30 :◆3m0SptlYn6:2007/03/07(水) 23:13:36.09 ID:VNyIbUws0

26話



無数の隕石が漂う。

とりわけ大きい隕石に、小判鮫のように張り付く1つの船。


ξ゚听)ξ「そろそろ二時間よ、二人とも起きなさい」

('A`)「ぐぅ」

( ^ω^)「・・・おっ?」

ξ゚听)ξ「ドク!?」

('A`) 返事がないただの屍のようだ


31 :◆3m0SptlYn6:2007/03/07(水) 23:14:21.25 ID:VNyIbUws0

( ^ω^)「ツン、ドクは色々あって疲れてるんだお。
          (主にサイコロバトル)
       もう少し寝かせてやって欲しいお」

ξ゚听)ξ「んもう!仕方ないわね」

( ^ω^)「ツン、運転モードを自動認識に変えるお。
        ドクが起きるまでボクが運転するお」


ξ゚听)ξ「一人で大丈夫なの?」

( ^ω^)「この周辺を探索する位なら問題ないお」

ξ゚听)ξ「了解、自動認識モードに設定。
       ソナーの精度は落ちちゃうけど、障害物を自動で検出するわ」

( ^ω^)「よろしく頼むお」


ゆっくりとレオパルトUが隕石から離脱し、
再び回遊を始めた。



32 :◆3m0SptlYn6:2007/03/07(水) 23:15:42.54 ID:VNyIbUws0


( ^ω^)(右方向から障害物)


モニターには自分の船を中心として、
回りにある障害物が点で表示される。

自分の目で見た情報と、モニターの情報を重ね合わせる。


( ^ω^)(いい調子だお!)


ブーンはそつなく運転をこなし船を進めていく。



34 :◆3m0SptlYn6:2007/03/07(水) 23:17:15.60 ID:VNyIbUws0


1時間程度経過しただろうか


ξ゚听)ξ「ブーン!ソナーに金属反応有り、10時の方向よ」

( ^ω^)「!了解だお!
        ツン、微速で移動だお」

ξ゚听)ξ「了解」


このフライト二回目の金属反応。

考えられる可能性は、座礁船・その欠片・または金属成分を含んだ隕石だ。

座礁船であれば文句無しだが、隕石の場合でも
地球で採取できない物である可能性が高い。


36 :◆3m0SptlYn6:2007/03/07(水) 23:18:23.40 ID:VNyIbUws0

ξ゚听)ξ「反応が大きいわ、どうやら欠片ではないようね」

( ^ω^)「ドク!起きるお!」

('A`)「くかー」


ξ#゚听)ξ「起きなさいよ!この自爆男!」


(゚A゚)「はっ!タフガイ!かづしげー!らめぇぇぇぇ」

(; ^ω^)(だから何の夢だお…)

ξ゚听)ξ「やっと起きたわね、シャキッとしなさい!」

(;'A`)「あ、あぁ、すまん」


37 :◆3m0SptlYn6:2007/03/07(水) 23:19:21.63 ID:VNyIbUws0

( ^ω^)「そんな事よりドク!
         金属反応だお!」

('A`)「おお!」

ξ゚听)ξ「反応の大きさから言って破片では無さそうよ」

('A`)「よしわかった!ツン手動運転に切り替える」

ξ゚听)ξ「了解」


自動認識から手動へとモードがかわり、
ツンをソナーに特化させる。


39 :◆3m0SptlYn6:2007/03/07(水) 23:20:10.58 ID:VNyIbUws0


ξ゚听)ξ「金属反応再認識、検知物体までの距離約1275」

('A`)「すぐそこだな。
    よし、このまま微速で移動する」


ξ゚听)ξ「了解!」(^ω^ )


隕石をするするとかわし、目標座標まで向かう。



反応していた物体に段々と接近し全容が露になる




40 :◆3m0SptlYn6:2007/03/07(水) 23:21:35.91 ID:VNyIbUws0




(゚A゚)「…すげぇ…」

( ゚ω゚)「…おぉぅ」

ξ゚听)ξ「へ〜」




レオパルトUの2倍はあるだろうか

現れた物は、各部が酷く損傷した座礁船だった。



42 :◆3m0SptlYn6:2007/03/07(水) 23:22:18.88 ID:VNyIbUws0


(; ^ω^)「こんな大きいの回収できるのかお?」

(;'A`)「…さぁ?」

ξ゚听)ξ「生命反応は確認できないわ」



通常、船を回収する場合アームで船外に固定し
そのまま搬送するのだが

今回の船は大きい。

船外に固定させたとしても単純にレオパルトUが3倍もの大きさになる。



43 :◆3m0SptlYn6:2007/03/07(水) 23:23:04.38 ID:VNyIbUws0



('A`)「この大きさで、この隕石郡を抜けられるか…」

( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「どーすんのッ!」

(;'A`)「う〜ん…」

( ^ω^)「やるしか…ないお。
        初めて見つけた回収船だお!
        なんとしても持ち帰るお!」

('A`)「やるっきゃ…ないか」

( ^ω^)「ツン!接合の最適ポイントを割り出してくれお」

ξ゚听)ξ「了解」


45 :◆3m0SptlYn6:2007/03/07(水) 23:24:06.16 ID:VNyIbUws0

対象物を接続させても最もバランスが崩れないポイントに
アームを伸ばししっかりと固定させる。


ξ゚听)ξ「接続完了」

('A`)「よし、このエリアを脱出する。
     ツン、座標をγ6000,15000にセットだ」

ξ゚听)ξ「了解、セット完了」

( ^ω^)「行きはよいよい、帰りは怖いだお」

('A`)「細心の注意を払いながら、元の地点まで戻る。
     気を抜くなよ!?」


ξ゚听)ξ「了解」(^ω^ )



47 :◆3m0SptlYn6:2007/03/07(水) 23:25:55.42 ID:VNyIbUws0


元の大きさの3倍の船。

運転にはさらに精度が要求される。


2人にとって初の回収フライトの
最大の難関が待ち構えていた。







26話  完



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