4 : ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 19:33:20.36 ID:M2jhYm8D0

あけましておめでとうございます、都村トソンです。

    ○
..ヾ(〃^ω^)ノシ アケオメダオー
..(_____)
(_____)
[V_____V]
.||      .||
.||      .||
  ̄ ̄ ̄ ̄

新年とは言え、私達は相も変わらず私達です。
特に変わることもなく、日々を恙無く過ごしております。

そしてそれが、幸せなのだということ噛み締めつつ、今日は少しばかり思い出を記していこうかと思います。

d(゚、゚トソン 「今日はさるらないようにのんびり進行でがんばってみます。主にお題話です」


 − 第十九章 寸暇と私と年の朝 −


6 :ミセ*゚ー゚)リの晴着 ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 19:35:03.86 ID:M2jhYm8D0

< トソン宅 新年 >

ピンポーン

( ^ω^) 「お? 誰だお?」

カチ ガチャ

ミセ*゚ー゚)リノ 「よ、ブーンちゃん。あけおめー」

( ^ω^) 「おー……? お! ミセリ、あけましておめでとうだお」

ミセ*゚ー゚)リ 「今から貞ちゃんとこ行くんでしょ? いっしょに行こうぜ?」

(゚、゚トソン 「明けましておめでとうございます、ミセリ。わざわざこちらに──晴れ着ですか」

ヽミセ*゚∀゚)リノ 「そだよー。どう?」

(゚、゚トソン 「馬子」

ミセ;゚д゚)リ 「なんじゃ、その一言感想は?」


7 :ミセ*゚ー゚)リの晴着 ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 19:35:44.18 ID:M2jhYm8D0

(゚、゚トソン 「意外と似合ってると言ってるのですよ」

ミセ;゚д゚)リ 「色々と略しすぎじゃね?」

ミセ;゚ー゚)リ 「まあ、トソンの感想は期待してなかったからいいよ」

ヽミセ*゚ー゚)リノ 「ブーンちゃんはどう思う、これ?」

(〃^ω^) 「お! 似合ってるお。最初、誰だかわかんなかったお!」

ミセ*゚∀゚)リ 「そっかー、似合ってるかー。ありがと、ブーンちゃん!」

(〃^ω^) 「お! テレビに出てくるおばあちゃんのお洋服みたいだお!」

ミセ;゚д゚)リ 「お、おばあちゃん!?」

(゚ー゚トソン 「……プッ 失礼」

ミセ;゚д゚)リ 「笑うなー!!!」


8 :ミセ*゚ー゚)リの晴着 ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 19:37:50.22 ID:M2jhYm8D0

(゚、゚トソン 「まあまあ、ブーンは着物を知らないのですから。主にお年を召されている方が着ているところしか
      見たことがないのでしょうね」

ミセ;゚ー゚)リ 「私らが着たのも夏の浴衣ぐらいか……」

(゚、゚トソン 「ミセリがおばあちゃんみたいじゃなくて、おばあちゃんの洋服とブーンは言ってましたし、勘弁して
      あげてください」

(;^ω^) 「お……、ごめんお」

ミセ*゚ー゚)リ 「ああ、いやいや、いいのいいの。まあ、見慣れないだろうからね。褒めてくれてありがとうね、ブーンちゃん」

(゚、゚トソン 「しかし……よく着物の着付けなど出来ましたね?」

ミセ*゚ー゚)リ 「ん? 振袖ぐらい普通じゃね?」

(゚、゚トソン 「いや、普通はあまり馴染みないかと」

ミセ*゚ぺ)リ 「んー? そうだっけ? まあ、家はそういうの着る機会あったからかな……」

(゚、゚トソン 「そうなのですか?」


10 :ミセ*゚ー゚)リの晴着 ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 19:40:18.73 ID:M2jhYm8D0

ミセ*゚ー゚)リb 「ま、その話はいいじゃん? 早く貞ちゃん家行こうぜ? 美味しいおせちが待ってるよ!」

ヾ(〃^ω^)ノシ 「おせちだおー!」

(゚、゚トソン 「……まあ、いいですけど」

ミセ*゚ー゚)リ 「着たかったら今度教えてあげるよ。大体、着物はトソンみたいな平たい日本人体形に──」

(^ー^トソン 「平たい?」

ミセメ゚д゚)リ 「何でもありませんです、Sir!」

ヾ(〃^ω^)ノシ 「2人とも早く行くお! おせち! おせち!」

ミセ*゚∀゚)リ 「待って、ブーンちゃん! 着物は走りにくいんだってば!」

(゚、゚トソン 「やれやれ、見た目はともかく、中身は晴れ着に向きませんよね、ミセリは……」

ミセ*゚ー゚)リ 「ん? 何か言った?」

(゚ー゚トソン 「……いえ、転ばないでくださいね、と」


 − ミセ*゚ー゚)リの晴着 おしまい −



13 :( ^ω^)と自転車 ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 19:42:59.65 ID:M2jhYm8D0

< 公園周辺 小道 >
 
チリン チリーン
 
(゚、゚トソン 「ブーン、自転車がきました。危ないですからこっちに……」
 
( ^ω^) 「お……」
 
 
(゚、゚トソン 「どうしました?」
 
( ^ω^) 「自転車、ピューンって速いおー」
 
(゚、゚トソン 「そうですね。乗ってみたいですか?」
 
(;^ω^) 「お、足が届かなさそうだお」
 
(゚ー゚トソン 「子供用の自転車もありますけどね」
 
(゚、゚トソン (でも、ちょっとブーン1人で乗るのは危険かもしれませんね……)
 
・・・・
・・・


15 :( ^ω^)と自転車 ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 19:43:32.92 ID:M2jhYm8D0

< デレ宅 >
 
ζ(゚ー゚*ζ 「自転車かー。うーん、確かに、ブーンちゃん達だけだと危ないだろうね」
 
(゚、゚トソン 「認識されないと危険すぎますね」
 
ζ(゚ー゚*ζ 「男の子は乗りたがるよね、自転車。トソンちゃんは……乗れないよね」
 
(゚、゚トソン 「失礼な。自転車ぐらいは乗れますよ」
 
ζ(゚ー゚;ζ 「あ、ちょっと意外だったかも」
 
(゚、゚トソン 「そういうデレは乗れるんですか?」
 
ζ(゚ー゚*ζ 「一応ね。田舎は自転車がないと移動が大変なんだよ」
 
(゚、゚トソン 「ああ、そういう経緯で……」
 
ζ(゚ー゚*ζ 「じゃあ、トソンちゃんが乗せてあげればいいんじゃない? 荷台か、それとも……」
 
・・・・
・・・


17 :( ^ω^)と自転車 ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 19:45:30.13 ID:M2jhYm8D0

< トソン宅 後日 >
 
<〜♪
 
( ^ω^) 「お? トソン、何か鳴ってるお?」
 
(゚、゚トソン 「電話ですね」
 
【(゚、゚トソン 「はい──そうです──いえ、階下で──これから伺いますので──では」
 
( ^ω^) 「お? どこか行くのかお?」
 
(゚、゚トソン 「ええ、すぐ戻ってきますけどね」
 
・・・・
・・・
 
(゚、゚トソン 「ただいま。ブーン、ちょっといっしょに来てください」
 
( ^ω^) 「お? またお外行くのかお?」
 
・・・・
・・・
 

19 :( ^ω^)と自転車 ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 19:49:12.35 ID:M2jhYm8D0

< ホワイトVIP 裏手 >
 
   (゚、゚トソン
O┳OC )
(*) L._/(*)
 
ヾ(〃^ω^)ノシ 「おー! 自転車だおー!」
 
(゚、゚トソン 「そうですよ。昔、実家で使ってたものを送ってもらったんですよ」
 
(〃^ω^) 「白くてかわいい自転車だお。……お? でも、トソン、自転車乗れたのかお?」
 
 (゚ー゚;トソン 「ブーンまでそんな事言うんですか?」
つ)^ω^(⊂ 「お! 痛いお! ごめんお!」
 
   (゚、゚トソ(^ω^)
O┳OC )C )
(*) L._/(*)
 
(゚、゚トソン 「後ろは大丈夫ですね」
 
( ^ω^) 「おー、でも、前が見づらいお。残念だお」


20 :( ^ω^)と自転車 ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 19:50:08.20 ID:M2jhYm8D0

.(^ω^)(゚、゚トソン
 O┳OC )
 (*) L._/(*)
 
(゚、゚;トソン 「前はさすがに立たないと乗れませんね」
 
(〃^ω^) 「お! でも、いつもより高い所から見えるお! 面白いお」
 
(゚、゚トソン 「じゃあ、ちょっとこれで走ってみますか」
 
ヾ(〃^ω^)ノシ 「おー! 出発進行だおー!」
 
( ^ω^) 「お?」
 
(゚、゚;トソン 「よっと……あ、意外と、重──」
 
ガシャーン!
 
・・・・
・・・


23 :( ^ω^)と自転車 ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 19:53:54.38 ID:M2jhYm8D0

(゚、゚;トソン 「今度は大丈夫です」
 
(;^ω^) 「お! がんばるお、トソン!」
 
(゚、゚;トソン 「よし、順調に……」
 
(;^ω^) 「おー? トソン、公園行くんじゃないのかお? こっちだと反対だお?」
 
(゚、゚;トソン 「ハンドルが重くて……坂道登れませんね……」
 
(;^ω^) 「お? 坂道下っちゃうのかお? こっちだと反対──」
 
( ^ω^) 「おー! 速いお! すごいお! ……でも、速過ぎないかお?」
 
(;゚ω゚) 「トソン! 車きたお! 信号赤だお! そっちじゃないお! 速いお! もっとゆっくり──」
 
・・・・
・・・
 

25 :( ^ω^)と自転車 ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 19:57:00.79 ID:M2jhYm8D0

(゚、゚;トソン 「というわけで、無事故余裕で目的地の河川敷まできました」
 
(ヽ´ω`) 「おー、目的地っていつの間に公園から川になってたんだお?」
 
d(゚、゚トソン 「まあ、ドンマイ!」
 
(ヽ´ω`) 「おー……でも」
 
( ^ω^) 「ちょっと面白かったお。すごいピューンって速かったお!」
 
(゚ー゚トソン 「私の腕も中々のものでしょう?」
 
(゚、゚トソン 「さて、じゃあのんびり河原でも走りますか。ブーンは後ろでいいですかね?」
 
   (゚、゚トソ(^ω^)
O┳OC )C ) 〜
(*) L._/(*)
 

28 :( ^ω^)と自転車 ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 19:59:02.66 ID:M2jhYm8D0

(〃^ω^) 「風が気持ちいいおー」
 
(゚、゚トソン 「そうですね。あ、ほら、ブーン、水面を──」
 
(〃^ω^) 「おー、夕日がキラキラしててきれいだお!」
 
(゚ー゚トソン 「自転車もたまにはいいですね……。また乗りに来ましょうか」
 
(〃^ω^) 「うんお! ……でも」
 
(;^ω^) 「次からは、ここまでは押して歩いてくるお」
 
(゚、゚;トソン 「……そうしますか」
 
チリン チリーン
  (゚ー゚トソ(^ω^)ノシ
O┳OC )ノ  ) 〜
(*) L._/(*)
 
 
 − ( ^ω^)と自転車 おしまい −
 

32 :寝顔をプニプニ ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 20:02:45.33 ID:M2jhYm8D0

< トソン宅 深夜の初詣帰宅後 >

(゚、゚トソン 「さすがにもう眠いでしょう? 明日は少し遅めに起きますので、ゆっくり眠ってくださいね」

(〃つω`) 「うんお。眠たいお」

(゚ー゚トソン 「じゃあ、寝ましょうか」

(〃´ω`) 「おやすみだおー」

(゚、゚トソン 「はい、おやすみなさい」

(〃´ω`) 「おー」

(-、-トソン 「いい初夢が見れるといいですね」

(〃´ω`) 「おー? はつゆめ?」

(-、-トソン 「お正月の日に見る夢ですよ。一富士二鷹三茄子と言って、それらが出てくると演技が良いと言われているのですよ」

(〃´ω`) 「おー。なすびがいいお。マーボーナスおいしかったお……zzz」


33 :寝顔をプニプニ ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 20:03:38.21 ID:M2jhYm8D0

(-、-トソン 「……一説に、駿河──静岡の名物らしいんですけどね……」

(゚、゚トソン 「……ブーン? 寝ちゃいました?」

(〃´ω`) zzz

(゚、゚トソン 「寝てしまったようですね……」

(゚、゚トソン 「こんなに遅くまで起きてたのは初めてと言ってもいいくらいですからね。仕方ありませんか……」

(゚、゚トソン 「しかし……」

(〃´ω`) zzz

(゚ー゚トソン 「相変わらず無邪気な寝顔ですね……」

 オー… プニプニ
(〃´ω`(ヾ(゚ー゚トソン 「おやすみなさい……

・・・・
・・・


36 :寝顔をプニプニ→初夢 ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 20:08:25.64 ID:M2jhYm8D0

(゚д゚;トソン ガバッ

(゚д゚;トソン 「……」

 ギギギ
ンソト゚д゚) (〃´ω`) zzz

ンソト゚д゚) (〃´ω`) zzz

 クルッ
(゚д゚;トソン ホッ……

(-、-;トソン 「何という夢ですか……」

・・・・
・・・

(〃^ω^)ノ 「おは……じゃなかったお」

ヾ(〃^ω^)ノシ 「あけましておめでとうだお!」

(゚、゚;トソン 「……」


37 :初夢 ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 20:09:21.80 ID:M2jhYm8D0

(〃^ω^) 「……おー?」

 オ?  ペタペタ
(;^ω^(ヾ(゚、゚;トソン

 オオー? ムニー
(;^ω^>⊂(゚、゚;トソン

(;^ω^) 「お!? トソン? どうしたんだお?」

(゚、゚;トソン 「あ、いえ……あけましておめでとう、ブーン」

(゚、゚トソン 「取り敢えず、貞子のとこに行く準備をしましょう。皆で食事をする約束ですからね」

( ^ω^) 「お! わかったお」

ヾ(〃^ω^)ノシ 「お! そうだお! 僕初夢見れたお! ちゃんと──」


40 :初夢 ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 20:12:41.26 ID:M2jhYm8D0

 ギギギ
ンソト゚д゚) 「初夢?」

(;^ω^) 「お!? ど、どうしたんだお?」

ンソト゚д゚) 「どんな夢でしたか?」

(;^ω^) 「トソン、ちょっと怖いお?」

 ハッ!
(゚、゚;トソン 「失礼。……改めて、どんな初夢でしたか?」

( ^ω^) 「お! なすび出て来たお! 僕とトソンがいっしょにブランコ乗ってたお」

ヾ(〃^ω^)ノシ 「トソンがマーボーナス持ってたお! おいしそうだったお!」

(゚ー゚トソン 「私も出てたのですか。それは嬉しいですね」

(〃^ω^) 「お! 出てたお!」

(゚、゚;トソン 「しかし、何故ブランコで麻婆茄子……」


42 :初夢 ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 20:16:43.48 ID:M2jhYm8D0

(〃^ω^) 「お! トソンは初夢見た──」

 ギギギ
ンソト゚д゚) 「え?」

(〃^ω^) 「な、なんでもないお(何か怖いお……)」

・・・・
・・・

< 貞子宅 >

川д川 「初夢? うーん……残念ながら見なかったなー」

( ^ω^) 「お? そうなのかお? 残念だおね」

川ー川 「そうだね、残念。でも、2日に見る夢もまだ初夢って言うらしいから、後1日チャンスがあるからね」

ノパ听) 「私は見たぞぉぉぉぉ!」

川ー川 「あ、ヒートちゃん見れたんだ。どんな夢だったか覚えてる?」


45 :初夢 ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 20:20:33.90 ID:M2jhYm8D0

ノハ*゚听) 「ちょっとだけ覚えてるぞぉぉぉぉ! 貞子といっしょに走ってたぁぁぁぁ!」

川ー川 「へー、そうなんだ。私がヒートちゃんの夢に出れたのは嬉しいな」

ノハ*゚听) 「貞子がすごいマッチョで軽々と私を担ぎ上げて放り投げてたぞぉぉぉぉ!」

川;д川 「ええ!? 何それ? マッチョって? え? 私? 投げるの!?」

ζ(゚ー゚*ζ 「まあ、夢なんて意味不明なもの多いからねー」

ξ゚听)ξ 「デレも見れたの?」

ζ(゚ー゚*ζ 「見たよー。ちゃんと富士とか出て来た」

ヾ(〃^ω^)ノシ 「お! 一ふじ二たか三なすびだお! えんぎものだお! どんな夢だったんだお?」

dζ(´ー`*ζ 「富士の樹海で散々迷って、空には力尽きるのを待ち構える鷹が、懐に残された食料は茄子1本(生)だけ……」

ξ;゚听)ξ 「縁起でもねえぇぇぇぇ!」


48 :初夢 ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 20:24:42.95 ID:M2jhYm8D0

ζ(´ー`*ζ 「……で、うろつくミセリちゃん」

ミセ;゚д゚)リ 「何でそこで私!?」

ξ;゚听)ξ 「自分はいなかったの?」

ζ(´ー`*ζ 「それをテレビで見てた、コタツで、ワイングラス片手に」

ミセ;゚д゚)リ 「何その、ほのぼのと優雅!?」

(;^ω^) 「おー……? それっていい夢なのかお?」

ζ(´ー`*ζ 「まあ、面白かったしいい夢じゃないかな?」

ミセ;゚д゚)リ 「よくねえぇぇぇぇ!」

ζ(゚ー゚*ζ 「ツンちゃんは見なかった?」

ξ;゚听)ξ 「あ、アタシ……?」

ξ;゚听)ξ 「……」


51 :初夢 ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 20:29:15.32 ID:M2jhYm8D0

ξ///)ξ 「み、見てないわ!」

ζ(゚ー゚*ζ (見たんだ)

ミセ*゚ー゚)リ (確実に見てるね)

川д川 (どんな夢だったんだろ……)

( ^ω^) 「そうかお。見てないのかお。残念だったおね」

ξ;゚听)ξ 「う、うん、残念だったわ。ま、まあ、今夜に期待しましょ」

( ^ω^) 「ミセリは見たのかお?」

ミセ*゚ー゚)リb 「見たともさー。それはそれは素敵な感動ストーリーをね」

ヾ(〃^ω^)ノシ 「すごいお! すごいお! どんな夢だお? 教えてお!」

ミセ*゚∀゚)リb 「良かろう。ブーンちゃんには特別に教えて進ぜよう」

川−川ξ゚−゚)ξ(((絶対くだらない内容だ……)))ζ(゚−゚*ζ

─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─(夢のお話です)


52 :初夢→「ミセリー、愛してるぞーッ!」 ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 20:30:12.09 ID:M2jhYm8D0
スタスタ
ミセ*゚ー゚)リ

<「ミセリー、愛してるぞーッ!」

ミセ*゚ー゚)リノ 「やー、どうもどうも」

<「いやいや、ミセリー、俺の方が愛してるぞーッ!」

ミセ*゚ー゚)リヾ 「いやー、モテる女は辛いねぇ」

<「ミセリちゃん、かわいいーッ!」

ミセ*゚ー゚)リ 「あ、やっぱり?」

<「ミセリーッ! 今日も髪形決まってるぞー!」

ミセ*-∀-)リヾ 「まあ、この髪型は誰にでも真似出来るってもんじゃないからねー」

<「ミセリー、結婚してくれーッ!」

ミセ*-3-)リ ンムーッ

─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─


53 :ミセリー、愛してるぞーッ!」 ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 20:30:45.69 ID:M2jhYm8D0

ミセ*-∀-)リb 「──って感じでさー、会う人、会う人私を褒め称え──」

川ー川 「ブーンちゃん、お餅、餡子と黄な粉、どっちがいい? それとも砂糖醤油?」

(〃^ω^) 「お! 黄な粉がいいお!」

ζ(゚ー゚*ζ 「私、ただの醤油に味付け海苔ー」

ミセ;゚д゚)リ 「お前ら、私の話を聞けよ!」

ポンッ
つミセ;゚д゚)リ ?

ξ^ー^)ξ フルフル

ミセ;゚д゚)リ 「何、その、無言の哀れみの目は!?」

ξ^ー^)ξ 「夢を見るのは個人の自由だからね」

ζ(^ー^*ζ 「せめて夢の中ぐらいはねー」

ミセ;゚д゚)リ 「いや、私は現実でもモテるよ! 十分満たされてるよ!」

ξ^ー^)ξ「「ドンマイ!」」ζ(^ー^*ζ


58 :「ミセリー、愛してるぞーッ!」→初夢 ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 20:35:45.90 ID:M2jhYm8D0

ミセ;゚д゚)リ 「いや、聞けよ、お前ら──」

ミセ;゚ー゚)リ 「?」

ζ(゚ー゚*ζ 「ん? どうしたの?」

ミセ;゚ー゚)リ 「いや、いつもなら真っ先にバカにしに来る悪魔がいないなって思ってね」

ζ(゚ー゚*ζ 「あ、トソンちゃん?」

(゚、゚;トソン 「何故、悪魔で真っ先に私の名前が上がるのですか?」

ミセ;゚ー゚)リ 「うぉ!? 出やがった!」

(゚、゚;トソン 「ずっといましたよ」

ξ゚听)ξ 「聞いててあのバカに何のツッコミを入れないのも珍しいわね」

(-、-;トソン 「……まあ、夢は所詮夢ですからね」

ζ(゚ー゚*ζ 「?」


59 :初夢 ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 20:36:14.16 ID:M2jhYm8D0

ミセ;゚ー゚)リ 「えらく歯切れが悪いな。何か気持ち悪い……」

ζ(゚ー゚*ζ 「突っ込まないトソンちゃんは気持ち悪いね」

ξ゚听)ξ 「気持ち悪い……」

(゚、゚;トソン 「何ですか、皆して?」

(;^ω^) 「お……、トソン、朝からなんか気持ち悪いお……」

(゚д゚;トソン 「ブーンまで!?」

ζ(゚ー゚*ζ 「何かあったの、ブーンちゃん?」

( ^ω^) 「うんお。初夢のお話しするとおかしいお」

(゚、゚;トソン 「ちょ、ブーン!」

ミセ*゚ー゚)リ 「ほほう、初夢ね……」

ζ(^ー^*ζ 「どんな夢だったのー?」


63 :初夢 ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 20:41:24.23 ID:M2jhYm8D0

(゚、゚;トソン 「ど、どんな夢でもいいでしょう?」

川д川 「あ、見てはいるんだね。はい、お餅出来たよ」

(゚、゚;トソン 「あ、いや……」

ミセ*゚ー゚)リ 「ふーん。……で?」

ζ(^ー^*ζ 「どんな夢だったのかなー?」

(゚、゚;トソン 「ですからそれは……チラッ」

ξ゚听)ξ 「!」

ξ゚听)ξ 「別にいいじゃないの、夢の話なんて無理に話さなくても」

ζ(゚ー゚;ζ 「あ、ツンちゃん自分も話したくないからって……」

ミセ*゚д゚)リ 「結託しやがって、キッタネーなー」

ξ#゚听)ξ 「うっさいわね、明日からご飯抜きにするわよ?」


64 :初夢 ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 20:41:54.75 ID:M2jhYm8D0

ζ(´д`;ζ 「ごめんなさーい」

ミセ;゚д゚)リ 「そこで謝っちゃうの!? いや、立場逆じゃね?」

(゚、゚トソン 「家に来てもお茶すら出しません」

ミセ;゚д゚)リ 「!!!」

ミセ;゚ー゚)リ 「ごめん。初夢とかどうでもいいね、うん」

(;^ω^) 「おー、結局ひみつなのかお?」

川;д川 「あはは、知らない方がいいのかもねー」

ノハ*゚听) 「お餅うまいぞぉぉぉぉ!」

< 貞子宅前 階段下 >

(-、-トソン 「……フゥ」

─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─(夢の回想です)


68 :初夢→??? ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 20:43:54.09 ID:M2jhYm8D0

(-、-トソン 「……ん」

(゚、゚トソン 「朝ですか……」

<「おー? 朝かお?」

(゚、゚トソン 「あ、ブーン? もう起きたのですか? おは──」

('A`) 「トソン、おは……じゃなかったお」

Σ(゚д゚;トソン 「んな!?」

ヾ('∀`)ノシ 「あけましておめでとうだ──」

オー!? ボグシャァ!
ヾ('∀(#⊂(゚д゚;トソン

(;'A`) 「おお? トソン、いきなり何するんだお?」

(゚д゚;トソン 「誰!? いや、キモオさん? 何で!?」


69 :朝起きたらブーンがドクオに!◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 20:44:22.59 ID:M2jhYm8D0

(;'A`) 「おおー? 何言ってるんだお? 僕はブーンだ──」

オー!? ボグシャァ! チガウ!
('A((#⊂(゚д゚;トソン

(;A;) 「な、何するんだお? トソン?」

(゚、゚;トソン 「いえ、その顔でブーンを名乗られるのが我慢できなかったので、つい……」

(;A;) 「おー? なんでだお? 僕はブーンだお? ひどいお!」

(-、-;トソン 「これは夢……これは夢……これは夢……これは夢……これは夢……これは夢……これは夢……これは夢……」

 カッ!
(゚、゚;トソン 「夢です!」

ヾ('∀`)ノシ 「トソーン! どうしt──」

タ!? ボグシャァ! ユメー!!!
ヾ('∀(#⊂(゚д゚#トソン

(゚、゚;トソン 「うん、夢ですね。視界から消えましたし、殴っても何にも痛みません。これは夢です、ええ……」


70 :朝起きたらブーンがドクオに! ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 20:45:01.28 ID:M2jhYm8D0

(;A;) 「おー? トソ──」

ン!? ボグシャァ! ユメデス!!!
(;A(#⊂(゚д゚#トソン

(;A;) 「何すr──」

ル!? ボグシャァ! ユメダッツッテンダロウガッ!!!
(;A(#⊂(゚д゚#トソン

(;A;) 「僕h──」

ハ!? ボグシャァ! ハイ、ユメ──────!!!
(;A(#⊂(゚д゚#トソン

・・・・
・・・

─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─※─

(-、-;トソン (あんな夢、話す所か思い出したくもありません……)


75 :朝起きたらブーンがドクオに! ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 20:46:00.36 ID:M2jhYm8D0

(-、-;トソン (しかし……)

(-、-;トソン (私はブーンのことを外見で見ていたのですかね……)

(-、-;トソン (外見はあれでも中身はブーンのようでした……)

ポンッ
つ(-、-;トソン (それなのに、私は……)

ξ゚听)ξ 「……話、聞こうか?」

・・・・
・・・

ξ--)ξ 「……なるほど、それは確かに話したくないわね」

(゚、゚トソン 「ええ、ですが、いくら外見があれだったとはいえ、夢の中の私はあのような行動を──」

ξ゚听)ξb 「それはしょうがないわよ」

(゚、゚トソン 「え……?」



77 :朝起きたらブーンがドクオに! ◆iW2kGg44LU:2009/01/03(土) 20:46:36.08 ID:M2jhYm8D0

ξ゚听)ξ 「だって('A`)だし」

(゚、゚トソン 「…………ええ、そうですね、('A`)ですもんね」

ξ゚听)ξ 「あれは無理でしょ、だからあんたは間違ってないわ」

(゚、゚トソン 「……そうですね。私は正しい対処したんですね」

ξ゚听)ξ 「そうよ」

(゚ー゚トソン 「ありがとう、ツンちゃん、全部話せてすっきりしました」

ξ゚ー゚)ξ 「ま、お互い様よ」

d(゚、゚トソン 「ちなみに、ツンちゃんの初夢はお菓子の家でお菓子をお腹いっぱい食べる夢で──」

ξ///)ξ 「な、何バラして──って、誰に言ってんのよ!!!」


 − みんなの初夢 おしまい −

< 公園 >

('A`) 「……なんだろう、何か新年早々死にたくなった……」


86 :ブーンの家出 ◆xJGXGruetE:2009/01/03(土) 20:55:22.03 ID:M2jhYm8D0

< トソン宅 >
 
カチ ガチャ
 
(゚、゚トソン 「ただいま」
 
(゚、゚トソン 「……ブーンはまだ外ですかね」
 
(゚、゚トソン 「?」
 
□⊂(゚、゚トソン 「これは……?」
 
『ブーンは家出するお。トソンはさがしちゃダメだお。
 
 ぜったいぜったいさがしちゃダメだお。でも、ヒントはブランコだお。
 
 ばんごはんもよういしちゃダメだお。
 
                                     ブーンより。』
 
(゚、゚トソン 「以前にもこういう事がありましたが……」
 

88 :ブーンの家出 ◆xJGXGruetE:2009/01/03(土) 20:55:53.55 ID:M2jhYm8D0
 _, ,_
(-、-トソン 「何故急に……?」
 
(゚、゚トソン 「相変わらず私達は仲良しで、特にブーンが家出するような原因は何も──」
 
(゚、゚トソン (昨日は疲れていたので、ブーンが図書館に行きたいというのを後日にしましたね……)
 
(゚、゚トソン (最近、ちょっと甘いものを食べ過ぎだといって、ショボン饅頭をあげてませんでした……)
 
(゚、゚;トソン (お昼はピーマン6割の青椒肉絲にセロリサラダにパセリ乗せを用意していました……)
 
(゚、゚;;トソン (自転車でブーンを撥ねました)
 
(゚、゚;;トソン 「わ、私達は仲良しですし、私はブーンを信じてますよ?」
 
(゚、゚トソン 「でも……“晩ご飯を用意するな”というのは気になりますね」
 
(゚、゚トソン 「本人に聞くしかないでしょうね……」
 
・・・・
・・・
 

91 :ブーンの家出 ◆xJGXGruetE:2009/01/03(土) 20:59:03.43 ID:M2jhYm8D0

< 公園 >
 
(゚、゚トソン 「ブーン?」
 
(〃^ω^)ノ 「お! トソン、おいすー」
 _, ,_
(-、-トソン 「……」
 
( ^ω^) 「?」
 
(゚、゚トソン 「あなたは家出中じゃなかったのですか?」
 
(;^ω^) 「!」
 
(〃´ω`) 「おー、ぼ、僕は家出中なんだお。何でトソンきたんだお?」
 
(゚、゚トソン 「こない方が良かったですか? ……では、帰りますね」
 
(;^ω^) 「お! 帰っちゃダメだお! 僕が怒られるお!」
 
(゚、゚トソン 「……どういう事ですか?」
 
(;^ω^) 「お! おー、おー、おー……」
 

93 :ブーンの家出 ◆xJGXGruetE:2009/01/03(土) 21:00:07.26 ID:M2jhYm8D0

(〃´ω`) 「お、お昼がピーマンばっかりだったお。ピーマン嫌いだお。だから家出したんだお」
 
(゚、゚トソン 「……ブーン?」
 
(〃´ω`) 「最近ショボンまんじゅう食べさせてくれないお」
 
(゚、゚トソン 「……ブーン?」
 
(;´ω`) 「おー……、えっと、えっと──」
 
(゚ー゚トソン 「……ブーン?」
 
(;^ω^) 「お……ごめんなさいお」
 
(゚、゚トソン 「何があったかは知りませんが、ブーンは私に何か嫌な所があったのですね?」
 
(;^ω^) 「お! 違うお! トソンは悪くないお! 全然悪くないんだお!」
 
(゚、゚;トソン ホッ
 

96 :ブーンの家出 ◆xJGXGruetE:2009/01/03(土) 21:01:38.13 ID:M2jhYm8D0

(;^ω^) 「ピーマンばっかのご飯はちょっとやだけど、トソンは悪くないお」
 
(゚、゚トソン 「なら、どうしてですか?」
 
(;^ω^) 「それは言えないお」
 
(゚、゚トソン 「……私にもですか」
 
(;^ω^) 「……うんお。約束したんだお」
 
(゚、゚トソン 「誰と?」
 
(; ω ) 「……」
 
(゚、゚トソン 「ブーン?」
 
(; ω ) 「……お」
 
(゚、゚トソン 「……」
 
( ;ω;) 「ごめんおー! 約束したんだお。トソンのためだからって、だから、言えないんだお」
 
(゚、゚トソン 「……ブーン」
 

98 :ブーンの家出 ◆xJGXGruetE:2009/01/03(土) 21:02:03.94 ID:M2jhYm8D0

( ;ω;) 「トソンにウソつきたくないお。ないしょも嫌だお。でも、約束したんだお。トソンの、トソンのため──」
 
    ヨシヨシ
( ;ω;)⊂(゚、゚トソン 「……わかりました。わかりましたから、泣かないでください、ブーン」
 
(゚、゚トソン 「ブーンの気持ちはわかりました。ブーンはきっと悪くないのでしょうね」
 
( ;ω;) 「僕、僕……」
 
(゚ー゚トソン 「もういいですから。ブーンに嫌われてない事がわかっただけで、私は十分です」
 
( ;ω;) 「トソーン、ごめんおー」
 
(゚、゚トソン 「事の顛末はブーンと約束した相手に聞きましょう」
 
( ;ω;) 「お?」
 
( 、 トソン 「……じっくりとね」
 
(;^ω^) 「トソン? えっと……」
 
・・・・
・・・
 

100 :ブーンの家出→??? ◆xJGXGruetE:2009/01/03(土) 21:03:34.09 ID:M2jhYm8D0

< トソン宅 >
 
(゚、゚#トソン 「ただいま」
 
(;^ω^) 「ただいまーだお」
 
パン! パーン!
 
ミセ*゚∀゚)リξ゚听)ξノハ*゚听)「「「「「お誕生日おめでとー!」」」」」ζ(^ー^*ζ川ー川
 
(゚、゚;トソン 「……は?」
 
ミセ*゚ー゚)リ 「は? じゃねーだろ、誕生日だよ、誕生日」
 
ζ(^ー^*ζ 「トソンちゃんの誕生日、今日だよね?」
 
(゚、゚;トソン 「……確かに今日ですが、そういうのはやらないと前に宣言していましたよね?」
 
川д川 「ごめん、トソンちゃん、ブーンちゃん達にも全部話しちゃった」
 

106 :トソンの誕生日 ◆xJGXGruetE:2009/01/03(土) 21:07:02.81 ID:M2jhYm8D0

ξ゚听)ξ 「あんたは色々考えすぎなのよ」
 
ノハ*゚听) 「めでたい事を祝って何が悪いぃぃぃぃ! おめでとぉぉぉぉ!」
 
(゚、゚トソン 「なるほど、ブーンの家出はこのためですか」
 
(;^ω^) 「うそついちゃってごめんお。でも……」
 
(゚ー゚トソン 「いいんですよ、ブーン。ありがとう。私も、黙っていてごめんなさいね」
 
(;^ω^) 「トソンは悪くないお。確かに、僕は自分の誕生日わかんないお。でも、だからって、
       トソンの誕生日を祝っちゃいけないってことはないお」
 
ミセ*゚ー゚)リ 「トソンは固く考えすぎなんだよ」
 
( ´ω`) 「僕はトソンの誕生日をおめでとうってしたかったんだお。誕生日は生まれてきてくれてありがとうってする日なんだお」
 
(゚、゚トソン 「ブーン、ありがとう。あなたの気持ちはよくわかっていますよ。そして、皆も、余計な気を使わせてごめんなさい」
 
ζ(^ー^*ζ 「ブーンちゃんの誕生日はさ、トソンちゃんがブーンちゃんに出会った日にすればいいんだよ
         私も、ツンちゃんの誕生日はそうする事に決めたんだ。ね、ツンちゃん」
 

109 :トソンの誕生日 ◆xJGXGruetE:2009/01/03(土) 21:07:57.64 ID:M2jhYm8D0

ξ゚听)ξ 「私は別に、ガキじゃないんだから、そんなのいいわよ」
 
ζ(´д`;ζ 「えー? やらないの? しょんぼり」
 
ξ゚听)ξ 「……めんどくさいわね。……まあ、私の誕生日は、多分ブーンと近いだろうから、祝うならいっしょの日で、
       ブーンのついででいいわよ」
 
ζ(゚ー゚*ζ 「祝っていいの? よし、じゃあ、そうしよう! おめでとう、ツンちゃん!」
 
ξ;゚听)ξ 「今日の話じゃないでしょうが」
 
ζ(゚ー゚;ζ 「あ、そっか……あはは」
 
川ー川 「ヒートちゃんも、私達がいっしょに暮らし始めた日がヒートちゃんの誕生日だよ?」
 
ノハ*゚听)ノ 「おー! 私の時もごちそういっぱい作ってくれぇぇぇぇ!」
 
川ー川 「もちろん!」
 
(゚ー゚トソン 「皆、ありがとう。ブーン、そうしましょうか。ブーンの誕生日は、私達が出会ったあの春の日です」
 
ヾ(〃^ω^)ノシ 「お! あの春の日が僕の誕生日だお!」
 

113 :トソンの誕生日 ◆xJGXGruetE:2009/01/03(土) 21:11:11.02 ID:M2jhYm8D0

ミセ*゚ー゚)リ 「さあさあ、話もまとまったところで、レッツ、ご馳走ターイム!」
 
ミセ*゚∀゚)リξ*゚听)ξノハ*゚听)(〃^ω^)「「「「「「いっただきまーす(お)!」」」」」」(゚ー゚トソンζ(^ー^*ζ川ー川
 
 
(゚、゚トソン 「しかし、何故この部屋だったんですか? 貞子の部屋なら、準備も楽だったでしょうに」
 
川ー川 「主役はトソンちゃんだからね。それとブーンちゃん。最初の誕生日ぐらいは、2人の思い出の場所がいいかなって」
 
(゚ー゚トソン 「……重ね重ね、ありがとうございます」
 
(〃^ω^) 「トソーン! 貞子のご飯おいしいお! トソンも食べるお!」
 
(゚ー゚トソン 「ええ、頂きますよ。……ブーン、野菜を避けて取らない」
 
(;^ω^) 「お……。トソン、こういう時でも細かいお……」
 
 
ミセ*゚∀゚)リξ*゚ー゚)ξノハ*゚ー゚)(〃^ω^)(゚ー゚トソンζ(^ー^*ζ川ー川
 
 
 − ブーンの家出&トソンの誕生日 おしまい −
 

116 : ◆xJGXGruetE:2009/01/03(土) 21:12:22.70 ID:M2jhYm8D0

(〃^ω^) 「お? どうしたんだお? 日記かお?」

(゚、゚トソン 「ええ、少し読み返していたのですよ」

私は、読んでいたページを閉じ、ブーンの方を向きながら答えます。
ブーンの手には、私のスミレのコーヒーカップがありました。
どうやらコーヒーを淹れてくれたようです。

( ^ω^) 「トソンの日記はちょっと難しいお」

ブーンはそう言いながら私にコーヒーを手渡し、自分の分を淹れに行きました。
ブーンは手が小さいし、落として割ってしまう恐れもあるので、まだ2杯同時には運ぶのは避けているようです。

(゚ー゚トソン 「まあ、漢字が多いですからね」

( ^ω^) 「読んで欲しいお」

(゚ー゚トソン 「それはダメです。ブーンが自分で読めるようならないと、書いている意味もわからないでしょうからね」

ブーンは残念そうに、でも、素直に引き下がります。


119 : ◆xJGXGruetE:2009/01/03(土) 21:16:19.75 ID:M2jhYm8D0

正直な所、私の日記をブーンに見せてもいいものか迷う部分もあります。
私自身のことで、ブーンに見られて困るようなごくプライベートなことなどは書いてありません。
例えば、恋愛の話などですが、そういうのは皆無です。

(;^ω^) 「お? トソン、すごい怖い顔したお? どうしんだお?」

(^ー^トソン 「気のせいですよ」

私のことはともかく、ブーンのことです。
ブーンについて思ったこと、その中で主に危惧していること、心配なこと、そういう事をブーンに知らせてよいものか。

そう考えると、最初の頃の葛藤を書き殴ったような文面は消した方がいい気もしてきます。
見せなければいいと思うかもしれませんが、私は、ブーンの日記を見せてもらっていますし、
それで私の日記だけ見せないのは、ブーンを納得させるだけの理由がありません。
私自身も、ここに来てから付け始めたこの日記は、2人の思い出ですから見せてあげたいと思いますし。

( ^ω^) 「なんか考え事かお?」

(゚、゚トソン 「そんな所ですね。……考え事なんて言葉知ってましたっけ?」


122 : ◆xJGXGruetE:2009/01/03(土) 21:18:11.94 ID:M2jhYm8D0

( ^ω^) 「デレに教えてもらったお! トソンがあごに手をこうやって当ててうつむいてる時は、
       考え事してる時なんだ、って言ってたお」

(゚ー゚;トソン 「デレも中々侮れませんね。よく見てます」

ブーンを育てている、という言い方は多少語弊があるのですが、ブーンが何かを学ぶのは私からだけではないのですよね。
いつの間にか、私の知らない言葉を使って驚かされる事もあります。

( ^ω^) 「そういう時はじゃましちゃダメだって──」

(;^ω^) 「お! ごめんお、じゃましちゃったお……」

(゚ー゚トソン 「いいんですよ。邪魔はしてませんし、ブーンの事を考えてましたしね」

(〃^ω^) 「お、僕のことかお?」

私は、ブーンの夢について考えていた事を話しました。
私の心配事はそのことなのですが、心配事として考えているとは告げませんでした。

( ^ω^) 「おー、夢かお」


123 : ◆xJGXGruetE:2009/01/03(土) 21:19:15.93 ID:M2jhYm8D0

(゚、゚トソン 「まだ、何も?」

( ^ω^) 「わからんお」

ブーンはいつもの笑顔で即答します。
しかし、言葉はそこでは終わらず、さらに続きました。

( ^ω^) 「でも、何だかわかんないけど、ちょっとだけ思い出しそうな気もしてるお」

(゚、゚トソン 「……そう……なのですか?」

それは意外なことのようで、よく考えれば自然なことなのかもしれません。
些細な事ですが、ブーンの昔について知る機会が全くなかったわけでもありません。
時間が思い出させてくれることもあるかも知れません。
逆に時間が忘れさせてしまうこともあるのかも知れませんが。

( ^ω^) 「よくわからんお」

(゚、゚トソン 「……まあ、自分ではわからないかもしれませんね。何故忘れたかもわかってないのですから」

私は自分の言葉に、少し胸が痛みました。


125 : ◆xJGXGruetE:2009/01/03(土) 21:20:06.60 ID:M2jhYm8D0

私は、忘れた理由の一部を知っています。
それが本当に正しいのか、その時にどんな仕打ちを受けたのかはわかりませんが、少なくとも、
ブーンが悲しい思いをしたのであろうことは想像できます。

(〃^ω^) 「トソーン」

再び思考の海に浸ろうとした私を、ブーンが引き上げます。
私は、ブーンの目線の先を見て、ブーンが何を言いたいのか察することが出来ました。

(゚ー゚トソン 「1つだけですよ?」

(〃^ω^) 「うんお!」

私の言葉に、ブーンはガサガサと食卓の上の紙袋を漁り始めます。
いつもの庶凡屋の号が入った紙袋です。

(〃^ω^)つ(正・ω・`) 「おいしそうだおー!」

(゚、゚;トソン 「正月スペシャルとか仰られてましたが……相変わらずですね」


128 : ◆xJGXGruetE:2009/01/03(土) 21:23:00.70 ID:M2jhYm8D0

ブーンは美味しそうにショボン饅頭を頬張ります。
ブーンの説明だと、餡が栗きんとんのようになっているそうです。
そう言えば、正月らしい色合いになっているとショボンさんが説明していたような気もします。

まあ、何にせよ、あの外見ですからね。
さすがにだいぶ慣れはしましたが、まだ完全に抵抗がなくなったわけでもありません。

(゚ー゚トソン 「相変わらずですね……」

(〃^ω^)つ(正・{ 「お! いつも通りおいしいお!」

私の思う相変わらずのショボン饅頭と、ブーンが思うショボン饅頭の相変わらずは、少し違った意味を持っているようですが、
それでも相変わらずなのは同じですね。

変わらないことが良い事か悪い事か、それさえも事象によってさまざまです。
この場合、変わって欲しい外見と、変わって欲しくない美味しさ、どちらに主眼を置くかで相変わらずの用い方も違いましたしね。

段々と思考が別の方向にそれ、あまり意味のないことばかりを考えていることに気付きました。
そのことに気付き苦笑していると、ブーンに笑いの意味を聞かれます。

(゚、゚トソン 「何でもありませんよ。ただ……」

(;^ω^) 「お? ただ?」


129 : ◆xJGXGruetE:2009/01/03(土) 21:24:20.20 ID:M2jhYm8D0

(-、-トソン 「冬の恋は物悲しいようですが、それ以前にどの季節だろうが恋とかありませんよね、これ」

(;^ω^) 「おー? 何の話だお?」

(^ー^トソン 「気にしないでください」

私は、つい読んでいた本のタイトルをそのまま口に出していました。
まあ、気にしないでください、ええ。

(゚、゚トソン 「今年も変わらず、仲良く過ごしたいですね」

(〃^ω^) 「お! もちろんだお! 僕とトソンはなかよしさんだお!」

(゚ー゚トソン 「明日も明後日も、来月も来年も、ずっと仲良しですよ」

(〃^ω^) 「うんお! ずっとずーっとなかよしだお!」

私は、相変わらずの愛想のない顔で、相変わらずのブーンの笑顔に笑いかけました。


 − 十九章 寸暇と私と年の朝 おしまい −


   − 夢は次章へつづきます −   


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