- 1 : 閉鎖まであと 7日と 0時間 : 2007/01/16(火) 20:31:47.06 ID:6fcChAzR0
- 「もう、終わりにしようじゃないか。」
鬱蒼と繁る森に低い声が響く
一人の男が僕らの前に立っている
「つまらない。まだ、終わらないよ。
残りは君らだけなんだ。もう後には退けない。
最後まで付き合えよ。」
目の前の男は冷たい口調でそう言った
時間が過ぎて往く
まだ、太陽は沈んではいない
- 2 : 閉鎖まであと 7日と 0時間 : 2007/01/16(火) 20:39:36.18 ID:6fcChAzR0
- 1
(;^ω^)「ああ、めんどうだお」
内藤雷蔵はレポートの提出に追われていた
民族学を学びたかったわけではないが、
友人がその学科にいたので流されるまま同じ大学へ来たのだ
( ^ω^)「むう、火車なんて意味がわからないお」
もう、30分は探したが、一向に見つからない
( ^ω^)「むう・・・」
「君は、本当にに何も出来ないヤツなんだな」
後ろから声が聞こえ、一冊の本が投げ渡される
( ^ω^)「画図百鬼夜行 陽?コレに載ってるのかお?」
(´・ω・`)「ああ、君が探していた火車はそれに載っている」
――大体なんでレポートが妖怪についてなんだ
友人、尚武 達馬はそう言い放った
- 4 : 閉鎖まであと 7日と 0時間 : 2007/01/16(火) 20:43:51.54 ID:6fcChAzR0
- (´・ω・`)「君は何時までたっても進歩が無いね」
( ^ω^)「うるさい。僕は君とは違って普通の大学生なんだお!」
彼とは、小学校からの付き合いだ。こいつは少々変わり者で、
古今東西の書物を読み漁るいわゆる書痴だ
(´・ω・`)「そういえば、長岡が呼んでいたよ」
( ^ω^)「またか・・・今度は何をさせられるんだお」
長岡譲司。彼とも又、小学校からの付き合いで、もう一人、毒島幸男とよくつるんでいた
( ^ω^)「面倒だお・・・」
内藤は食堂へ向かった
- 5 : 閉鎖まであと 7日と 0時間 : 2007/01/16(火) 20:48:37.00 ID:6fcChAzR0
- ( ^ω^)「長岡、何のようだお 僕はレポートの提出に追われているんだお」
( ゚∀゚)「ははは、やっと来たか!こののろまめ!」
長岡譲司。頭脳明晰、スポーツ万能、容姿端麗、大企業の御曹司。
天は彼に四物を与えたが、五物を与えなかった
つまり、性格が「アレ」なのだ
( ゚∀゚)「実はだな。とても面白いものを見つけてしまったのだ!」
( ^ω^)「またかお・・・」
彼は興味のあるものを見つけるとすぐに僕に見せびらかし。行動させる。
長岡はノートパソコンを取り出し、とあるサイトを僕に見せた
( ^ω^)「都市伝説クラブ?なんだコレ?」
( ゚∀゚)「このサイトのチャットでOFF会をすることになったのだ!」
また、面倒なことが起きる予感がした
- 6 : 閉鎖まであと 7日と 0時間 : 2007/01/16(火) 20:54:38.26 ID:6fcChAzR0
- ( ^ω^)「確か、このサイトだったはず・・・」
家に帰宅しサイトを探す
( ^ω^)「長岡のHNは「ジョルジュ」だったな
じゃあ、僕は「ホライゾン」でいくかお」
長岡の話はこうだ。
都市伝説チャットでは今回、妖怪の伝承がある、とある島で行うそうだ
妖怪の名は「火車」
自分が調べている妖怪と同じ事に何か運命を感じた
そこで、内藤、毒島、尚武の3人も一緒にOFF会に参加することにしたのだ
( ^ω^)「尚武は確か「マスター」だったかお 毒島も「ドクオ」で参加してるのかお」
日程は次のゴールデンウィーク
1週間後だ
- 8 : 閉鎖まであと 6日と 23時間 : 2007/01/16(火) 21:00:57.67 ID:6fcChAzR0
- 2
津出 玲子はいつものようにPCを立ち上げ
お気に入りのチャットにログインした
ξ゚听)ξ「あら、また新しい人が増えている OFF会も多いほうが楽しいよね」
どうやら、「ジョルジュ」の友人達でみな同じ大学の同級生らしい
津出は「ツン」とういうHNでこのサイトの常連である
別に取り立て成績の良い方ではなかった彼女であるが、
クラスの女子の人気者であった
大学に入り、友人と散り散りになった彼女は人恋しくなり
このサイトにやってきたのだ
ξ゚听)ξ「OFF会楽しみですね、と ちょっと緊張しちゃうな」
初めてのOFF会がいい思い出になるのか
それだけが気がかりであった
- 12 : 閉鎖まであと 6日と 23時間 : 2007/01/16(火) 21:10:03.99 ID:6fcChAzR0
- 3
引田祐人は、いわゆる引きこもりであった
別に、虐めを苦にとかそういうわけではない
どれをとっても普通の彼は自分自身が嫌になり引きこもりになった
自分が見つけたチャットでOFF会が催されることになり、
これを機会に自分を変えようと思った
「ヒッキー」 彼のHNはとても自虐的なものである
( -_-)「OFF会はとうとう、5日後か とりあえず情報収集でもしようかな」
「火車」妖怪について調べてみることにした
( -_-)「どれどれ・・・ 死体を連れ去る妖怪か」
狐の姿をしたその妖怪は禍々しい地獄への門のようなところに手を掛けている。
どこか、笑っているようでもあった
( -_-)「死体を連れ去る、か」・・・
すこし背筋が寒くなった
- 14 : 閉鎖まであと 6日と 23時間 : 2007/01/16(火) 21:22:14.61 ID:6fcChAzR0
- 4
茂名 一(もな はじめ)は、人が嫌いになっていた
高校の頃に、一人の女子に告白をされた
茂名は受験で忙しく恋をする暇などはない、だから断った
次の日だ その女子が自殺をしたと告げられたのは
事実を知った友人達は、茂名を汚いものを見るような目で見てくる
教師も、その女子の家族にも非難を浴びた
親父には殴られ、母親には泣きつかれ、妹は学校でいじめられるようになった
それでも、高校を卒業するまでのクラスからの虐めを今でも根に持っている
悔しかった だから、お前ら以外の人間は自分を普通に見てくれている
そう言い返したくて、とあるサイトでチャットを始めた
( ´∀`)「やっと、ここまでこれたんだ」
いよいよOFF会が開催される
自分を蔑んだ奴らを見返してやれる
都市伝説なんかに興味は無かった
ただ、友人が欲しかったのだ 心を許せる友人が
OFF会まで、あと4日
彼の心は躍った
- 15 : 閉鎖まであと 6日と 23時間 : 2007/01/16(火) 21:33:10.98 ID:6fcChAzR0
- 5
冷田 澄麗(ひやた すみれ)は、ただ退屈だった
いつもと同じ友人と受ける、いつもと同じ授業
刺激が欲しかった だから、OFF会に参加して新しい一日を過ごそうとした
自分が興味のある分野、都市伝説についてのサイトをつくり、チャットを設置した
始めはまったく人が集まらなかったが、少しづつ人が増えていき、それが嬉しくもあった
川 ゚ -゚)「オフが楽しみだな」
ゴールデンウィーク中の3泊4日の日程で行う
霧雨島と言う島に残る伝説を調べに行く
火車は私を楽しませてくれるのだろうか
オフまではあと3日だ
- 16 : 閉鎖まであと 6日と 23時間 : 2007/01/16(火) 21:42:41.32 ID:6fcChAzR0
- 6
荒巻 信雄(あらまき のぶお)は、とある事件に興味があった
とあるオフ会で起った惨劇
警察は極秘捜査を行い、結果一人の少年を逮捕した
荒巻には疑問があった
何故、捜査状況を公開しなかったのか
あんな大事件にも関わらずだ
それに、犯人が逮捕されたのは1年後
あまりにも、遅い 何故ならその事件で生き残ったのはたった3人だったはずなのに
3人のうちの一人を絞り込むのに、1年もの歳月がかかるのだろうか
いつもの様にネットサーフィンをしていると、その事件があった島でオフ会が開催されるというではないか
千載一遇のチャンスであった 彼は何食わぬ顔でチャットの一員になり
オフ会に参加することになった
オフは2日後だ
何も起らなければいいのだが・・・
あの惨劇が繰り返されないことを願った
- 17 : 閉鎖まであと 6日と 23時間 : 2007/01/16(火) 21:53:40.64 ID:6fcChAzR0
- 7
房市 義児(ふさいち よしじ)は、このサイトの常連だ
都市伝説に興味があったわけではないが、このサイトに惹かれた
サイトのデザインとか、都市伝説という言葉の響きにだ
それに、チャットをやっていていい人間ばかりだと感じた
彼は、愛に飢えていた
両親を幼い頃に失くし、孤児院に入れられた
とりわけ目立つ存在であった彼は、クラスのリーダーであった
友人にも慕われた 大人たちにも頼られた
それでも、彼は満たされなかった
それから、色々な人に会えるような職を転々とした
今は、派遣会社の社員というつまらないものではあるが、それなりに充実していた
そして、ある日このサイトに出会った
ミ,,゚Д゚彡「オフか 久々の休日だ ゆっくり羽を伸ばそう」
オフは明日に迫っている 彼は中々寝付けなかった
- 21 : 閉鎖まであと 6日と 22時間 : 2007/01/16(火) 22:05:13.72 ID:6fcChAzR0
- 8
船は、霧雨島についた
ここまでの道中大変な思いをした。殆どが長岡の所為なのだが。
( ^ω^)「やっとついたお」
('A`)「集合場所どこだっけ?」
(´・ω・`)「この先の旅館みたいだね とりあえず行こうか」
「霧雨島へようこそ」と書いた看板が朽ち果てていて妙に不気味だ
家も、転々としている 旅館には余り期待できなさそうだ
(´・ω・`)「ここが旅館らしいね」
( ^ω^)「おお!想像していたよりもずっときれいだお!」
('A`)「長岡がいないんだけど・・・」
どうやら、ヤツはどこかへ行ってしまったようだ
( ^ω^)「興味のあるものにすぐに惹かれるからなあ・・・」
ヤツのことだ ほっておけば帰ってくるだろう
(´・ω・`)「とりあえず、中に入ろうか」
- 22 : 閉鎖まであと 6日と 22時間 : 2007/01/16(火) 22:14:08.76 ID:6fcChAzR0
- 中には、他に8人の宿泊客がいるようだ
オフに参加するメンバーは内藤らを除いて6人
どうやら、一般の客も来ているようだ
(´・ω・`)「食堂へ行こう もう皆集まっているはずだから」
('A`)「そうだね」
( ^ω^)「楽しみだお」
廊下に出ると、そこには火車と思わしき妖怪の絵が飾ってあった
来る時には気がつかなかったが、ここにあったのだろう
( ^ω^)「コレが、火車かお なんか狐みたいだお」
('A`)「これ、ちょっと怖いね」
(´・ω・`)「火車っていうのは、もともとはこの妖怪の隣にある車のコトなんだ
火車は、生前悪事を働いたものの死体をこの車に乗せ、地獄へ運ぶ車
この車を牽く妖怪をいつの間にか火車と呼ぶようになったんだよ」
尚武に、こういうことを語らせると長い
( ^ω^)「早く、食堂へ行くお!」
- 23 : 閉鎖まであと 6日と 22時間 : 2007/01/16(火) 22:21:39.77 ID:6fcChAzR0
- 食堂に着くとそこには、若い6人の男女が卓に座っている
ξ゚听)ξ「初めまして 「ツン」です」
オフ会では本名を明かさず、HNで呼び合うのが普通らしい
「ツン」、「ヒッキー」、「モナー」、「クー」、「スカルチノフ」、「フサギコ」
( ^ω^)「ホライゾンです」
('A`)「ドクオです」
(´・ω・`)「マスターです あともう一人、ジョルジュっていうのが居るんですが
はぐれてしまいまして 後ほど来ると思います」
席に着くと、火車伝説についての話をクーに聞かされた
どうやら、この島での火車も先ほど尚武から聞かされたものと同じらしい
唯一違うのは、火車が人の姿をしているということ
(´・ω・`)「人?珍しいな」
( ^ω^)「なんか言ったかお?」
(´・ω・`)「いや、なんでもないよ」
- 24 : 閉鎖まであと 6日と 22時間 : 2007/01/16(火) 22:27:02.85 ID:6fcChAzR0
- 部屋に戻ると尚武が何かを調べているようだった
( ^ω^)「尚武、お前なんで妖怪の本なんて持ってきてるんだお!
気色悪い」
(´・ω・`)「火車についての文献を持ってきたんだ
でも、どれを見ても人の姿をした火車は見つからない
どうも、この島の伝承は不自然だね もしかすると・・・」
( ^ω^)「もしかするとなんだお?」
(´・ω・`)「いや、なんでもないよ 仮定で物を語ってはいけないしね」
( ^ω^)「もったいぶるなあ」
(´・ω・`)「それより、毒島はどこへ行ったんだい?」
( ^ω^)「なんか、旅館なのに資料室があるとかいって、そこに行ったお」
(´・ω・`)「資料室か・・・ いってみようか」
- 25 : 閉鎖まであと 6日と 22時間 : 2007/01/16(火) 22:31:47.84 ID:6fcChAzR0
- ( ゚∀゚)「お前達!どこへ行くんだ!」
( ^ω^)「長岡か 着いてたの?」
( ゚∀゚)「ああ、ちょっと探索に行ってきたんだ 面白いものを見つけたぞ」
長岡の口癖だ
( ゚∀゚)「どうやら、この島には何かありそうだな!俺は他にも面白いところがないか調べてみるぞ」
(´・ω・`)「僕もそっちについていこうかな 内藤、君はどうする?」
( ^ω^)「毒島一人をおいていく訳にはいかないお 資料室へ行ってみるお」
(´・ω・`)「そうか じゃあ、今夜の8時ごろ食堂で落ち合おう」
午後4時、内藤は資料室へ向かった
- 26 : 閉鎖まであと 6日と 22時間 : 2007/01/16(火) 22:38:07.86 ID:6fcChAzR0
- 資料室に着くと毒島と「ヒッキー」、「フサギコ」が何かを話していた
('A`)「この、旅館は何時頃からあるんだい?」
ミ,,゚Д゚彡「聞いた話だと、2年ほど前に出来たばかりらしいな」
( -_-)「あ、「ホライゾン」君じゃないか」
ヒッキーがこちらに気づいた
( ^ω^)「やあ、何の話だお?」
('A`)「この旅館が、出来た時期を知りたかったんだ 2年ほど前らしい
こんな寂れた島に、ここ最近に旅館が出来たなんておかしくないかい?」
( ^ω^)「確かに・・・ 普通なら造らないお 特に観光スポットもないのに」
('A`)「だからさ、もしかすると観光以外の人のために造ったんじゃないかなって」
ミ,,゚Д゚彡「観光以外?」
('A`)「例えば・・・ 何かの調査とか」
- 27 : 閉鎖まであと 6日と 22時間 : 2007/01/16(火) 22:43:30.08 ID:6fcChAzR0
- (´・ω・`)「家が転々としているね 地図とかはないのかい?」
( ゚∀゚)「先ほど、そこにある交番からいただいてきたぞ!」
どうやら6年ほど前の地図らしい
開くと、旅館は載ってはいないが、この辺の民家は載っている
それも15,6戸程多いようだ
旅館はおそらく最近に出来たものなのだろう
(´・ω・`)「うん、どうやらこの島で何かあったようだね」
一目見ればわかる、ここ数年でコレだけの家が無くなっているのだ
( ゚∀゚)「むう ここに何かあるようだぞ」
(´・ω・`)「なんだろう? とりあえず行ってみようか」
- 29 : 閉鎖まであと 6日と 22時間 : 2007/01/16(火) 22:49:38.51 ID:6fcChAzR0
- 食堂に行くと、どうやら尚武たちは帰ってきてないようだ
午後8時半を回った 外は暗くなっている
一応、尚武が懐中電灯を持っていったが大丈夫であろうか
( ^ω^)「おそいお・・・」
ドアがけたたましい音で鳴り響く
あのアホが、蹴ったのだろう
( ゚∀゚)「ははは!内藤!帰ってきたぞ!」
食堂にいた、メンバーが驚いている
僕と毒島は別段驚かなかった 慣れているから
ミ,,゚Д゚彡「」あんた誰だ!?内藤?」
( ^ω^)「内藤は僕の本名ですお・・・」
( ゚∀゚)「ふはははは!内藤よ!どうしたんだ、そんな時化たツラして!
お前はそんなんだから、女の一人も出来んのだ!」
( ^ω^)「みなさん、こいつがジョルジュですお」
食堂は平静を取り戻し和気藹々としたムードになった
- 35 : 閉鎖まであと 6日と 22時間 : 2007/01/16(火) 22:58:00.85 ID:6fcChAzR0
- ξ゚听)ξ「じゃあ、ホライゾン君とかは、みんな友達なんだ」
内藤ら4人が友人であったという事で話が弾んでいる
尚武は、「知人です」と無愛想な顔で言い張っていたが
長岡の姿が見えない
どうやら食事を終えて、どこかへ行ってしまったようだ
( ^ω^)「マスター、それでこの島にはなにかあったのかお?」
川 ゚ -゚)「あら、マスターさんはこの島を探索していたんですか?」
(´・ω・`)「ああ、1つ興味深い建物があったけれど、暗くなったから退き返してきたよ
また、明日行こうと思う」
食堂の扉を開けて女将がやってきた
どうやら、1人の客の姿が見えないらしい
('A`)「僕らの友人と同じでどこかへ探索に出かけたんじゃないですか?
そろそろ、帰ってきますよ」
次の日の朝になっても、もう一人の客、流石さんは帰ってこなかった
- 39 : 閉鎖まであと 6日と 21時間 : 2007/01/16(火) 23:11:28.61 ID:6fcChAzR0
- 2日目
靄がかかり冷え込んでいる
内藤は流石さんのことが気がかりであった
いくら、ここが興味深いところだからといって一日帰ってこないものだろうか
長岡も帰ってきていない
ヤツのことだから心配は要らないといっても、すこし気になっている
('A`)「尚武、君はどう思う?」
(´・ω・`)「なにがだい?」
('A`)「流石さんのことだよ おかしくないかい?」
(´・ω・`)「僕も気になっていたんだ 彼、スーツだったからね」
('A`)「流石さんが、誰なのか君は知っているのかい?」
昨日、初めて食堂に入った時には他の客が2人いた
一人はスーツで、もう一人は普段着
そのあと、二人の姿を僕らは見ていない
そのうちのどちらかなんだろう
('A`)「なんで、スーツを着ていたのが流石さんだってわかったんだ?」
(´・ω・`)「昨日、旅館を出るときに彼とすれ違っただけさ
女将さんが、「流石さん、電話ですよ」と言っていたし あと、どうやらここは圏外らしいね」
そとを、見ると内藤と誰かが話している
長岡が帰ってきたようだ
- 41 : 閉鎖まであと 6日と 21時間 : 2007/01/16(火) 23:16:43.44 ID:6fcChAzR0
- 4人で食堂に向かうと、オフのメンバーが今日の日程の話をしていた
どうやら、なにか迷っているらしい
川 ゚ -゚)「島が広いから、どこへ行けばいいか解らないね」
('A`)「昨日、マスターが見つけた場所に皆で行ってみるって言うのはどうだい?
いいだろ?マスター」
(´・ω・`)「あまり、お勧めはしないけれどね」
ξ゚听)ξ「じゃあ、そこに行きましょう」
/ ,' 3 `ヽーっ「どれくらい時間がかかるんだい?」
(´・ω・`)「ここからだと、30分くらいかな」
食事を済ませ、旅館を出た
- 43 : 閉鎖まであと 6日と 21時間 : 2007/01/16(火) 23:23:21.84 ID:6fcChAzR0
- ( -_-)「あれはなんだい?」
ヒッキーさんが指し示す場所には、ひとつの廃屋があった
後ろで、長岡がわめいている
どうやら、長岡が昨日言っていた面白そうな場所らしい
何かのビルのようだ
先にそこへ向かうことになった
川 ゚ -゚)「なんか、サビくさい臭いがするね 相当古いみたい」
駐車場のようなところに入った
異様な雰囲気だ 気色が悪い 寒気がする 全員が感じているだろう
後ろから何か聞こえた
悲鳴だ
ξ゚听)ξ「いやああああああああ!!!」
僕らは駆けつけた
そこにはひとつの首のない死体が有った
(´・ω・`)「どうやら、このスーツは流石さんのものだね」
( ^ω^)「ああ・・・」
なんてことだ 目の前が真っ暗になった
- 45 : 閉鎖まであと 6日と 21時間 : 2007/01/16(火) 23:30:19.23 ID:6fcChAzR0
- 一旦、全員が旅館へ戻り女将にその旨を報告する
戻ってすぐに、毒島、尚武、長岡の3人がもう一度現場に行った
警察は、交通の便が悪く暫くこれないらしい
到着するのは明日とのことだ
( ^ω^)「いったい何があったんだお あれは完全な殺人じゃないかお!」
ミ,,゚Д゚彡「なんてこったい これじゃあ、楽しいオフも嫌な空気になっちまう」
食堂に不穏な空気が流れる
いったい何があったのが
首なしの死体 どこから来たのかも解らない客が殺される理由なんてあるのだろうか
犯人は?ここにいる人間?それとも、村の人間?
村の人間が客を殺す理由なんてあるだろうか
だとすれば、やはり・・・
いや、今は考えるのはよそう
- 47 : 閉鎖まであと 6日と 21時間 : 2007/01/16(火) 23:37:13.99 ID:6fcChAzR0
- ('A`)「なんで、ここに戻ってくるのさ、尚武」
(´・ω・`)「いや、やっぱり現場は見ておかないとね
殺人以外の何物でもないんだ」
('A`)「お前、楽しんでないか?」
尚武は、そんなことないよ、と言ってビルの中へ入っていった
( ゚∀゚)「先ほどの死体があったのは、1階だったか!?」
思い出したくもない
駐車場の大きな柱
そこに座り込んでいた一つの首のない死体
思い出すだけでおぞましかった
現場に着くと尚武が黙り込んでいた
尚武の方へ近づく
驚いた もう、何がなんだか解らなかった
('A`)「し、死体がない! なんで!」
( ゚∀゚)「面白くなってきたじゃないか!!ははは!!!」
死体がなくなる?どこかで聞いたような
ああ、そうだ 思い出してしまった
尚武がつぶやいた
(´・ω・`)「まるで、火車がやってきたようだ」
火車 狐の妖怪 否、この場合は、この島の伝承と同じく人の姿をしているのだろうか
- 49 : 閉鎖まであと 6日と 21時間 : 2007/01/16(火) 23:45:49.69 ID:6fcChAzR0
- 3人が帰ってきた
死体がなくなったらしい
震えが止まらなかった
ツンさんが涙目になっている
( ^ω^)「これは、大変なことなんじゃないのかお?」
(´・ω・`)「当たり前だろう 死体が無くなったんだ」
('A`)「これから、どうしようか 帰ろうか?」
皆がコクと首を下げる
(´・ω・`)「それは出来ないよ ここにいる僕らは全員が容疑者なんだからね」
ミ,,゚Д゚彡「俺らの中に犯人がいるっていうのか!?ふざけんな!」
(´・ω・`)「いるとは言っていないさ でも、いたら困ると言っているんだ」
全員がうなだれた
そういえば、長岡の姿が見えない
尚武と毒島と一緒に探しに行くことにした
時計は昼の12時を回っている 霧がかかっていた
- 52 : 閉鎖まであと 6日と 21時間 : 2007/01/16(火) 23:55:59.16 ID:6fcChAzR0
- 長岡は一人、民家の前に立ち尽くしていた
どうやら、情報収集をするらしい
長岡・毒島と内藤・尚武に分かれ民家をあたってみることにした
( ^ω^)「で?なにをきくんだお?やっぱ事件のことかお?」
(´・ω・`)「その前に、一つ調べたいことがあるんだ」
そう言うと、一つの民家に入っていく
そこには70歳ほどの老婆がいた
物腰も柔らかく親切そうな人だ
尚武は気にも留めていないが
(´・ω・`)「おばあさん、人の姿をした妖怪って知ってます?」
ああ、火車のことか きっとこの周辺の人は皆知っているんだろうな
「のっぺらぼうかい?それとも、ろくろっくびかい?」
( ^ω^)「え?」
驚いた どうやら、このおばあさんは、この島の伝承である火車を知らないようだった
(´・ω・`)「じゃあ、この島の神様について教えてくれないかい?」
「そりゃあ、勿論さめがみサマだよ」
(´・ω・`)「さめがみさま?」
「ああ、雨の神様と書いてさめがみさま」
聞いたこともない
(´・ω・`)「旅館に戻ろう 資料室へ行きたいんだ」
- 53 : 閉鎖まであと 6日と 20時間 : 2007/01/17(水) 00:03:29.21 ID:h7TRbzgI0
- ('A`)「なんで僕らは廃墟に入らなきゃならないんだい? もう、だから、君と行動するのは嫌だったんだよ」
( ゚∀゚)「うるさい!黙ってお前はこの本棚から資料をあさればいいんだ!」
古い建物 人は住んでいないらしく沢山の本があった
どうやら、ここは図書館のようなものだったらしい
とても不気味だ
( ゚∀゚)「早く君はこの島で起きた事件が載っている記事を探すんだ!」
('A`)「はいはい・・・」
2年半ほど前の新聞を開く 一つの記事が目に付いた
('A`)「大量殺人・・・被害者は全員島民ではない、なんだこれ?」
長岡が強引に記事を奪う
( ゚∀゚)「これだ!貴様はもう戻っていいぞ!もう何の役にも立たないからな!」
('A`)「はいはい で、君はどうするのさ」
( ゚∀゚)「急用ができた!」
- 55 : 閉鎖まであと 6日と 20時間 : 2007/01/17(水) 00:10:51.89 ID:h7TRbzgI0
- 旅館へ戻ると、丁度内藤たちと合流した
( ^ω^)「ん?長岡は?」
(´・ω・`)「どうせ何時もの急用が出来た、だろ?」
('A`)「ああ、尚武は流石だね で、君らは何をするんだい?」
(´・ω・`)「ちょっと資料室へね」
資料室には、誰一人いなかった
途中、食堂に戻ったが他のメンバーはまだじっと座り込み何かを話していた
(´・ω・`)「火車が載っている資料を探してくれないか?」
('A`)「ああ、わかったよ じゃ、僕はこの列」
( ^ω^)「じゃあ、僕はこの列で」
暫く探しても中々見つからない
声が聞こえた 尚武が見つけたらしい
(´・ω・`)「あったよ でもね、これはどうやら最近書かれたものらしい
すこしづつ解ってきたよ あとは、あの馬鹿がどう動くかだね」
('A`)「長岡かい?」
(´・ω・`)「ああ、きっと今日の目的地であった場所に行っているはずさ」
( ^ω^)「そこってなんなんだお?」
(´・ω・`)「僕もあまり良くわからないんだ まあ、一つ仮定はあるけど」
( ^ω^)「仮定で物を語ってはいけない、かお?」
(´・ω・`)「そういうこと」
- 56 : 閉鎖まであと 6日と 20時間 : 2007/01/17(水) 00:17:31.59 ID:h7TRbzgI0
- 食堂に戻る
女将が騒いでいた
嫌な予感がする
( ^ω^)「どうしたんだお?」
ξ゚听)ξ「実は、もう一人の宿泊客の伊達さんがいなくなったらしいの」
ミ,,゚Д゚彡「もしかするとあいつが犯人なんじゃないのか?」
誰も否定はしなかった
(´・ω・`)「君らは部屋に戻ったりはしていたのかい?」
川 ゚ -゚)「一応、一旦全員部屋に戻ったわ」
(´・ω・`)「そうか・・・ とりあえず今日はあまりばらばらにならないようにしよう」
/ ,' 3 `ヽーっ「そういえば、ヒッキーが帰ってきてない・・・」
(´・ω・`)「これ以上の行方不明者がでるのはまずい 2人一組になって探しに行こう」
懐中電灯を借り、ヒッキー、伊達さんを探しに行くことになった
3時を過ぎた 空がオレンジ色になってきている
- 59 : 閉鎖まであと 6日と 20時間 : 2007/01/17(水) 00:24:37.43 ID:h7TRbzgI0
- クーとフサギコ、毒島とスカルチノフとツン、そして、内藤と尚武に別れ
行方不明者を探しに行くことになった
尚武いわく、長岡はほっておいていい、だそうだ
おそらく、尚武はこの中に犯人がいると考えているんだろう
だから、チームにわけこれ以上の殺人が出来ないようにした
(´・ω・`)「天気が悪いな 急ごう」
( ^ω^)「長岡はなにをしにいったんだお?」
(´・ω・`)「あいつは、とある事件があった現場へ向かったのさ」
( ^ω^)「事件?」
(´・ω・`)「ああ、謎を多く残したまま解決に見せかけられた事件のね」
( ^ω^)「見せかけられた?」
なんのことだかわからなかった ただ、尚武にはもう殆どが解っているんだろう
(´・ω・`)「確証がないんだ まあ、いざとなったら確証なんかなくたっていいんだけれどね。」
- 60 : 閉鎖まであと 6日と 20時間 : 2007/01/17(水) 00:29:50.19 ID:h7TRbzgI0
- 悲鳴が聞こえる
内藤と尚武はそこへ向かった
クーとフサギコがひざを突いて震えている
まただ、首のない死体
恐らくヒッキーだ この服装は見慣れている
川 ゚ -゚)「もういや・・・」
頭が混乱してきた
何故ヒッキーが殺されたのだろうか
彼は流石さんとの共通点などないはずだ
いや、もしかすると・・・
(´・ω・`)「共通点なんてないよ 二人は全くの他人だ」
( ^ω^)「なんでわかるんだお?」
尚武は答えようとしない
(´・ω・`)「とりあえず、二人は旅館へ戻るんだ」
腕時計を見る 4時半だ 日が沈んでいく
- 64 : 閉鎖まであと 6日と 20時間 : 2007/01/17(水) 00:38:05.44 ID:h7TRbzgI0
- 毒島は困っていた
皆とばらばらになってしまった
崖から滑り落ちたツンを助けようとして自分も落ちてしまったのだ
しかも、ツンは見当たらない
('A`)「どうしよう・・・ そういえば、僕って一人じゃなんも出来ないなあ」
空を見る 雨が降り始めている
何時だろう 腕時計をしていない 携帯も圏外だから旅館においてきてある
暗くなってきた 感覚が狂う 木に囲まれているとそんなものなんだろうか
森に入ったのがいけなかった
頭が痛い 落ちた時に打ったのだろう 肘から血が流れている
眠たくなってきた まずい
('A`)「あ・・・」
気を失う直前 声が聞こえた
「ふはははは!馬鹿が死に掛けているぞ!」
気がつくと旅館にいた
- 65 : 閉鎖まであと 6日と 20時間 : 2007/01/17(水) 00:43:34.36 ID:h7TRbzgI0
- 10時を過ぎた
見つかったのはヒッキーの死体だけ
結局、伊達さんは見つからなかった
滑り落ちた毒島は長岡が背負って来た
長岡いわく、死に掛けの犬だと思ったら毒島だった、だそうだ
最悪なことに、ツンとスカルチノフが行方不明になった
(´・ω・`)「僕の判断ミスだ 雨だって少し考えれば予期できたのに・・・ すまない」
( ^ω^)「今日はもう遅いから休もう」
大間で全員で寝ることになった 被害を少しでも食い止めるためだ
- 68 : 閉鎖まであと 6日と 20時間 : 2007/01/17(水) 00:52:27.58 ID:h7TRbzgI0
- 3日目
朝起きるて少しほっとした
昨日旅館にいたメンバーが全員いたからだ
( ^ω^)「よかったお」
(´・ω・`)「よくない知らせが一つ この雨で警察の到着が遅れるそうだ
あと、君はおきるのが遅いな もう10時だぞ」
( ^ω^)「すまないお」
警察がこれない この状況に多少焦燥している
これ以上犠牲者を増やすわけにはいかない
(´・ω・`)「とりあえず、事件を整理しようか」
- 70 : 閉鎖まであと 6日と 19時間 : 2007/01/17(水) 01:00:09.14 ID:h7TRbzgI0
- 現在の行方不明者は、
ツン、スカルチノフ、伊達さん
被害者は、
流石さん、ヒッキー
(´・ω・`)「一回目の事件の時に犯行が出来たのは、伊達さんただ一人だ」
( ^ω^)「君は犯人が伊達さんだって言うのかい?」
(´・ω・`)「ああ、一回目の事件に限ってはね この事件、裏で糸を引いている人間がいる」
( ^ω^)「つまり、真犯人?」
(´・ω・`)「ああ 一回目の事件、殺人も死体を移動させたのも伊達さんだろう
それ以外に考えられない」
( ^ω^)「どうやって運んだんだお?それになんで運ぶ必要があったんだお?」
(´・ω・`)「それは、後で話すよ」
( ゚∀゚)「わははは!尚武!新聞記事と例のものもってきたぞ!」
長岡が勢いよく入ってきた
なにかを尚武に渡した後、長岡は、俺は寝るぞ!全てが終わったら起こせ!
とかいって寝てしまった
(´・ω・`)「うん そろそろ核心に近づいたね」
- 72 : 閉鎖まであと 6日と 19時間 : 2007/01/17(水) 01:11:28.28 ID:h7TRbzgI0
- 食堂に戻る
クー、フサギコ、モナーが昼食をとっていた
流石さんの事件以来
ずっと部屋に閉じこもっていたモナーも出てきたようだ
雨はまだ止んでいない
尚武は一人で何かを考えている
( ^ω^)「どうしたんだお?」
(´・ω・`)「いや、このままだと、ちょっとね・・・」
( ^ω^)「?」
なにかが引っかかるみたいだ
時間が過ぎてゆく
何もおきないまま時間だけが過ぎてゆく
午後7時を回った
皆が食事を取るために食堂に集まる
- 74 : 閉鎖まであと 6日と 19時間 : 2007/01/17(水) 01:20:40.35 ID:h7TRbzgI0
- 食堂に4人で行くと、そこには誰の姿もなかった
女将に話を聞くと、行方不明者を探しにいった、だそうだ
(´・ω・`)「まずい!いますぐ探しに行かないと!ヤツは全てを終わらせるつもりだ!」
こんな暗い島で見つかるだろうか?
終わりが近づいている予感がする
- 76 : 閉鎖まであと 6日と 19時間 : 2007/01/17(水) 01:29:57.03 ID:h7TRbzgI0
- 例のビルへ入った
不気味だ 懐中電灯で照らすと何故か不気味さが際立つ
あたりを見回す 流石さんの死体があった場所
そこには、モナーの死体が投げ捨てられていた
( ^ω^)「なんで・・・」
(´・ω・`)「連鎖か・・・ 今はここを離れよう」
連鎖?なんの?
殺人の連鎖か 黒幕は糸を引いているとでも言うのか
ならば、どこかで連鎖を止めなければならない
急がなくては
- 77 : 閉鎖まであと 6日と 19時間 : 2007/01/17(水) 01:35:54.09 ID:h7TRbzgI0
- 道中に何かが転がっている
ヒッキーの死体だ
もう何がなんだかわからなくなっていた
何故、ヒッキーの死体が流石さんの服を着ているのか
何故、切断されていたはずの首が体についているのか
(´・ω・`)「あれは、ヒッキーじゃないんだ あの死体は流石さんの物なんだ」
だから犯人は死体を消したのか
ということは、あの時ヒッキーは生きていた?何をしていたんだ?
- 78 : 閉鎖まであと 6日と 19時間 : 2007/01/17(水) 01:43:26.08 ID:h7TRbzgI0
- ヒッキーを生かしておいた理由が解らなかった
何故なのだろう
(´・ω・`)「理由を挙げるなら、恐らく拷問 何かを吐かせるためだろう」
尚武はさらりと言う
(´・ω・`)「この島に集められた6人は、この島で起きた事件の関係者なのだろう」
( ^ω^)「事件?」
(´・ω・`)「ああ、直接関係しているかどうかはわからないけれどね」
それならば、犯人を突き動かすのは憎悪なのだろう
何故だかわからないが、そんな気がした
- 80 : 閉鎖まであと 6日と 19時間 : 2007/01/17(水) 01:53:07.07 ID:h7TRbzgI0
- 例の場所に着く
尚武と長岡が面白そうなところといっていた場所だ
学校だろうか 夜の学校と言うのは不気味なものだ
体育館の明かりがついている
そこへ向かった
(´・ω・`)「ああ、手遅れだった 僕がもっと早く全てに気がついていれば」
そこには、死体が5つ並んでいた
クー、フサギコ、伊達さん、ツン、そしてもう一つの見知らぬ死体
( ^ω^)「なんで・・・こんなことに・・・」
- 81 : 閉鎖まであと 6日と 19時間 : 2007/01/17(水) 01:54:47.97 ID:h7TRbzgI0
- 旅館へ戻り、尚武が口を開いた
(´・ω・`)「明日、全て終わらせよう 僕が無力だったんだ」
- 82 : 閉鎖まであと 6日と 19時間 : 2007/01/17(水) 01:57:01.50 ID:h7TRbzgI0
- 4日目
僕らは例のビルへ向かった
( ^ω^)「あの、知らない人の死体は誰なんだお?」
(´・ω・`)「あれは、スカルチノフの死体だよ」
( ^ω^)「?」
ビルまでの行くための森の中、一人の男が立っていた
「待っていたよ」
- 83 : 閉鎖まであと 6日と 19時間 : 2007/01/17(水) 01:58:36.30 ID:h7TRbzgI0
- (´・ω・`)「もう、終わりにしようじゃないか。」
鬱蒼と繁る森に低い声が響く
一人の男が僕らの前に立っている
「つまらない。まだ、終わらないよ。
残りは君らだけなんだ。もう後には退けない。
最後まで付き合えよ。」
目の前の男は冷たい口調でそう言った
時間が過ぎて往く
まだ、太陽は沈んではいない
( ^ω^)「君は・・・スカルチノフじゃないか!」
(´・ω・`)「正確に言えばそうじゃないんだ」
尚武が口を開く
- 84 : 閉鎖まであと 6日と 18時間 : 2007/01/17(水) 02:05:14.26 ID:h7TRbzgI0
- / ,' 3 `ヽーっ「何時から、僕がスカルチノフじゃないと気づいていた?」
(´・ω・`)「いや、死体が全て出揃った時にやっと気がついたよ それじゃあ、遅いのにね
この中に一人だけ偽者が紛れ込んでいるのは解っていた」
( ^ω^)「偽者?」
('A`)「つまり、名を騙った人間と言うことかい?」
(´・ω・`)「ああ、そうだ
彼は、本物のスカルチノフの知人なんだろう それで彼に成りすましこのオフに参加した
君は、この島で起きた事件を知っていたんだろう?」
/ ,' 3 `ヽーっ「ああ、スカルチノフ、いや荒巻はこの島で起きた事件について嗅ぎまわっていた
それを、利用してこのオフ会に潜り込み復讐を企てた」
尚武は事件の概要を話し始めた
- 86 : 閉鎖まであと 6日と 18時間 : 2007/01/17(水) 02:16:08.49 ID:h7TRbzgI0
- (´・ω・`)「君はまず、この伊達を利用したんだろう 恐らく伊達はあの事件の関係者
流石が邪魔だった君はまず、流石を伊達に消させたんだ
そして、あの事件の生き残り、ヒッキーを拷問に掛け事件の全容を話させた
次に、邪魔になった伊達を殺害」
/ ,' 3 `ヽーっ「そうだ、このオフ会にはあの事件の関係者が集められている
ヒッキーは事件の発端となったオフの主催者 ただ、実際には行かなかったらしいが
流石はこの島の人間だ 伊達は事件をもみ消そうとしていた警察関係者だ
フサギコ、クー、モナーはあの事件の生き残り ツンは、警視総監の娘だ
フサギコの妹は自殺をしているのだが、その原因となったのがモナーだと知るとヤツをすぐに殺したよ」
(´・ω・`)「次は、あの事件について、話をするよ」
- 87 : 閉鎖まであと 6日と 18時間 : 2007/01/17(水) 02:18:38.03 ID:h7TRbzgI0
- (´・ω・`)「あの事件、通称鮫島事件について」
( ^ω^)「鮫島事件ってあの?」
内藤は思い出した
2年ほど前だったかオフ会に集まった人間の殆どを殺した犯人は
たった19の少年だったと言う
(´・ω・`)「あの事件の真相を僕が話すよ」
- 88 : 閉鎖まであと 6日と 18時間 : 2007/01/17(水) 02:21:55.32 ID:h7TRbzgI0
- (´・ω・`)「あの事件の犯人は、本当は報道された人間じゃないんだ
真犯人は、警視総監の息子・・・」
('A`)「じゃあ、あの事件は?」
(´・ω・`)「ああ、警視総監の息子が大量殺人なんて警察の沽券に関わる
もみ消そうとしたが、すでに事件自体は世間に広まってしまっていた
そこで、警察は一つの提案をした」
( ^ω^)「提案?」
(´・ω・`)「ああ、その場にいた何の関係もない人間を犯人に仕立て上げたのさ」
- 89 : 閉鎖まであと 6日と 18時間 : 2007/01/17(水) 02:28:01.60 ID:h7TRbzgI0
- / ,' 3 `ヽーっ「それが俺の兄、二階堂博之さ
その事件のあと、兄は獄中で自殺した
俺は、誓った 事件の関係者を殺すと
しかし、結局真犯人はみつからないままだった・・・」
(´・ω・`)「あの事件は世間的に封印されていた
君の怒りといったらないだろうね
しかし、人を殺して何になるんだ」
/ ,' 3 `ヽーっ「気がすまないんだよ それ以外に理由なんてないさ
人間は突発的な感情で人を殺し、冷静な判断でそれを隠そうとするのさ」
- 90 : 閉鎖まであと 6日と 18時間 : 2007/01/17(水) 02:30:33.62 ID:h7TRbzgI0
- / ,' 3 `ヽーっ「君らを殺す気はないよ 後は、自分自身でけりをつけるさ」
二階堂がビルへ入ってゆく
(´・ω・`)「いけない!止めるんだ!彼は死ぬ気だ!」
後ろから、物凄いスピードで何かが走り去った
ああ、長岡だ
僕らは後を追った
- 91 : 閉鎖まであと 6日と 18時間 : 2007/01/17(水) 02:31:49.77 ID:h7TRbzgI0
- ( ゚∀゚)「やめろ!ばか者め!死んで何になるというのだ!」
/ ,' 3 `ヽーっ「もう、コレで終わりなんだ 始めからこうするつもりだった」
- 92 : 閉鎖まであと 6日と 18時間 : 2007/01/17(水) 02:33:03.94 ID:h7TRbzgI0
- 屋上へ着く
それと同時に、二階堂が飛び降りるのを見た
彼は、笑っていた
長岡が悔しそうに立っていた
- 93 : 閉鎖まであと 6日と 18時間 : 2007/01/17(水) 02:42:17.75 ID:h7TRbzgI0
- 9
何時もの生活に戻った
( ^ω^)「ふう・・・」
未だにあの事件が頭から離れない
唯一、ツンが衰弱した状態で発見され一命を取り留めたのが幸いだ
尚武から話を聞いた
あの旅館は、あの事件をもみ消すために警察が立てた物だと言うこと
監視する人間を交代交代で宿泊させるためのものらしい
伊達と言う人間は、その役割のためあの場にいたのだ
あの学校に事件の資料が山ほどあったのは当時の捜査拠点だったから
人の姿をした火車について尚武は、警察の人間が捏造したものだと言っていた
鮫島事件と言うのは、あの霧雨島から来ているらしく
霧雨島、雨島、鮫島と変化したものだろうといっていた
何故、捏造したのかと聞くと、警察関係者が二階堂を忘れないために
妖怪としてでも残そうとした、とのことだ
悲劇の少年への哀れみだったのかもしれない
- 94 : 閉鎖まであと 6日と 18時間 : 2007/01/17(水) 02:44:55.14 ID:h7TRbzgI0
- 大学につくと尚武がこちらに来た
(´・ω・`)「やあ、心の傷はいえたかい?」
( ^ω^)「そんなことないお つらいお
聞きたいんだけど、なんであのオフには関係者ばかり集まったんだお?」
(´・ω・`)「あのサイトは、あの事件についての考察を大量に載せてあるサイトだったんだ
それに、釣られたんだろうね」
( ^ω^)「ふーん」
- 95 : 閉鎖まであと 6日と 18時間 : 2007/01/17(水) 02:47:05.25 ID:h7TRbzgI0
- 後ろで長岡が呼んでいる
( ゚∀゚)「ははは!のろまめ!元気だったか!」
( ^ω^)「まあ、お陰様で」
( ゚∀゚)「実はだな・・・」
( ^ω^)「もう関わりたくないお!」
( ゚∀゚)「おい!ちょっと待て!このばか者!」
- 96 : 閉鎖まであと 6日と 18時間 : 2007/01/17(水) 02:48:33.39 ID:h7TRbzgI0
- 食堂には毒島がいた
('A`)「やあ あの日以来、火車がトラウマなんだよ
どうにかしてくれないかな?」
( ^ω^)「忘れるお 今回の事件も あの事件も」
('A`)「ああ、そうだね 頑張ってみるよ」
- 98 : 閉鎖まであと 6日と 18時間 : 2007/01/17(水) 02:52:57.48 ID:h7TRbzgI0
- 外にでる
太陽がまぶしい
あの日の出来事がウソのようだった
(´・ω・`)「今日はいい天気だね」
( ゚∀゚)「スポーツ日和だな!」
('A`)「長岡とは対戦したくないなあ」
雲が流れてゆく
火車は全て幻だったのだろうか
二階堂の弟の死体は見つかっていないらしい
火車が持っていってしまったのだろうか
( ^ω^)「火車の幻、か」
了
おまけ
- 13 : 閉鎖まであと 6日と 23時間 : 2007/01/16(火) 21:12:38.30 ID:6fcChAzR0
- ( ^ω^) ないとう らいぞう 「ホライゾン」
(´・ω・`) しょうぶ たつま 「マスター」
( ゚∀゚) ながおか じょうじ 「ジョルジュ」
('A`) ぶすじま ゆきお 「ドクオ」
ξ゚听)ξ つで れいこ 「ツン」
( -_-) ひきた ゆうと 「ヒッキー」
です
一応、名前をもじったもの ゆうとは適当
- 102 : 閉鎖まであと 6日と 18時間 : 2007/01/17(水) 02:56:44.10 ID:h7TRbzgI0
- >>1のたて読みに気がついた人はいますかね?
あれを思いついたのが全てのきっかけ
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