サブタイトル


47 :◆Cy/9gwA.RE :2007/11/11(日) 19:31:59.86 ID:B/AeFLcS0

ブーン小説を書いていて、一番時間が掛かる事。
それは『サブタイトル』です。
私自身は、小説の本編。たとえばこの9話は、2時間ほどで書ききるのですが、
サブタイトルを考える時間の方が多い場合があります。

自分の中で、物語のサブタイトルというものは、本編を装飾する一つの要因だと踏んでいるからです。
というわけで、ボツになったサブタイトル集を紹介しようと思います。

・第一話『上司』

ボツタイトル『課題』『始動』

第一話という事なので、シンプルさが欲しかったです。

・第二話『その名は』

ボツタイトル『インターネットに巣食う悪魔』『侵食、侵食』

tanasinnの間接的恐怖を植え込みたかったので。

・第三話『具象化されない事物と少女』

ボツタイトル『ソウルスクリーム』『tanasinnとミセリ』

まあ、これはそのまま。
ソウルスクリームというのは私が好きなアーティストの名前。魂の叫び、そのままですね。

49 :◆Cy/9gwA.RE :2007/11/11(日) 19:37:04.65 ID:B/AeFLcS0
・第四話『塵、男、女、抱擁』

ボツタイトル無し。

これは、このタイトルで行こう!
とすんなり決まった珍しいパターン。わかりやすく、印象に残るように。

・第五話『Leading a line between love and friend.』

ボツタイトル『妹、女?』

これはもう英語か日本語か、ってくらいでしょうか?
BEAT CRUSADERSのFollow meの歌詞からです。

・第六話『心から心へ』

ボツタイトル『見えない壁』『一つ上のステージ』

ここらへんは描写がしんどかったです。

・第七話『死には至らない気分は、どうだい?』

ボツタイトル無し。

北斗の拳でございます。

・第八話『ドクオには帰りたい世界がある』
ボツタイトル無し。

これくらいでしょうかね。

75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 13:32:37.09 ID:+bxalQSW0

9話『Regress or Progress』

これを書いている時に、一緒に見ていた映像が、Mr.childrenのライブVHS『Regress or Progress』でした
アルバム『深海』というのがあるんですけど、私はこのアルバムが大好きで、2枚持っています。
まあタイトルの日本語の通りの内容でもあったので、そのまま頂きました。

10話『狩るほう、狩られるほう』

これは参考にしたのは無いんですけど、9話のように、正反対なな意味合いをつけたかったので。
個人的に、よく地の文を書く際に○○か、●●か。という書き方をよくします。癖みたいなもんなんですけど。
ですので、これはそんな、余り深い意味合いは無いです。

11話『風薫る、あの日のポプラの屋根の下・前編』
12話『風薫る、あの日のポプラの屋根の下・後編』

これは、哀愁をタイトルにもたせたかったので、こういう感じに。
風薫る、というのを用いたのは、ソーセージで燻製なんちゃらっていうのを見て、薫るっていう漢字がいいなと思ったからです。


78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 13:37:40.40 ID:+bxalQSW0

13話『ラスト・グッバイ』

これはBEAT CRUSADERSの『Last good bye』から取っています。
モララーがあうあうになるのは決めていたので、でも明るいあうあうにしたかったので曲調も踏まえてこれに。
ほかにはK-DUB SHINEから『説明不要』なんてのも考えてました。


最終話『未来の色は何色ですか?』

これは、各々のキャラクターのこれからがあるだろうということで、このタイトルにさせていただきました。
まあ余り深い意味はありません。スッと入って、スッと終われるようにしたかったからです。



駆動兵器こぼれ話


58 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/09/19(水) 22:43:08.67 ID:S+ekchtg0

駆動兵器こぼれ話

第一回


ブーンを殺した第二部終了時。
怖いもの見たさでオムさんのコメント欄を覗くと、このような事が書いてありました。


『どうせブーン復活でしょ?』


絶対復活させないと誓いました。
ブーンを殺すのは、一番最初に、この駆動兵器を考えた時点で決めてあった事でした。
ちなみに、駆動兵器を作る上で決めていた事は三つです。


ブーンが死ぬ。
ドクオはもてない。
クックル大活躍。

これだけでした。


第一回終わり

39 :◆Cy/9gwA.RE :2007/10/09(火) 23:49:41.72 ID:KHrYWik30

駆動兵器こぼれ話 vol.2


ブーン小説を書くきっかけになったのは、( ^ω^)ブーンがシリアルキラーになったようです。
駆動兵器を書いた時点で、読んだブーン小説はこれだけでした。

今も僕の中のナンバーワンブーン小説。




おわり


( ^ω^)は駆動兵器を操るようです〜新説〜


53 :駆動 ◆Cy/9gwA.RE :2007/11/11(日) 19:40:01.64 ID:B/AeFLcS0


でも、自分の守りたい国があったから、戦っていたんだ。

たとえ、未知なる兵器に乗れと言われても。
仲間の死を乗り越えろと言われても――。

後悔しているんじゃない。
今だって、今までだって、これからだって、俺がしてきた事。俺が学んだ事。

それは、変わらない。
胸の奥にしまってある思い出は、時たま俺の前に現れて微笑んでくれる。


俺は駆動兵器に乗っているんだから。


何か、何かが欠けていた。
自分の思うとおりにいかなくて、苛立ちだけが体の芯に残っていて……。

それでも、それでも戦おうとした。
がむしゃらに敵兵を撃って、撃って。

54 :◆Cy/9gwA.RE :2007/11/11(日) 19:40:35.79 ID:B/AeFLcS0

そんな僕にとって、あれは転機だと思ったんだ。
不安も当然あった。
でも、乗れと言われて、断る理由なんて、無かった。

何があろうと、戦友がいれば、親友がいれば乗り越えられると思っていた。
胸の中に込められた、優しくもたくましい想い出は、僕に強さを与えてくれる。


僕は、駆動兵器に乗っているんだから。





( ^ω^)は駆動兵器を操るようです〜新説〜 

56 :◆Cy/9gwA.RE :2007/11/11(日) 19:42:03.11 ID:B/AeFLcS0

その日も、僕達は、国境と言う名の戦争に、身を投じていた。
壁を削る弾丸の音。

鼻につく火薬の臭い。
全てが僕達を駆り立てた。

もう、二度と侵略、搾取はさせない。
そう固く胸に楔を打ち、戦っていた。


―――
――


ミ,,゚Д゚彡「貴様ら、このVIPを守る為にこの軍に入ったのではないのか?」

威圧感。
目に見える威圧感を発する男。
口の周りから、もみあげまで続く髭を蓄えた、屈強な男。

名はフサギコ。
位は少将。
この国を守る、VIP軍を統括している。

元武器商人で、実戦経験も豊富。
パイプラインも太い事から、この軍に所属する事となった、軍人とは違う"叩き上げ"。
その男が、声を荒げ、横に、縦にきっちりと並んだ軍人達に問いかけていた。

57 :◆Cy/9gwA.RE :2007/11/11(日) 19:43:19.10 ID:B/AeFLcS0

ミ,,゚Д゚彡「答えろ……ブーン二等兵」

手に持つ杖を、地面にぶつけ、音立たせ、キッと睨む。
ブーン。そう呼ばれた二等兵は、慌てて右手を額の前に合わせ、答える。

(;^ω^)「は、はっ!!我々は、VIP軍に命を預け、そしてその命を燃やし、
      外敵たるν帝国軍人を火の海へと葬り去ることであります!!!」

その言葉を聞くと、フサギコは口の端を少しだけ上げ、もう一度、杖をカツンと音立てた。
音が響く度、ブーン二等兵の体はピクリと動く。
よほど恐ろしい人物なのであろう、そういう部分から伺えた。

ミ,,゚Д゚彡「ならば、なぜ貴様らは外敵の侵入を許した?
      たったの3名であったから、狙撃兵達によって抑えられたものの、10人。
      いや、100人ならどうしていた?この基地にいる女、子供達はもちろん、殺されるだろう。
      もちろん、ただ殺されるわけではない。相手は帝国の人間だ。辱められ、殺されるに違いない」

言葉での封殺。
兵士達も、苦い顔は隠しきれない。
なぜ、ここまで徹底して言い逃れられなくするのか。

それは、この男。フサギコの完璧主義から来ているのであろう。

58 :◆Cy/9gwA.RE :2007/11/11(日) 19:44:07.09 ID:B/AeFLcS0

ミ,,゚Д゚彡「答え難いか?ならば簡潔な文章で質問をしよう。
      なぜ、その命を燃やせなかったのだ?答えろ」

額に汗が流れる。
嫌な汗だ。
"歯の奥"が、ガタガタと音を立てる。

答えられるか?
自分に、その答えが――。

無理だろう。
もう、フサギコ少将殿の中では、答えが出ている。

"燃やせなかったでは無く、燃やさなかった"

そう、言わせたいのだ。

(;^ω^)「そ、それは……」
ミ,,゚Д゚彡「それは?」

フサギコは、一歩前へと踏み出す。
その一歩は、ブーン二等兵にとっての一歩どころではない。

鎌を持った死神が、首の傍まで近づき、あざ笑うようなものである。
たとえ"VIPが国である形を取っていない国"であったとしても、軍事面に関しては別。
搾取からの脱出をしたのだ。

59 :◆Cy/9gwA.RE :2007/11/11(日) 19:45:53.93 ID:B/AeFLcS0

もう、二度と搾取されるべき立場にはなりたくない者達ばかり。
そんな人間達で構成されるVIP軍に、自主性の無い人間などの、必要性は皆無なのだ。

(; ω )「も、申し訳あr……」

苦し紛れに、口の端から出た謝罪の言葉を遮るかのように。

乾いた銃声が響く。
そして、兵士達のどよめきの中に紛れて消えた、ブーン二等兵の体が地に着く音。

ミ,,゚Д゚彡「使えん奴だ。子を産む親の気持ちもわからんとはな」

ざわざわと、兵士達の間に巻き起こる動揺。
フサギコは、台詞を吐き捨てるかのようにして、その空間から出て行った。



――――……何をされたんだろう。

目を覚ますと、視界は半分。
そして、眩しい光を放つ、蛍光灯が目に飛び込んできた。
特に見慣れた光景じゃあ無かった。

(;●ω^)「……痛いお」

上半身を起こすブーン。
手で、見えなくなった部分を摩ると、眼帯だろうか。何か固いものがそこにはあった。
そこで気付く。

60 :◆Cy/9gwA.RE :2007/11/11(日) 19:46:28.07 ID:B/AeFLcS0

ああ、少将殿に撃たれたんだ、と。

なぜかそこに恐怖は無かった。
ただ、撃たれたという事実だけが頭を駆け巡り、不思議な感情が沸きあがる。
怒りでも、恐怖でも無い。

何か、違うものであった。

そうしていると、医務室の入り口ドアが開く。
ブーンが振り返ると、そこには細身の男がいた。

('A`)「……!!ブーン、気が付いたか!!」
( ●ω^)「ドクオ!!」

ドクオと呼ばれる男は、手に持つ携帯食料をベッドの隣に置くと、近くに置かれているパイプ椅子に腰掛けた。

('A`)「心配したんだぞ……。フサギコ少将殿に目をつけられるなんてな……。
    それにその傷。目の端を掠めただけだから軽症だそうだ。1週間もすれば取れるってよ」

ほらよ。
そう言って、携帯食料をブーンに勧める。
一人じゃなくなった途端、急に空腹になったような気がして、そのまま口へと放り込んだ。
粉っぽいが、甘味があり、美味しい。

少し間を置いて、落ち着いたところでブーンが話を切り出した。

61 :◆Cy/9gwA.RE :2007/11/11(日) 19:47:47.92 ID:B/AeFLcS0
( ●ω^)「……ドクオ。ブーンは、軍に向いていないのかお?」
('A`)「……どうだろうな。俺よりは向いてるんじゃねえか?」

自虐する訳ではないが、ドクオは励ます意味も込めてブーンにそう言った。
目の痛みを、少し忘れるかのように、ドクオと話をしていると、いつも見る、馴染みの戦友達も駆けつけたようだ。

(;´・ω・`)「あ!ゆっくり寝ときなよ……」
( ゚∀゚)「ほら、リンゴ持ってきてやったぞ」

( ゚∋゚)「フサギコ少将にやられたらしいな」

この三人も、ブーン、ドクオと同じ時期に軍に配属された二等兵達。
皆、ブーンを心配していた。

――――
―――
――

ミ,,゚Д゚彡「気絶している奴は、軍集会に必要無い。連れ出せ」

適当に指名された兵士が、ブーンの体を担ぐと、幾百人を収容できる軍格納庫から連れ出す。
その様子を見たドクオは、怒りに震えていた。

(#'A`)「……」

手に作った拳を、力強く握り締める。
怒りの数が、恐怖の数を追い抜こうとしたその時。
ドクオの肩を掴む男がいた。

62 :◆Cy/9gwA.RE :2007/11/11(日) 19:48:49.28 ID:B/AeFLcS0
(´・ω・`)(ガマンして)

そう小さく言うしょぼくれた顔の男。
名はショボン。
だが、親友が撃たれて黙ってみていられる奴がいようか。

根性無し。
へたれ。

幼少の頃から、そう言われて来たドクオにとって、もう弱い部分を見せるのは嫌だったのだ。
その弱い自分を叩きなおす為に、このVIP軍に志願した。
それなのに、自分の目の前にいるこの男の強さに、恐怖している。

ドクオの中の何かが葛藤を始める。

ミ,,゚Д゚彡「ダイオード一等兵」
/ ゚、。;/「は、はっ!!!」

またも、適当に指名するフサギコ。
緊張の線が、ピンと伸ばされる。
いつ切れるかもわからないほど。

ミ,,゚Д゚彡「私の今の行為は、間違っていたか?」

シンプルかつ、その質問相手の本質を問える、問い。
YES、NOで片付けられる、2タイプの人間に分けるための、簡易的な選別方法。
フサギコがどちらの人間を欲しているか、それさえわかればよい質問。
だが、ダイオード一等兵にはその答えが見出せない。
いや、ここにいる人間全て、そうであろう。
フサギコという人間には余りにも、情報が少なすぎる。

63 :◆Cy/9gwA.RE :2007/11/11(日) 19:49:26.34 ID:B/AeFLcS0
モララーの言葉は、喉でつまり、光を知らない。
そのまま、時間だけが刻々と経過するのを、汗が伝う、その肌で感じていた。

/ ゚、。;/「わ、私は!!!私は……」

歯の音が聞こえそうなほど、怯えるその様子を遮るように、ドクオが声を上げた。

('A`)「私は、一度の失敗で部下を、撃つべきではない、そう考えました。見せしめのおつもりでしょうか?私には、ただフサギコ少将殿の鬱憤を晴らすために、 ブーン二等兵殿が犠牲になったとしか考えられません」

(;´・ω・`)「……ちょ、ちょっと!!」
(;゚∀゚)「あちゃー」

眉が真中へ寄り、険しい目つきに変貌する。
ドクオも、ここまで来て、引けば本当に殺されるだろう、いや、引かなくても殺されるかもしれない。などと、流暢なことを考えていた。

ミ,,゚Д゚彡「貴様、ドクオ二等兵と言ったな。私のした行為に、間違いがあると言いたいのだな?」

(;'A`)「……はい」
ミ,,゚Д゚彡「ほう」

また、あの笑みを浮かべた。
嫌な予感がした。

何か、何か大きな事に巻き込まれそうな、そんな気がした。
そして、悪い予感ほど、よく当たる。

65 :◆Cy/9gwA.RE:2007/11/11(日) 19:53:04.60 ID:B/AeFLcS0
ミ,,゚Д゚彡「75日後。ν帝国代表、ニーソク共和国代表との国境境界会議時に、
      ブーン二等兵と共に駆動兵器に搭乗。周辺の警護を命ずる」

(;'A`)「……え?」




そこから始まる、国の鳴動。
駆動兵器の音色と共に、操縦者は戦地を駆ける。

大陸外からの侵略者。
未知なる駆動兵器。
初の水中戦闘。



( ^ω^)は駆動兵器を操るようです〜新説〜


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