩かみ締めて歩を進めた。


40 :◆3m0SptlYn6:2007/02/27(火) 21:31:33.44 ID:RcyqVXlN0

やがて見えてくる自分の船。

見た目はオンボロでお世辞にも『名船』とは呼べそうも無かったが、
2人の眼には盛観に写った。

コックピットを開け、操縦席に乗り込みメインCPの電源を入れる。


ξ゚听)ξ「システムオールグリーン、起動準備おkよ」

( ^ω^)「ツン待たせたお!」

ξ゚听)ξ「本当よ!でも貴方達も私も初フライトね」

('A`)「あぁ、これからもよろしく頼むぜツン」

ξ///)ξ「他のCPに乗り換えたりしたら、一生恨んでやるからね!」

( ^ω^)「そんな事絶対にないお!」


41 :◆3m0SptlYn6:2007/02/27(火) 21:32:30.26 ID:RcyqVXlN0


('A`)「さて・・・そろそろ」

( ^ω^)「行く・・・かお」


2人(3人)の間に緊張が走る

この瞬間を待ち望んでいた。







('A`)「エンジン始動(だお)!」(^ω^ )




ξ゚听)ξ「了解!」


45 :◆3m0SptlYn6:2007/02/27(火) 21:33:52.76 ID:RcyqVXlN0

フィィィィィイイイイン


心地よい音と共に、腹の底に響くかのような振動が伝わる。

と同時に、機体の周りの扉が閉まり、個室状態の発着場から空気が抜ける。


眼前に広がるは、広大なる黒の空間。宇宙だ。


('A`)「レオパルトU発進!」


作業用の運搬機とは桁が違う排気量。
比べようも無い速度。



46 :◆3m0SptlYn6:2007/02/27(火) 21:34:43.33 ID:RcyqVXlN0


胃が・・・内臓が背中に寄る。


(;'A`)「ぐお・・・お」

(; ^ω^)「んぎ・・・」

ξ*゚听)ξ「ヒャッホーイ!」


ドクとブーンを乗せたレオパルトUは漆黒の闇へと飛び立った。




47 :◆3m0SptlYn6:2007/02/27(火) 21:35:55.27 ID:RcyqVXlN0






('A`)「月・・・到着」

( ^ω^)「・・・」

ξ゚听)ξ「・・・」



初フライト、目的地への所要時間は10秒。



('A`)「近いって・・・レベル・・・じゃねーぞ」

(; ^ω^)「ごめん・・・だお」


49 :◆3m0SptlYn6:2007/02/27(火) 21:37:01.68 ID:RcyqVXlN0

ξ゚听)ξ「・・・とりあえず着陸するわよ?」

('A`)「あぁ、頼む」


レオパルトUが機体から足を出し、ゆっくりと月面へと降りてゆく。


('A`)「どうする?とりあえず降りるか?」

(* ^ω^)「そうするお!」

ξ゚听)ξ「物足りないにも程があるわ・・・」


2人は船外用のスーツを着込み、外へと降りていく。



50 :◆3m0SptlYn6:2007/02/27(火) 21:38:11.68 ID:RcyqVXlN0


(('A`))「おっ、月面って結構ゴツゴツしてるんだな」

(( ^ω^))「・・・・・・」

(('A`))「ブーン、スーツを岩に引っ掛けて破かないよう気をつけろよ?」

(( ^ω^))「・・・分かったお」

(('A`))(あんだけ月に来たいって言ってたのに大人しいな)


(( ^ω^))(この・・・達成感はなんだお?
         いつも、コロニーの窓からでも見れてたのに・・・)


何かを成し遂げたかのような間隔。

ブーン自身も理解できなかったが、
まるで長年の夢が適ったかのような錯覚に陥っていた。

だがそれが妙に引っかかり釈然としない。


51 :◆3m0SptlYn6:2007/02/27(火) 21:40:30.23 ID:RcyqVXlN0

(('A`))「ブーン、もういいか?」

(( ^ω^))「もう少し・・・もう少しだけ頼むお」

(('A`))「先に、船に戻ってるぜ?すぐ来いよ?」

(( ^ω^))「分かったお、すぐ行くお」


ドクは一足先にレオパルトUへと戻っていった。



(( ^ω^))(・・・ボクは・・・一体・・・)







24話  完

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